アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

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レビュー : 1358
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042750017

作品紹介・あらすじ

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。

感想・レビュー・書評

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  • この本を教えてくれた人とも、街角で出会った。物語の中でも、環境の変化や人との出会いが時間を導いていく。見えない流れに運ばれ、時に手なずけながら人生を変える。胸を高鳴らせる思いの力で、奇跡や大きな夢にも届くと感じさせてくれる本。
    きっとこの本は、感性が強い人には面白い。漠然とした世界観の中から、自分の現実にも必要な言葉が見つけられる。といっても、普遍的な愛や自由やらのテーマではなくて、自分の心で見た生き方について。現象を素直に受け止めることで、自分の存在がどういうものか、世界の仕組みも見えてくる。
    はっきりと、人生はこういうものだと書いてあるのではなくて、見つけるものは本を読む人それぞれ。物語の主人公の旅は、ヒントの1つでしかないけれど、示唆しているものがある。題名の「アルケミスト」錬金術師は、物語の少年のことでもあり、個々の人生の主人公、私たちのことでもある。
    少年が変哲のない日々から大切なものを見つけ、人生そのものを価値ある宝物に変えたのが、彼の錬金術だと思う。それと同じように、私たちも、自分次第で人生を金に変えることができるはず。そんなメッセージもあるのではないかと、私は解釈したいです。

    私は、心が鈍くなったときに『アルケミスト』を取り出して読むと、清々しくなります。
    偶然出会った人と交わした言葉や、今日の些細な出来事もどこかへ繋がっているけれど、何を感じ汲み取るのかで道が変わっていくのかもしれない。私も、毎日の時間に隠れたものを見逃さないでいたいなと、思い出させてくれるのです。
    もしかしたら、1年後に読むとまた感じ方が変わるのかもしれないけれど、その時々で心に訴える部分が変わっていくのは、長いお付き合いができる本だからだと思います。

  • 本作品の主人公は錬金術師(アルケミスト)ではない。
    旅好きの,一人の羊飼いの少年の物語である。

    少年はある夢を見た。同じ夢を二回も。
    それはエジプトのピラミッドに行けば,そこに隠された宝物を発見できるだろうというものだった。
    羊と宝物との間で迷う少年。そんな時に出会ったある老人の言葉をきっかけに,少年はスペインのアンダルシアの平原からエジプトのピラミッドへと長い旅に出かけた。

    旅の途中,少年は色んな人と出会う。
    泥棒に金を盗られ,クリスタル商人のもとで働き,砂漠では錬金術師を目指すイギリス人に会い,オアシスでは運命の人と出逢う。

    少年は彼らから多くのことを学んだ。そして,それよりも多くのことを自然から学んだ。

    錬金術師は物語の後半になってようやく登場する。
    彼は決して多くは語らず,それでいて彼の言葉は重く,深みを帯びていた。

    「傷つくのを恐れることは,実際に傷つくよりもつらいものだと,おまえの心に言ってやるのがよい。夢を追求している時は,心は決して傷つかない」

    羊飼いの少年同様,私も多くのことを彼から教わった。この物語は著者パウロ・コエーリョの紀行体験がもとになっているらしい。先が見えず,これからどう歩んでいこうかと幾度なく思い悩むこの頃。今この時に,自分がこの本と出会えたことに感謝したい。

  • 20130801読了。
    面白かった。一番大切なもの、捜し求めているものは足元にあった。
    でも、それがそこにあるということは、遠く回り道をしなければ気づかなかった。そしてその回り道は決して無駄ではなかった。
    人生、どんなことでも意味のあることなのだと改めて思えた。

  • 人生の一冊にしたい

  • 感想を書くために再読。
    宗教的要素を含む話。含蓄のある言葉か多く書かれているが、言外に含ませるのではなく、ストレートにそのまま書かれているので多少説教臭く感じる。星の王子さまが好きな人は好きそう。
    ここでいう錬金術師とは、ラプラスの悪魔のようなものなのだろうか。
    少年の夢見た宝物が、結局金銀財宝だったのは拍子抜け。何はともあれ、自分の心に素直になる事が大切なのは賛同する。

