第四の核 (下) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042537106

感想・レビュー・書評

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  • 小型核爆弾を英国内に密かに持ち込み組み立てる。 果たしてそんなことが可能か? ポロニウムを原爆の材料として取り上げている。この物質記憶に新しいところでは、英国内で元ロシア連邦保安庁のリトビネンコ氏の暗殺に使われた放射線物質であり、強力なα線を発生する。 このα線をベリリウムという金属にあてると中性子を発生し、これが爆縮した瞬間に投入されると原爆にいたる一連の反応が進むということらしい。 このポロニウム、民生用にもいろいろと使われているらしい・・・。そう言えば、もう一方のベリリウムはスピーカーの素材にも用いられていたと思う・・・。 とすればやはりキット化された小型核爆弾は可能?? 背筋が寒くなった・・・。 勿論、本書ではMI5の優秀だが出世ラインをおっぱずれたブレストン氏の活躍で幕を閉じる。 後半の息もつかせぬ展開は、前半少々まどろっこしいのを付き合った読者にのみ許される褒美である。 以上は2008/3/29の書評。2度読んだのだから2回目の書評というわけで。 英国国政を労働党の旗の下に押さえるには、反核・核軍縮問題を選挙の争点に持っていき、おりしも駐英米軍基地で小型核爆弾が爆発すれば地滑り的な勝利が得られると画策する旧ソ連。しかも、諜報や外交というプロを飛び越えたトップの野心がキット化した持ち込まれた核のまさに核心であった。さて、この小説のはじめから不明瞭に存在したもう一つの南アフリカを隠れ蓑したスパイ事件が最後の間諜の欺瞞のすごみをみせつける。フォーサイスの面目躍如である。前回★4ですが、今回★5で。

  • 力作ですが。

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著者プロフィール

1938年イギリス生まれ。空軍のパイロットなどを経て、ロイター通信、BBC放送の記者を勤めた後、作家に。71年ドゴール暗殺をテーマに書いた長編『ジャッカルの日』で小説家としてデビュー。綿密な取材とストーリーテリングの天賦の才で世界をわかせ続けている。著書に、『オデッサ・ファイル』『戦争の犬たち』『神の拳』『アフガンの男』『キル・リスト』、小説のような半生を描いた自伝『アウトサイダー』など多数。

「2020年 『ザ・フォックス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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