ポルトベーロの魔女 (角川文庫)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042750093

作品紹介・あらすじ

ルーマニアで生まれロンドンで育ったミステリアスな女性、アテナ。やがて"ポルトベーロの魔女"と呼ばれるようになるアテナの驚くべき半生が、彼女をよく知る人々、或いは、よく知っていると思っているだけの人人によって描かれていく。悪女なのか犠牲者なのか。詐欺師なのか伝道師なのか。実在の女性なのか架空の存在なのか。夢を追いかけて生きるアテナの日々をスピリチュアルに綴る、パウロ・コエーリョの最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 『ポルトベーロの魔女』と呼ばれた、不思議な力を持つ女性アテナの半生を描いた作品。アテナを知る身近な人々の証言を元に構成されている。生みの親に捨てられ、満たされない心の空白を埋めるために、自分探しをはじめる。そして様々な人々との出会いの中で、ある‘’力‘’が覚醒することで、自らの人生の使命を見つける。魔女というか、現代でいう教祖のような存在だろうか。不思議な体験をする場面の克明な描写は、あたかも本当に体験したかのようなリアルなものであった。

  • 『アルケミスト』を読んでおおー!っと思いそのあと固め読みしたパウロ・コエーリョの作品を久しぶりに読んでみた。個人的にはあまりピンとこなかったのですが、帯には「最高傑作」の文字。巻末の解説を読んだらその理由が少しわかるような気がしました。
    ストーリーはあまりなくて、既に起こってしまった事件について、関係者が順番に自分が体験したことを話すという、『壬生義士伝』方式というか『告白』方式を取っていますが、その2作とは違って何人かの語り手の話が細切れに少しずつ入れ子になっています。表現するのがむつかしいですが、特定の教義や宗教ではなくて信仰心とか、古代からの知恵とか、自然の偉大さとか、一人の人間の小ささとか、に興味のある人には、通ずるところのある作品だと思います。他のパウロ・コエーリョ作品にも通じるテーマです。タイトルから勝手にドラマチックなお話を想像してしまい、読んだらまったく性質の違う作品で自分の勘違い思い込みのせいで肩透かしをくらってしまった感じです。年を重ねる折々に読み返したらその時々で違う感じ方をするかも、と思いました。

  • 久しぶりに来ましたかな、面白くないものが。
    キリスト教(カトリック?)世界に住む方々にとっては、非常にしっくり来て、ポイントをついているものなのかもしれない。
    ただ当方、そうではないので、単純にスピリチュアルな世界そのものへの疑わしさを捨てきれないし、それを覆す熱量がこの作品には無かったですねぇ、、、
    また、冒頭からこりゃだめだな、と思いました。設定が何と言いますかチープなようで、究極的には、で、結局どうしたい?という感じに終始しましたなぁ。
    もしかすると「アルケミスト」以外は???という友人の評価が刷り込まれていたからかもです、はい。

  • 3

  • 読みごたえのある作品。ときどき胸に刻みたい言葉が出てくるけど、物語を進めていくうちにわすれてしまうのが惜しい…

    アテナ本人の口からはそれほど語られないのに、アテナの人生が追えてて不思議。言ってることがわからないところがあっても、それなりに楽しめる。

  • 1人の女の人の目線で様々な人の証言をみていくおもしろい視点の話。
    宗教色が濃くて途中ダレるけど、読み終わるとすっきりする。

  • 証言者の目線である1人の女性が語られる文体は秀逸。最後の展開も秀逸。でもアルケミストのような感動とかはないかなぁ…正直、途中ちょっと疲れたとこもある。でも面白かった。

  • アルケミストはスピリチュアルなおとぎ話のようだったが、これはスピリチュアル・モダンワールド版のような感じ。自分のスピリチュアルの概念と通じるところがあると思いながらも、最期まで主人公がイマイチ好きになれなかった。でも第三者の目をとおしてかかれているので、実はリアルなのかなとも。

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著者プロフィール

1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。現代において最も影響力のある作家の一人といわれている。2002年よりブラジル文学アカデミー会員。著作の多くが世界的ベストセラーとなり、88か国語に翻訳され、これまで170以上の国々で3億2000万部以上を売り上げた。多くの名誉ある国際的な賞を受賞しており、そのなかにはフランスのレジオン・ドヌール勲章がある。2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命された。

「2021年 『弓を引く人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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