  • 羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出る。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す……

    くまモンの生みの親・小山薫堂さんがこの本を「人生の一冊」にあげていたので、気になって読んでみた。小山さんは、海外に行くときにはこの本を持って行って読み返すそう。たしかに、旅のお供に向いた一冊だ。
    (小山薫堂「大阪「人生図書館」 あなたが励まされた本が、今度は誰かを励ます」Forbes https://forbesjapan.com/articles/detail/22521/1/1/1 )

    自然の声と人の歴史をどちらも感じられる京都で読みたいなあ。晴れた日に、鴨川のベンチに腰かけて読みたい。読み終わって立ち上がるときには、きっと、自分がどこに行くべきかよくわかるようになっているだろう。

    「宝物は流れる水の力によって姿を現わし、また同じ流れによって姿を隠すのだよ。」p.31

    「傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだと、おまえの心に言ってやるがよい。夢を追求している時は、心は決して傷つかない。それは、追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。」p.154

  • 正直消化不良の読書だった。
    童話調で導入は読みやすかったが、進むにつれてファンタジィなのか精神論なのか判別のつかない、解釈の難しい展開が次々と起こり、一体どこから置いて行かれたのかすら定かではない。おそらくオアシスのあたりから?この本のタイトルが「アルケミスト」であることも腑に落ちない。
    ところどころ気になる表現や考えはあったが、思い返せばそうだと信じ込ませるような内容でしかない。例えば少年の前に現れた王様が、「おまえが何かを望む時には、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだよ」と言う。未来のある者がこれを聴いたら、さぞかし励みになるだろう。しかし、ある程度未来が固まってしまった者にとっては、まったく現実味を帯びて感じられないと思われる。人生はそう甘くないことを既に知ってしまっているからだ。なのに大人はあえて現実を教えず、子どもたちに可能性を信じ込ませるものだ。10代の若者がピュアな気持ちで読んだら、何か触発されることがあるのかも知れない。
    よって、臨界期を越えた自分に響くものはあまりなかったが、もしかしたらいつの日か、しれっとこの本を子どもに勧めている自分がいる可能性は否定できない。
    170213読了

  • 読む度に違う発見のある一冊。人生で本当に手に入れたいものが見つかった時、宇宙全体がそれを手に入れられるように動き始める。

  • ☆☆☆☆ 5年前に読んだ時は主人公の冒険譚として読んだ。この5年の間に大学生から社会人になり、自分の人生について考えることも増え、前兆や自分の可能性や夢の実現について自分の経験を重ねながら再読した。主人公の少年のように、自分の心に耳を澄ませ、感じたことを素直に人に話し、最終目的地に導いてくれる人と出会うことが、わたしもできているだろうか。自分の夢を夢みることで終わらせず実現させる。叶えたい夢がある人を後押しをしてくれる本だった。

    p16
    少年は太陽の位置をもう一度たしかめながら、夢が実現する可能性があるからこそ、人生はおもしろいのだ、と思った。

    p21
    神学校にいた時そうであったように、同じ友人といつも一緒にいると、友人が自分の人生の一部となってしまう。すると、友人は彼を変えたいと思い始める。そして、彼が自分たちの望み通りの人間にならないと、怒りだすのだ。誰もみな、他人がどのような人生を送るべきか、明確な考えを持っているのに、自分の人生については、何も考えを持っていないようだった。

    p24
    「それはこうじゃ、人は人生のある時点で、自分に起こってくることを、コントロールできなくなり、宿命によって人生を支配されてしまうということだ。それが世界最大のうそじゃよ」

    p28
    まだ若い頃は、すべてがはっきりしていて、すべてが可能だ。夢を見ることも、自分の人生に起こってほしいすべてのことにあこがれることも、恐れない。ところが、時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませ始めるのだ

