星の巡礼 (角川文庫)

制作 : 山川 紘矢  山川 亜希子 
  • 角川書店
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レビュー : 88
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042750024

感想・レビュー・書評

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  • パウロ・コエーリョの処女作。宗教色の最も強い作品で、そういう世界に関心や生活感情がなければ共感も難しいのではないかと思う。私は強い関心はあったが、読むのに時間がかかってしまった。オカルトと紙一重だと思うが、キリスト教神秘主義のこのような典礼の一巡は、理論とは別の歴史的な魅力がある。本人の強い内的世界の描写も面白い。機会があればもう一度しっかり読んでみたい。

    2015/2/23

  •  サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼は、映画『星野旅人たち』(The Way, 2010年)で知って以来、興味のある場所のひとつ。
     その旅路を辿れるのかと思い読んでみるが、ちょっと違った。

     RAM教団に所属する著者が、最後の審問に失敗した後に、この巡礼の道を辿った経験を元に書かれたお話。 すなわち、主人公はそのまま著者のことか。
     そのRAM教団はスペインのキリスト教神秘主義の秘密結社で、1492年に8人の騎士によって創設されたもの。マスターと呼ばれる師から口頭でキリスト教の秘儀が伝えられ、各種の審問に合格すると、魔法使い(マガス)になれるというシステムを持っている(あとがき、より)。
     うーん、かなり宗教色の色濃い作品だった。
     キリスト教に馴染みのない日本人としては、ところどころ引用されるキリスト教の教義や、ヨブの記で語られる云々という話が出ると、どうにもついていきにくい。

     とはいえ、どの宗教であろうと、教えの根っこのところは、人として如何に人生を謳歌するかを教えているものと思っているので、ややこしことは無視して、エッセンスの部分だけ、自分が共感できるところだけ感じていけばいいかなと読み進んだ。

     が、サンチャゴへの道を題材に選んではいるが、特にその風景や、旅のエピソードが語られることも少ないので、旅行記として読むには、ほとんど用はなさなかった(主目的は、どちらかと言えば、そちらが目的だった)。

     主人公が、べトラスというガイドと共に、道中いろいろ”演習”と呼ばれる教義の実践を指示され、時折、禅問答のような会話を繰り広げながら旅を続ける。

    「時間はいつも同じ速さで進むというものではないからね。どれだけ時間が早くすぎるか、それを決めるのはわれわれなんだよ」

    「自分の夢を殺すと、まず最初に時間が足りないという症状が現れる」

     なんとなく、昔読んだ『イリュージョン』(リチャード・バック)にとても雰囲気が似ている。『イリュージョン』は非常に示唆に富んでいて、今でも心のバイブルとも言えるほど、その”教え”は当時、強烈に印象に残ったもの。本書も、読むタイミング、年代が違えば、また感じ方も違ったかもしれない。

     が、今、じゃなかったかな。悪くないんだけど。
     また、いつの日か読み返す機会があれば・・・。

  • 2017.3.18 読了

  • キリスト教巡礼の旅 in スペイン。読んでる間巡礼路を歩いてみたくなるほど楽しめたが、結局、読み返すのはファンタジックな色が強い「アルケミスト」。こちらがすんなり入るのはキリスト教が1滴も体内にないから?まだ三ヶ所しか行った事のない四国八十八ヶ所が頭を過ぎったり。

  • アルケミストが傑作だったので読みたいと思った。
    メッセンジャーと対話したい。

  • せっかくの旅路の設定でも、会話が中心すぎて行動があまりない。起きることに必然性を感じさせてくれない。だから結局は予定調和な物語の印象。考えさせるセリフはあるのだけど、筆者と異質なものや反対のものを脇役に追いやっていて、フェアではない。だから結局は予定帳な。

  • タイトルに惹かれて手に取ったら、パウロ・コエーリョの本だった。
    読み始めたらぐんぐんと内容に惹かれていった。ファンタジーかと思ったら、パウロ自身の話しで、巡礼の話し。師と共に、剣を求めて巡礼路を旅する。
    巡礼なので宗教性、スピリチュアリティの話しが沢山あるが、深い話が多く、自然と内容を受け入られる。巡礼しながら、瞑想したり、冷酷さや悪魔と友達になること、愛の話し、歴史の話などどれも深く心に響いた。
    作者とともに巡礼の旅に付き合いながら、自分についてもいろいろ気付きが促される。また読み返したい本の1冊。

  • イスラムの伝統では一生に一度マホメッドがメッカからメディナへ行ったのと同じ巡礼の旅をしなければならないと定められていると同様に10世紀までのキリスト教教徒もまた3つの聖なる巡礼の道があると信じていた。第一の道はローマの聖ペドロの墓への道。第二の道はエルサレムのキリストの墓へ詣でる道。第三がサンチャゴの遺骸に詣でる道。
    不安定な平和。成長と創造のプロセスにある世界の平和、その世界は成長するためには動き続けなければならないこと、前進しなければならないことを知っているように見えた。大地震や凶暴な嵐は自然の残酷さを示しているように見えるかもしれないが旅の途中の移り変わりに過ぎない。
    自然それ自体も悟りを求めて旅をしているのだ。

    夢は魂に栄養を与える。人生で何度となく自分の愛が打ち砕かれ失望する時を体験する。それでも夢を見続けなければならない。そうでないちわれわれの魂は死に、アガペは魂に達することができない。

    誰が正しく、誰が真実を知っていたかは問題ではない。大切なのはそのどちらも良き戦いを戦ったということを知ること。良き戦いとはわれわれの心がそう命じるがためにわれわれが戦う戦いのこと。英雄たちの時代と違って、良き戦いの戦場はわれわれ自身の中に移行した。

    良き戦いとは夢のために戦われる戦い。

    死んで腐敗した夢は希死念慮にかわる。夢を救い出すための唯一の方法は自分自身に寛容になること。

    一時期すごくハマったコエーリョだけど今はあまり共感できない。嘘くさいというか怪しい神秘主義に走りすぎていると感じる。もう少し現実の世界を見た方がいい。そこ盲信がまさに争いを引き起こしているということを。

  • レッドフィールドの『聖なる予言』的な感じでワクワクドキドキ読めました。最後、ハッピーエンドでホッとした。

  • サンティアゴ巡礼を行った、自伝的らしい、小説。
    かなり神秘主義というか、不思議。でも、宗教/キリスト教って感じはあんまりしないのは、瞑想や修行っていうのはある程度普遍的なものだからなんでしょうね。
    完全に己の中の物語なので、巡礼の終わりですっきりオチがつくわけではないけど、自分の弱さにとことん向き合う、というのは共感できる。やっぱり、死ぬまでなにかを追い求めるんでしょうねえ。。

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著者プロフィール

1947年ブラジル生まれ。世界中を旅しながら執筆活動を続ける。主な作品に『アルケミスト』『ベロニカは死ぬことにした』

「2018年 『ザ・スパイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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