ディファレンス・エンジン 下 (角川文庫 赤 キ 6-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042659020

感想・レビュー・書評

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  • 期待し過ぎたせいだろうか。スチーム的な小道具はたくさん出てくるのに、いまいち世界観がつかめない。ニューロマンサーのウィンターミュートの様な圧倒的な存在感はエンジンの女王には無い。結論、共著ダメ。

  • 一夜開けたら激変していたロンドンの世界を舞台に、学者マロリーが冒険活劇。
    石炭などを使った内撚機関の利用で、現実のロンドンでもスモッグの発生など環境汚染がはなはだしかったが、このIFのロンドンではそれにまさるとも劣らない様子。思わず吐いてしまうほどの悪臭を放つテムズ川のにおい漂う街では、まるでカーニバルのように無法図になった人々が店や人々を襲い、犯罪者や社会階層の外部・下層にいる人々は国家を転覆させようとする。
    猥雑だけどむきだしの生命力が表面化したような様子は「ニューロマンサー」のチバシティを思わせる。

    後半はオリファントが主役。差分機関とシビル、マロリーの章で登場したパンチカードをめぐる陰謀の真相が明かされる。

    作者の構築した世界のディティールは全体として満足がいくものの、ディファレンス・エンジンのもと産業革命を書き直したこと、思わせぶりな細かいあれこれ(全てを見通す眼、とか)の意味は掴めなかった。
    ちょっと消化不良気味。

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著者プロフィール

ウィリアム・ギブスン
William Ford Gibson
米国のSF小説作家、脚本家。1948年、サウスカロライナ州コンウェイ生まれ。1984年発表の「ニューロマンサー」(ハヤカワ文庫刊)で長編小説デビュー。本作のヒットによって〝サイバーパンクSF〟と呼ばれる文学ジャンルが確立した。以後、「電脳」三部作、『ディファレンス・エンジン』、「橋」三部作など数多くの著作を発表している。ハリウッドからも早い段階から注目されていたものの、彼の原作である『ニューロマンサー』『クローム襲撃』なども映画化の案アナウンスは出るものの実現にはいたらなかった。ギブスンの関わった映像作品には以下がある。脚本を執筆した映画『JM』(1995)、短編『ニュー・ローズ・ホテル』を原作とした『ニューローズホテル』(1998)、テレビシリーズ『X-ファイル』の2エピソード(「キル スウィッチ」「ファースト・パーソン・シューター」)の脚本を執筆している。

「2022年 『ウィリアム・ギブスン エイリアン3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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