強盗プロフェッショナル 改版 (角川文庫 ウ 11-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042522027

感想・レビュー・書評

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  • ドートマンダーシリーズの2作目です。
    天才犯罪プランナー·ドートマンダーのもとに、相棒が持ちこんできたのは銀行強盗の計画。
    しかもトレーラーで仮営業中の銀行をまるごと盗むという、なんともダイナミックなプランです。
    仲間を集めて用意周到に準備を進めるも、思いがけない事態が次々と起こり、目がはなせません。

    本作から登場する、ドートマンダーの恋人の度胸とさばけたふるまいがすてき。
    ドートマンダーの仕事のことも悲観的な性格もよくわかっていて、その上で彼を支える適度な距離感を維持できるところがかっこいいです。

    今回の見所はなんといっても警察のまぬけっぷりでしょう。
    彼らの鈍さが終盤には愛らしくも感じてくるのも、クライム·コメディの魅力だと思います。

  • ドートマンダーシリーズ#2。
    今回のヤマは一風変わった銀行強盗。タイヤがないトレーラーハウスをどうやって盗むのか。
    ドートマンダーの見事な作戦にもかかわらず、次々と起こる不運。今回は私も薄々感づいていましたよ、それ水性なんじゃないの?と。ケルプだもの。
    今回のサブメンバーも曲者ぞろい。アフリカン錠前師ハーマン・Xの美学、ケルプの甥で元FBIのビクターの空気の読めなさ。
    今回は女性も2人加わる。肝が据わっている恋人のヘビースモーカー、メイ。1作目からちょいちょい曲者ぶりが伝わるマーチの母。2人が下見写真を撮る場面のおかしさ。傍から見たら怪しいでしょ、絶対。
    今回も純粋にエンタメとして楽しめた。

  • 天才的犯罪プランナー、ドートマンダーも、近頃ではその仕事に少々嫌気がさしていた。ところがそこへ親友ケルプがでっかい話を持ち込んできた。銀行強盗だ。しかもただの銀行強盗ではない。その銀行はトレーラーを使って目下仮営業中。そこでそのトレーラー、すなわち銀行をそっくりそのまま盗もうというのだ。ドートマンダーのプロ根性がむらむらと頭をもたげるが…。タフでクールな泥棒ドートマンダー・シリーズの第二作。
    原題:Bank shot
    (1972年)

  • ドートマンダーシリーズ2作目。今回ケルプが持ってきたのは、トレーラーハウスで仮営業中の銀行を丸ごと盗むというもの。仲間を集め不可能を可能にして上手いこと盗んだものの、その後すんなりいくはずもなく…。キャラが生き生きと描かれとても読みやすいです。スラプスティックという言葉を途中で何度も思い出しながら一気に読み進めました。意外と一番笑ったのはコーヒーとデニッシュのシーンかも。トレーラーのラストシーンは面白いを通り越してなんだか感動してしまいました。そして…ああ、やっぱり!の予定調和に一安心。楽しみました。

  • 天才的犯罪プランナー、ドートマンダーとその仲間たちが企てた銀行強盗とは…。

    年末に本の整理をしていて出てきた本。一体何年前に読んだ本なのか、さっぱり内容を思い出せなかったのでもう一度読んでみた。読んでいる内に断片的には思い出したが、結末は思い出さなかったので、最後まで楽しく読めた。

  • ❖今回の銀行強盗についてはそれ程意表をついた着想とは思わなかったものの、計画の進捗・展開についてはよく愉しめた。登場人物(強盗仲間)たちのチームワークというかアンサンブルの凸凹ぶり(暗転する状況へのドタバタぶり)の描写は本作でも精彩があった。プロであることの冷徹や緻密が、人物の持つ人間味を覆い隠してしまうような場合が多いけれど、このシリーズはクセのある人物たちの日常生活(生活臭)や人間関係がとにかく魅力的。ドートマンダーは調子いいケルプの腐れ縁を鬱陶しく思い、不機嫌になりながらも計画に引き込まれるのである。

    (不穏を予感したドートマンダーは言う)
    「この仕事でお前を責めるのは不公平だと思う」とドートマンダー。
    「そりゃそうだ」とケルプ。(・・中略・・)
    「だが、おれは責める」ケルプは感情を傷つけられた顔を彼に向け、それからまた前方をみる。「そういつは不公平だ」「不公平でもいい」。(228P)

  • ドートマンダーシリーズ第二作。今度は、トレーラーハウスで仮営業中の銀行を、まるごと盗む話。ドートマンダーの恋人やマーチの母親が結構登場して、またいい感じにおもしろい。間の抜けた警察署の人たちもおもしろさを出している。話の筋は単純だが、全然退屈せず、古さも感じさせず、楽しい。

  • ドートマンダー、はまったなぁww

  • ドートマンダー2作目。
    銀行をトレーラーで引っ張って、そのまま盗んじゃう。
    警察の捜査も間抜け。

    再版してほしい一冊。

  • 再刊されたのもずいぶん前になる古い作品だけど、ぼちぼちお楽しみに読んでいこうと思っているドートマンダーシリーズ。第2作である本作も、すっとぼけた味わいと、実に正統派の強奪小説のサスペンスが同居していて楽しい。銀行を(で、じゃないよ。銀行「を」)盗もうとするドートマンダーと仲間達のとてもスマートで間抜けな行動にニヤニヤさせられる。

    くせ者揃いの登場人物も魅力的で、ドートマンダーの恋人であるメイがすごく個性的で良かった。思った通り映画にもなってるようだが、メイは誰が演じたんだろうか。(ドートマンダーは作者もびっくりレッドフォードだったそうで、そりゃ違うでしょ)

    全体としては第1作の「ホットロック」の方が面白かったようにも思うが、シリーズものってそういうものかも。

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