幽霊狩人カーナッキ (角川ホラー文庫 510-1)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042700012

感想・レビュー・書評

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  • 国書刊行会版を95年に文庫化した9編収録の短編集。しかし翻訳がばらばらと評判悪く、08年に創元推理文庫から新訳で「幽霊狩人カーナッキの事件簿」が発売された。同じ9編に初訳の1編を加えている。感想はそちらにまとめます

  • 積み本。国書刊行会版の文庫化。ボーダーランド三部作やナイトランドを書いたW.H.ホジスンの超常現象を扱う探偵カーナッキ連作集。翻訳が玉石混交で中断。
    東京創元社の新訳を注文中。
    【追記 】早くも品切。 後に東京創元社版をamazonで入手。

  • William Hope Hodgson, 1877年11月15日 - 1918年4月17日

    日本語訳では幽霊狩人・ゴーストハンターとあるが原題は『CARNACKI THE GHOST-FINDER』
    FINDERは発見者・見破る者であり、相手を滅ぼし倒す者ではない。
    カーナッキはまさにその立場から怪異に対面する。
    ホームズと同時代に英国で生まれた心霊研究者譚。

    収録作品
    ・見えざるもの (The Thing Invisible)
    ・魔物の門口 (The Gateway of the Monster)
    ・月桂樹に囲まれた館 (The House Among the Laurels)
    ・非響の部屋 (The Whistling Room)
    ・街はずれの家 (The Searcher of the End House)
    ・見えざる馬 (The Horse of the Invisible (The Unseen Horse)
    ・ジャーヴィー号の怪異 (The Haunted "Jarvee")
    ・発見 (The Find)
    ・外界の豚 (The Hog)

    解説:荒俣宏

  • 食が終わり、暖炉のそばの肘掛椅子にくつろいだカーナッキは、私たち4人の友人に語り始める。虚空から現れて人を襲う短剣、天井から血がしたたる屋敷、見えざる<馬>にとり憑かれた一族……彼はそれらの怪異を解き明かすゴーストハンターだった。

    ブラックウッドの『妖怪博士ジョン・サイレンス』同様、20世紀初頭に書かれたゴーストハンターもの。系列としてはほぼ同じか。但し全ての話(短編9編を収録)が不可視な存在に原因を求めるものではなく、人間の手によるトリック、詐術を暴くものもあって、ミステリ小説的な要素は「ジョン~」よりも顕著か。彼のシャーロック・ホームズと同時代に出たことも影響しているんだろう(カーナッキ氏はかの名探偵ほど快刀乱麻ではないけれど)。
    何れにせよ、この時代の怪奇小説の旧き佳き味わいが好きか嫌いかで、この手のものは評価が分かれると思う。

    自分が読んだのは'94年刊行の角川ホラー文庫版だが、一昨年('08)に創元推理文庫からほぼ同じ内容で発刊されている。訳はこちらの方が好評なようなので、そちらの方がおすすめかと。

  • 幽霊狩人、という言葉からして「ゴーストハンター」そのものなわけですが。ときどきやたらと科学的です。かと思いきや、しっかりオカルトでもあるし。果たして怪異の原因は幽霊なのかそれを騙る者なのか。「なんだ、人間の仕業か」と思ったり、いやいや実は科学で説明のつかない何かだったり。それぞれがどちらの結末になるのか、不思議な読み心地のホラーでした。
    お気に入りは「見えざる馬」。これが一番不気味に感じました……。

  • 胡散臭さ爆発、ホラー系推理小説。日本では幽霊探偵という名前でも紹介されておりまして、自分的には此方の呼び方が好きです。
    偏屈のカーナッキさんが気が向いた時友人を招いて自分の体験した話を聞かせるというシチュエーション。最後に必ずカーナッキさんが友人達に言う「さあ、帰りたまえ」という台詞がとても素敵です。

  • 00mmdd読了

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著者プロフィール

1877年、英国エセックス州に生まれる。十代で船員となり、苦労のすえ三等航海士の資格を取得。下船後、体育学校の経営者、写真家を経て、1904年に小説家となる。代表作に怪奇長篇『幽霊海賊』『異次元を覗く家』(アトリエサード)、幻想長篇『ナイトランド』(原書房)などがある。1914年、第一次世界大戦に従軍し、1918年にベルギーで戦死。後に再評価され、海洋奇譚集『海ふかく』(国書刊行会)はじめ多くの作品が出版された。

「2016年 『〈グレン・キャリグ号〉のボート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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