    その力は否定的なもののように見えるが、実際は、運命をどのように実現すべきかおまえに示してくれる。そしておまえの魂と意志を準備させる。この地上には一つの偉大な真実があるからだ。つまり、おまえが誰であろうと、何をしていようと、おまえが何かを本当にやりたいと思う時は、その望みは宇宙の魂から生まれたからなのだ。

    p29
    おまえが何かを望む時には、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだよ

    p30
    「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」

    p35
    少年は風の自由さをうらやましく思った。そして自分も同じ自由を手に入れることができるはずだと思った。自分をしばっているのは自分だけだった。

    p49
    「僕は他の人と同じなんだ。本当に起こっていることではなく、自分が見たいように世の中を見ていたのだ」

    p64
    幸運が自分の側にある時は、それを利用しなくてはいけません。そして、それが私たちを助けてくれるうちに、できるだけのことをしなくてはなりません。

    p67
    「おまえは常に、自分が何を欲しているか知らなくてはならない」

    p88
    少年は、直感とは、魂が急に宇宙の生命の流れに侵入することだと理解し始めた。そこでは、すべての人の歴史がつながっていて、すべてのことがわかってしまう。そこにすべてが書かれているからだ。

    p93
    君が何かを全身全霊で欲した時、君はその『大いなる魂』と最も近い場所にいる。それはいつも、前向きな力として働くのだ

    p99
    「人は誰でも、その人その人の学び方がある」と少年は独り言を言った。「彼のやり方は僕とは同じではなく、僕のやり方は、彼のやり方と同じではない。(後略)」

    p101
    もし常に今に心を集中していれば、幸せになれます。

    p118
    恋をしていると、ものごとはもっと意味を持ってくるものだ、と彼は思った。

    p122
    もしおまえが、現在によく注意していれば、おまえは現在をもっと良くすることができる。そして、おまえが現在を良くしさえすれば、将来起こってくることも良くなるのだ。未来のことなど忘れてしまいなさい。

    p136
    「人が本当に何かを望む時、全宇宙が協力して、夢を実現するのを助けるのだ」

    p149
    「彼らは自分たちの運命の宝物だけを求めていて、実際に運命を生きたいとは思っていないのだ」

    p154
    「時々私は不満を言うけれど」と心は言った。「私は人の心ですからね。人の心とはそうしたものです。人は、自分の一番大切な夢を追求するのがこわいのです。自分はそれに値しないと感じているか、自分はそれを達成できないと感じているからです。永遠に去ってゆく恋人や、楽しいはずだったのにそうならなかった時のことや、見つかったかもしれないのに永久に砂に埋もれた宝物のことなどを考えただけで、人の心はこわくてたまりません。なぜなら、こうしたことが本当に起こると、非常に傷つくからです」

    p168
    「もし、自分の運命を生きてさえいれば、知る必要のあるすべてのことを、人は知っている。しかし、夢の実現を不可能にするものが、たった一つだけある。それは失敗するのではないかという恐れだ」

  • 令和、最初に手に取った本は、この本でした。 羊飼いの少年が、スペインから、アフリカ大陸に渡り、夢で見たエジプトのピラミッドで財宝を手にするという。その旅に出るという話しです。ただの冒険ものではなく、自己啓発ものという意味合いが強くて、夢を諦めるな。その夢を叶える為に生きるのは素晴らしいという話しでした。とてもいい本でした。

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著者プロフィール

1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。現代において最も影響力のある作家の一人。ブラジル文学アカデミー会員。著作の多くが世界的ベストセラーとなり、81か国語に翻訳され、これまで170以上の国々で2億部以上を売り上げた。フランスのレジオンドヌール勲章を受章。ほかにもさまざまな国際的な賞を受賞している。2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命された。

「2018年 『不倫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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