セブン・イヤーズ・イン・チベット―チベットの7年 (角川文庫ソフィア)

制作 : Heinrich Harrer  福田 宏年 
  • 角川書店
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本棚登録 : 190
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042770015

作品紹介・あらすじ

インドで戦争捕虜となったオーストリアの登山家は、収容所を脱走し、想像を絶する過酷な旅のはてに、世界の屋根チベット高原の禁断の都に漂着する。「私は、これほど素朴な信仰心を持つチベット人にはいつも深い羨望の念を覚えた。私自身は生涯を通じて宗教を求めながらついに得られなかったからである。私は、浮世の出来事によって疑惑に陥って右往左往することなく、それを平静に眺めることを、この国で学んだ」。若き日のダライ・ラマの個人教師をつとめた登山家が綴った山岳紀行文学の金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • まだ半分なんだけど、おもしろい~
    映画は、当時、劇場で見たんだけど記憶薄いんで、また借りてきた。
    ハインリヒ・ハラーの別な本も取り寄せ中。

  • ダライ・ラマ14世の自伝を読み、チベットの抱える現状と歴史的背景に興味を持ちましたが、ダライ・ラマ自身が、現在のチベット問題の一方の当事者ですのでもっとチベットを公正に認識できないかと思い、本書を読みました。

    セブンイヤーズ・イン・チベットは、純然たる中国共産党支配前のチベット風土記に近い内容だと思います。

    現在、当時のチベットがどれだけ保存されているかはわかりませんが、ハインリッヒ・ハラー氏の筆により秘境・桃源郷とされた当時のチベットに暮らし、そこに生きる人々が余すところなく伝えられています。

    彼が描写するのは、ただただ、信仰に篤い国と人々です。

    彼は同時に、チベットを愛し、チベットから愛されたのだ思いました。

    終節にはダライ・ラマとの親交と赤色中国人に美しい国が占領されるさまが描かれていますが、それはチベットという国が滅ぶというトーンよりむしろ出国の際に親しき者との別れの情感で書かれているのが印象的です。

    異邦人でありながらチベット人のように振る舞い愛された著者ならではの視線だと思います。

  • 壮大なる紀行文。

    中国のチベット侵攻はこれは実はいまに始まったことではなく、何回めかの侵攻であることがわかる。
    チベット人にしてみれば、天災や何かと同じなのでは。
    遠くは吐番も長安を侵攻したことがあったし。

    それにしてもずっとダライラマは帰れてない。
    もしかしたらずっとみれないかもしれない、チベットでの生活が描かれている。

  • 37
    いやはやすでに著者がチベットにいたのはもう60年以上前という事実。
    当時は外国人の入国すら許されなかったチベットに、しかも一般人でありながら、最後は活仏ダライラマの教師まで勤めることとなった著者の旅行記であり、チベットの当時の文化、生活を外国人という客観的視点から描いた貴重なルポタージュ。

  •  ドイツとイギリスが交戦状態に入り、登山家ハインリヒ・ハラーはインドの収容所に拘留されることになる。数回の脱走を試みて無事に仲間とチベットへ入国することに成功する。この当時、チベットは鎖国のため外国人には未踏の地であった。

     彼らが見聞きするチベット仏教を基にする人々の生活は驚くことばかりである。ハラーがダライラマの家庭教師として勤めるくだりは後半の一部、わずかなページに記載がある。本書を読めば漢民族、中国文化が入る前のチベットを知ることができる。

  •  戦争をきっかけに、ヨーロッパの登山家たちがチベットをさまよい、戸惑いながらもチベットを愛していく様子に心を打たれる。
    しかも、これが実話なのだから、感動はより深い。

     チベットの人々は、自然と親しみ、自然を畏れ、自然を愛している。まじない・迷信など信仰深いが、それは他者を否定するためのものではない。当時、周りの国と鎖国しているが、それも欲のない、自助の精神から来るもののようだ。

     インドを旅していると、チベタンに出会う機会がたびたびあるが、彼らは本当に優秀な人たちという印象を受けた。語学堪能で、その土地になじんでいるようであったが、誇り高く自分たちの文化を守っているようでもあった。商売でも、成功している、という印象を何度も持った。

     それらの人達、チベタン達が、ほんの60年余り前まで、鎖国されたあのチベットの内側だけで暮らしていたのである。
    近代化を拒み、自分たちの独自の生活を守り通していたのである。
    チベタン、彼らのあのエネルギーがすべて、国の内側に、そして自己の内面に向かっていた、その当時のチベットの魅力が、この本の中に詰まっている。

     本当に大切なこととは何だろうか?とたくさん考えさせられる一冊。
    中国に支配される以前の、この当時のチベットを訪れてみたい。 

  • チベットに興味があり、家の本棚に会ったこれを拝借。久しぶりにずっと読んでしまった作品。河口慧海のチベット旅行記も同じようにチベットにたどり着くまでの人々との交流が描かれているが、見方が違うので二つとも読んでみるのがいいだろう。

  • 登山家であり
    当時軍の捕虜になっていた
    ハインリヒさんが実際に起きた出来事を
    こう淡々とまるで日記のような体験談のような
    そんな感じ。
    今もご健在な「ダライラマ14世」との出会いあり別れあり。
    で、当時のチベットの時代背景を知るのに
    すごく勉強になった。
    数年前起こったラサ暴動の原因というか
    根本がなんとなくだけど
    見えてきました。
    ブラピ主演の映画を何年か前に見たけど
    個人的には本の方がオススメです。

    表紙がブラピなのが残念。。
    だってこれ、本だもの。

  • 世界の屋根、禁断の秘境、最後の聖地とも称されるチベット。
    著者であるハインリヒ・ハラー氏が、題名通りにそのチベットで過ごした7年間を記したのが、こちら。

    登山家であったハラー氏がエベレスト登頂に臨んだタイミングで、英国と独国が交戦状態に入り、
    当時ドイツ人であったが故にイギリスに拘束され、インドの収容所に抑留されます。

    その後、収容所を脱走してチベットに向かい、紆余曲折を経て、当時鎖国状態であったチベットに逗留、
    第二次大戦が終戦を向えても帰国せずに、結局はそのまま7年を過ごすことになりました(1944-1951年)。

    その中でチベット人として生活を続けるうちに、ダライ・ラマ法王とも親交をかわし、
    ついには「家庭教師」として、ダライ・ラマ法王と触れ合うことになります。

    この関係はダライ・ラマ法王が亡命した後も続いており、終生の友ともいえる間柄とのこと。
    ちなみにハラー氏は、2006/1/7に故郷オーストリアにて永眠されています。

    そういったチベットでの生活や、チベット人の風習、チベットの原風景、そしてそれらの穏やかさ、美しさが、
    訥々と語られていきます、決して読みやすくは無いのですが、ついつい引き込まれてしまう何かがありました。

    なんとも西洋人らしい(ハラー氏)自身の感覚が、徐々に穏やかな価値観へと切り替わっていく様、
    そんな様子も、後年の筆でありながらもストレートに伝わってきて、なかなかに興味深い。

    そんな穏やかで楽園のような生活も、共産支那によるチベット侵略で幕を閉じることになります。

    なお、ブラッド・ピット氏主演で1997年(日本公開は1998年かな)に映画化もされています。
    限られた時間の中ですから原作のエッセンスの抽出にとどまっていますが、チベットの美しさが表現されているかと。

  • 当たり前だけど、侵略される前のチベットは夢の国ってわけじゃなかったんだな。

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