サボイ・ホテルの殺人 (角川文庫 赤 520-6)

  • KADOKAWA (1982年5月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042520061

サボイ・ホテルの殺人 (角川文庫 赤 520-6)の感想・レビュー・書評

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  • スウェーデン財界の大物がホテルのレストランで射殺された。
    犯人はそのまま窓から逃走。警官の不手際が重なり、手がかりがほとんど無い事態に。
    舞台はストックホルムではなく、南部のマルメ。爪楊枝咥えたマイペースなモーンソン警視補が捜査を始めるが、そこへ政治的な理由からベック主任警視が応援にやってくる。
    ラーソンのプライベートやベックのささやかなロマンスなどなど、シリーズものならではの楽しみも。

  • 一作目から順に読んでるが、一番社会的メッセージの強い作品。正直事件そのものにはあまり魅力がないし、真相もベック達の捜査とは無関係な所から解決し、分かってみれば拍子抜け。ちょっと作者の社会批判が紋切り型過ぎて鼻につくのは時代のせいもあるんだろう。ただ今回は捜査官たちに色々変化があって興味深い。ベックがまさかのシーンもあるし。それにしても、クリスチャソンとクヴァントのコンビは毎回笑わせてくれる。これからも登場してくれるように祈ります。

  • スウェーデン・マルメの高級ホテル、乱入したひとりの男によって射殺された〝ブラック企業〟のワンマン経営者。被害者は、国交をもたない国への武器の闇取り引きで巨万の富を築いたと噂される男だけに身内をふくめ〝敵〟は多い。それが捜査を攪乱させる。けっきょくは、些末な証拠の積み重ねとベテラン刑事の〝勘〟が事件を解決へと導くのは警察小説ならでは。しかし、事件の解決がかならずしも一警察官の気持ちを朗らかにさせるものではないというのもまた事実なのだった。「主任警視マルティン・ベックは、はなはだおもしろくなかった」(文庫版366頁)。

    シリーズ〝刑事マルティン・ベック〟第6弾の特徴は、そこで起こる事件以上に、登場人物たちの〝私生活〟と彼らの〝心情〟がいつになくみっちり描かれている点にあるかもしれない。ついに妻との別居を決意したベックをはじめ、中途半端な夫婦生活もいよいよ終焉に近づきつつあるモーンソン、前作のアクシデントをきっかけにマルメに異動したスカッケ、コルベリ、オーサ・トーレル、そして独身主義者グンヴァルト・ラーソンがみせる意外なナイーヴさなどなど。このあたりの〝人間観察〟を楽しむために、読者はやはり第一作から順に読み進めるのがよさそうだ。

    公安課のポールソンが道化役としておもに本作でのユーモア担当。そして、意外にモテるマルティン・ベック……うーむ、イメージの修正を図らねば。

  • ようやく、登場人物たちが生き生きと動き出した感じで良かった。
    マルティン・ベックもなんとか別居できたし、胃痛も良くなりつつあるようだし。

    ただ、最初の捜査ミスに、また同じ警官二人組を持ってくるのは、安直過ぎないか?

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