アナスタシア―消えた皇女 (角川文庫)

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制作 : James Blair Lovell  広瀬 順弘 
  • 角川書店 (1998年7月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (570ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042778011

作品紹介

1920年2月、一人の若い女がベルリンの運河に身を投げた。彼女はすぐさま病院に収容されたが、所持品から身元を明らかにすることは出来なかった。翳りのある青い瞳、気高さの漂う身のこなし。ロシア宮廷について豊富な知識を持つこの不思議な女性は人々の噂になり始めた。驚くべきことに、彼女こそ、ロシア最後の皇帝ニコライ二世の娘、アナスタシアではないかというのだ。皇帝一家はロシア革命の際、全員銃殺刑に処せられたとされている。果たして、この女性は、真実、ロマノフ家の生き残りなのだろうか…?一人の女性の数奇な運命を綴る、今世紀最大の歴史ミステリー。

アナスタシア―消えた皇女 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 表紙が違うけど、これかな。

    高校の世界史でチラリと聞いて以来、地味~に興味あったんだよね。
    で、どうせ読むなら…と一冊で事足りそうなこの本にした。
    長かったけど、飽きなかったな。
    こんな数奇な人生ってあるんだな…。
    読む限りでは、この人が本人な気がするんだけど、他にも名乗りをあげてる人がいるんだよね…。
    もう、凄いとしか言いようがない。
    自分の「記憶」だけを頼りに自分が自分であることを証明するのって、こんなに大変なんだ~。

  • 最後のロシア皇帝ニコライ二世の四女アナスタシアの物語。ロシア崩壊後に皇族一家11人は全員処刑されたはずであるが、生き残ったとされるアナスタシア。彼女が本物だったかどうかはわからないが、数奇な人生を送ったことについては事実。皇族という人たちは国が滅びてもこんなに注目されるものなのだ。彼女が生きた時代は日本も大変な時代。日露戦争、第一次世界大戦、それに大東亜戦争(第二次世界大戦)。そのことをおもいながら読むと切実なものを感じる。

  • 読みやすい。
    ロシアの最後の皇帝、ニコライの娘、アナスタシアの一生。
    一家惨殺のところとか、痛ましくて読むのが辛い。
    アナスタシアは、あんなことがあったのではエキセントリックになるのは無理ないと思いつつ……ときどきイライラする。まわりに庇護されているだけの姿に。自分が自分であると主張することが一生だなんて。
    そして、彼女がアナスタシアであったかどうか、っていうのも、実際、わからない。
    彼女だけの持ちうる記憶とかもあったと思うけどなあ…。何か、決めてになるものはなかったんだろうか。いまからでもDNA鑑定とかできないものか。
    支配階級が崩壊し、変化していく様子が切ない。


    追記。
    ネットで調べたら、DNA鑑定されていました。
    彼女が死んだ後に。
    この本に出てくるアナスタシアはなりすましだったようです。
    じゃあ額の傷とか外反母趾とかは何なんだ。偶然?

  • アンナ・アンダーソンは何者だったんだろうか。

    未だにこの本がフィクションなのか、ノンフィクションなのか分からない。
    アンナ・アンダーソンは私が生まれる前に他界していたから、彼女が世間にどう位置づけられていたのかも分からない。

    アンナの語るロマノフ家はとても興味深かった。
    両親のことや姉弟たちのこと。友人達のこと、ラスプーチンのこと。
    ラスプーチンは、エリザベス女王は最後から2番目の国王だと言ったそうだけど、それも否定できない現状だし。
    アレクセイが生まれて、周囲のプレッシャーからやっと開放されたアレクサンドラ皇后。
    そのアレクセイが血友病だと分かったときの絶望は計り知れない。
    どんな経緯であれ血友病を治してくれるというラスプーチンに傾倒しても仕方ないな、と思う。
    敵ばかりの宮廷で、ほとんど唯一心許せる人物だったんだろうし。
    ラスプーチンという人は優しい人だったんじゃないかという気がする。
    彼らを安心させてあげ、孤立する皇帝一家についていてあげた。
    皇帝に取り入る才覚があれば、早々に見切りをつけて財産と共に国外に逃げることも可能だったんじゃないかな。
    ニコライ2世、アレクサンドラ皇后、オルガ、タチアナ、マリア、アナスタシア、アレクセイ。
    そしてグレゴリー師と気の置けない僅かな友人たち。
    アンナがアナスタシアでなくても、ロシア皇帝一家には愛しさを抑えきれない。

    彼女のロシア皇室に関する知識、グレプ・ボトキンの献身、皇族の態度、筆者に渡したというハンカチ、etc・・・。
    書かれているこれらが本当ならば、彼女はアナスタシアかもしれないと思う。
    それでも、エカテリンブルクからどう脱出したのか、アレクサンドル・チャイコフスキーとは何者なのか、曖昧な部分も多々ある。

    私は、アナスタシアはやはりエカテリンブルクで死んだと思う。
    それはアンナ・アンダーソンがDNA鑑定でアナスタシアではないとされたからではない。
    アンナが嘘をついているとも思っていない。
    彼女は皇女に良く似た容姿をしていたのだろう。
    ハンサムな父親譲りのアナスタシアブルーの瞳。
    革命の混乱で通常の精神状態ではなくなった。その状態で周囲から「皇女に似ている」と騒がれた。
    彼女の中で「アナスタシア」が育ち始めたんじゃないかと考えている。
    自分のことをアナスタシアだと疑ってなかったんじゃないだろうか。
    アンナ・アンダーソンは、ロシア皇女、皇太子が生き残っていることを期待する世間の犠牲者だった。
    アナスタシアもアンナも、静かに眠らせてあげよう。

    なぜアナスタシアは生き残りの噂が消えなかったんだろう。
    “蘇生した”という彼女の名前が、希望に満ちていたからだろうか。

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