心ひき裂かれて (角川文庫)

制作 : Richard Neely  佐和 誠 
  • 角川書店 (1998年9月発売)
3.56
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  • 本棚登録 :67
  • レビュー :10
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042536031

心ひき裂かれて (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ラスト数ページで背筋がゾッと凍りついた。
    叙述だとあらかじめ分かっていたのに、我孫子武丸の「殺戮に至る病」以来の衝撃である。

    果たしてこんな事あり得るのか…?あり得ない、と思いつつもありえなくもない、とも思えてしまうのがなんとも。

  • 2013/06/13読了

  • サイコ・スリラーと言っても、猟奇的な事件が起こるわけでもないし、レクター博士みたいな犯人が出てくるわけでもない。ストーリーの巧みさと、深層心理のえぐり方で読ませる作品なのだ。

    小説家志望の主人公、情緒不安定な妻、かつての恋人との再会、とまあ、よくある三角関係の構図ではあるが、ストーリーが膨らめば膨らむほど、彼らは精神的に追い詰められていく。だんだん霧が深くなるような、そんな、見えない狂気と悪意に逃げ場を塞がれる不気味な空気感が、ある意味心地よかった。

    ラストの展開は読み応え抜群。徐々にページ数がなくなる中でどうやって終結させるのかと思っていたら、ラスト二行で、全くの死角から予期せぬ一撃に見舞われた。インパクト大のフィニッシング・ストローク。このラストのために逆算して緻密なストーリーを構築していたことには素直に脱帽。

    でも、時間が経つにつれて何故かモヤモヤ感が大きくなる。一撃の陰に隠れてしまったが、全部スッキリ解決というわけではない。サイコ・スリラーであって、本格ではないってことか。

  • 精神病院を退院したばかりの妻がレイプされた。夫のハリーは犯人逮捕に執念を燃やすショー警部補に協力する。そんなハリーを嘲笑し、陥れようとするかのように続発するレイプ事件。心病める者の犯行か。だが、ハリーもかつての恋人との間に、決して妻には知られてはならない秘密をつくろうとしていた…。二転三転する展開と濃密な心理描写。サイコ・スリラーの元祖、ニーリィの最高傑作。

    原題:A Madness at the Heart (1976)
    訳者:佐和誠

    角川書店 (1980.11)
    角川文庫 (1998.09)

  • 精神病院を退院したばかりの年上の妻をもつハリーの身の回りで起こるレイプ事件の数々。
    次第にありえない状況に巻き込まれていくうちにラストは思いもしない結末に展開していく心理サスペンス。
    最初は退屈な文章表現だったが、やはりベテラン作家だけあって読み進むうちにどんどんはまっていく。
    以前にもニーリーの作品は読んだことがあるが今ではこの作家の作品は貴重であるらしいことが分かった。

  • 結末で頭を後ろからガツンと殴られたようなかんじ。個人的にはショー刑事が好きだ。

  •  なんだかもう、犯人が誰だとかそんなことはどうでも良かったかもしれない(笑)。なんといってもあの「秘密」がねえ……。意外性というか、最後の最後でこういう形であかされる、ってのが衝撃的だったし、一番最後の台詞がとても印象的。
    この作品、読み終わった後に伏線を拾ってみるのもなかなか面白いかも。最初は気にも留めなかった部分が、読み返してみると非常に重い意味を持ってくるあたり、かなり見事。
    ところでこの人、評論とか見るとかなり全体的に評価が高いんだけど、邦訳めちゃめちゃ少ないんじゃ? 半分も訳されてないみたい。ちょっと残念。あと、マイナーなんだかメジャーなんだかもかなり微妙。どちらかといえばマニアック? でもわざわざ復刊されてるしなあ。

  • エドガー賞ノミネート作品。
    外国の小説は癖があって読みにくい(私にとって)が、それでもどんどん引き込まれてしまった。
    「犯人が分かっているのに何だこの不快感は・・・」
    と思って読み進めていくと、驚きの結末が待ち受けていた。

  • 鬼才ニーリィの最高傑作。最後の一撃にしびれます。

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