レーン最後の事件 (角川文庫)

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 238
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042507185

作品紹介・あらすじ

サム元警視を訪れ大金で封筒の保管を依頼した男は、なんとひげを七色に染め上げていた。折しも博物館ではシェイクスピア稀覯本のすり替え事件が発生する。ペイシェンスとレーンが導く衝撃の結末とは?

感想・レビュー・書評

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  • 頭が真っ白になる衝撃の結末。
    まさか、、、、

    『Xの悲劇』、『Yの悲劇』、『Zの悲劇』、『レーン最後の事件』の順にあまり間をおかずに読めたことを嬉しく思う。
    前の3冊はタイトル通りの「悲劇」だった。
    たぶんもう読み返さないだろうと思っていた。
    面白かったけど、結末が分かっていて読みたい類の本じゃないと。

    でも、『レーン最後の事件』を読んで、主人公について私が信じていた人物像が粉々に砕けたことで、このシリーズがより恐ろしく、だからこそより魅力的なものに感じられるようになってしまった。
    「あれ」もそうだったんだ…。
    「あれ」も演出だったのか…。
    シリーズ全体の色合いが、レーンの推理と言葉から受ける印象が、ガラリと変わってしまった。
    頭がぼーっとしてしまう。

    たぶんまた読んでしまう。
    このシリーズの輝かしい探偵役である名優は、今度は全く違う顔を私に見せてくれるだろう。

  • 自分の中で大切なモノは何か?その大切なモノを守るための選択が、時に過ちを犯してしまうのかもしれない。

  • 最後の展開はなかなか衝撃でした・・・
    レーン4部作をもう一度読みたくなりました。

    こんな展開を考えたエラリー・クイーンは素晴らしい!!

  • 2018.9.29

    衝撃。
    過去作の感じと流れで後半から大体予想はついていたけれど、それでも読後、全身の体温が上がったように興奮が収まらなかった。
    これを有名どころのX.Yで終わってしまった人は、悲劇シリーズの醍醐味の4分の1ほどしか味わえていないのでは。
    4部作として完成されていた。ここまで読まないのはもったいない!!
    というか、XやYばかり有名なのが理解できない!4作で圧倒的に衝撃なのは本作以外にない。
    正直、過去3作は流れが綺麗で展開も上手いけれどありがちな内容だと思っていたが、これを読んでこのシリーズの印象がガラッと変わった。私の中で大変記憶に残る本となった。
    作者の潔さ!気持ちいい!終わりも余計な説明なく、潔い幕引き。

    ただこの興奮で忘れそうになったが、中盤終わりくらいまでは相変わらずの秘密主義にモヤモヤしたり、ロウがペイシェンスの推理を頭ごなしに嘲笑うところが鼻についたり、そらそうやろ!ってことをペイシェンスが得意げに語って賞賛を受けるところが腑に落ちなかったりした。
    そこまでは前作に引き続き、エラリークイーンは合わないなあとか、最後までこの感じかあなどと冷めた気持ちで読んでいた。

    こんなにモヤモヤしていたのに、後半で一気に4作の印象を覆したのだから、それほどの衝撃だったことは間違いない。犯人が想像できていても緊張や興奮が味わえる。
    この興奮を味わうのに3作半かかるってのが痛い。今にしてみれば、もちろん4部作だから得られた興奮であることは分かるのだが、、、

    もう一度一作目から読み返したい!

  • 警備員の失踪と稀覯本盗難というシェイクスピアにまつわる小さな事件のその先に
    1933年当時の読者たちをきっと大いに震え上がらせた悲劇が待っていた。
    精緻なパズラー。
    シンプルで強く衝撃を伴うロジック。
    息を詰まらせるその衝撃の只中に投げ出され、閉幕。

    四部作の一つ一つが「起」「承」「転」「結」の一つとしてちゃんとターニングポイントになっていてその構成に惚れ惚れする。
    終点まで辿り着き
    それぞれのターニングポイントの意味を噛み締める。

    誉れ高きレーン四部作の完結編。

  • サム警視の元へ舞い込んだ奇妙な依頼。
    一通の封筒の保管、警備員の失踪、
    観光バスに紛れ込んだ2人の男。
    いずれの調査も徒労に終わる。
    更に、博物館からシェイクスピアの
    年代物の貴重な本が盗まれ…。
    幾つもの不可解な謎を、
    ドルリー・レーンはどう推理するか。


    四部作のラスト。
    世間一般の知名度は、X、Yの悲劇が
    抜きん出ているが、
    読み物としての面白さはこちらの方が
    抜群に魅力的に感じられた。
    派手な殺人事件は殆ど登場しないが、
    非常に不可解で「面白い」幾つもの謎が
    次々に提示され、
    これらがどう結びつくのか
    楽しみでならない。
    シェイクスピアにまつわる美術、
    歴史ミステリといった趣である。
    そして衝撃の結末。
    後半で気づく人は少なくないだろう。
    だが、気づいたから何だというのだ。
    このシリーズにあの結末を用意する
    エラリー・クイーンの凄さ。
    パズラーとしては今ひとつの物語
    かもしれないが、読み物として
    ドルリー・レーンという稀代の
    名探偵を描いた作品として傑作だった。

  • 2016/08/21読了

  • ミステリーというより、稀覯書をめぐる小説として楽しむ。シェイクスピアは改めて、西洋文明においては知識階級の教養なんだな〜と実感。今年2016年はシェイクスピア没後400年!

  • レーン四部作の最後の作品。
    前作Zでは、あまり登場しなかったレーン氏が、今作ではかなり登場するシーンが多く、ラストだからかと一抹の寂しさを覚えながら読み進めた。

    四部作の中で最もどんでん返しが酷く、最も残酷で、最も悲しいストーリー。
    サム警視の元を訪ねてきた奇妙な客から、ストーリーは始まる。
    いたずらに見えたその依頼が、歴史を揺るがす大きな事件へと発展。
    あまりにも混乱する内容だったが、ラストは本当に本当に悲しい終わり方だった。

    しかし、四部作の中でこれが一番推理が難しく、一番面白かった。

  • なんということだ!としか言えない驚愕の結末だった。

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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