夜明けのパトロール (角川文庫)

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本棚登録 : 278
レビュー : 45
  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042823087

作品紹介・あらすじ

カリフォルニア州最南端、サンディエゴのパシフィックビーチ。探偵ブーン・ダニエルズは、夜明けのサーフィンをこよなく愛する。まわりには波乗り仲間"ドーン・パトロール"5人の面々。20年ぶりの大波の到来にビーチの興奮が高まる中、新顔の美人弁護士補がブーンのもとを訪れた-仕事の依頼。短時間で解決するはずの行方不明者の捜索は困難を極め、ブーンの中の過去の亡霊を呼び覚ます。ウィンズロウの新シリーズ第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • 『フランキー・マシーンの冬』をより小粋に、幅を持たせ、洗練した感じ。

    前半から中盤にかけて、主人公ブーンの魅力だけではなく、その他4人のドーン・パトロールの面々の人物造形が素晴らしい。会話や展開も『ストリート・キッズ』を彷彿とさせるもので、待ってましたの物語。

    終盤、あまりにも細切れ感が増してしまったことや、幕引きを焦るかのごとくの駆け足になってしまったところが残念だったが、全体として期待していた以上に楽しめた。

    ■このミス2012海外14位

  • 最高!ウィンズロウ凄い!!サーフィン時々探偵なんて軽いミステリーを装っておきながら、徐々に顕にされていくお気楽メンバーの過去も絡みあって、胸にグッとくる物語となっています。ルヘイン程重すぎもせずなかなかいい感じ。

    同じ海仲間としてサーファーとダイバーって人種が違うなって感じがしていたのですが、その謎も解けたし。

    夏は終わってしまいましたが、切なく海を感じさせてくれるこういう物語もいいなぁ。

  • 解説にストリート・キッズシリーズのファンも喜ぶ軽妙さが、みたいなことが書いてあり(『犬の力』は敬遠して未読のまま)騙されてもいいか、と思って買ってみましたが解説に偽りはありませんでした。嬉しい。ドン・ウィンズロウ独特の淡々としたクールな語り口で、楽しんで読めました。南カリフォルニアを舞台に、海とサーフィンという絆で固く結ばれてはいても仕事も生き方も矜持も違うメンバーが、その絆を守り絆に守られ生きてゆく様を、ある事件を通して描いたお話。シリーズになってるみたいなので続編が楽しみです。

  • わたし、このシリーズすごく好きだ!!(まだ一作目だけど)。これぞ、今の時代のハードボイルドって感じがする!! サーファーの探偵は健康的で、孤独じゃなくて仲間とつるんでて、料理もして、家はきれいで、生活はシンプルだけど、筋が通っていて正義感にあふれ、あきらめない。かっこいい。「フランキー・マシーンの冬」っぽい感じ。再読しようと思った。あと、「ピザマンの事件簿」もちょっと思い出す。もはや次作が待ち遠しい。でも、カリフォルニアとメキシコあたりの諸問題って本当に恐ろしい……(って、ざっくりしすぎな感想だけど。)

    • monaさん
      ご無沙汰しています。以前おちかづきになりました凛羽です。長く読めなかった海外ミステリー復帰しました。やっぱりウィンズロウは最高ですね!!あの...
      ご無沙汰しています。以前おちかづきになりました凛羽です。長く読めなかった海外ミステリー復帰しました。やっぱりウィンズロウは最高ですね!!あの仲間に入りたくなっちゃった!!
      それではまたちょこちょこお邪魔させてください。失礼しました。
      2012/08/02
    • niwatokoさん
      コメントありがとうございます!
      こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
      コメントありがとうございます!
      こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
      2012/08/03
  • 探偵ブーン・ダニエルズのシリーズ第1弾。 サーフィンが人生そのものという、ブーンとその仲間たち。 ソフトタッチのハードボイルドというか、粋でクールで、でもとてつもなく熱い彼らにも、それぞれに苦悩と葛藤がある。 それでもひたむきに、時には気楽そうに人生を楽しんでいる。 ブーンの生き様が、今後も興味深い。

  • 面白かった!
    単なるサーファー探偵のカッコ良いもんじゃなく、友情に関する記述と、日系人が非常に信義に厚く真面目であることが好意的に描かれていてウィンズロウが余計に好きになった。

  • おもしろかったぁ〜

  •  久しぶりに更新!

     ニール・ケアリーシリーズとは、ひと味もふた味も違う、渋みの増したウィンズロウ。
     それでも、登場人物たちの交わす軽妙な軽口や、卓越したストーリィテリングの力は健在。
     物語の中盤を過ぎた頃から始まる強烈な加速に、否応も無く引き込まれていく感じ。

     ニールのシリーズも、決して穏やかで暖かいだけの物語では無かったけれど、本作は、その始まりからは想像も付かないくらい、どんどんと暗い方へと進んでいく。と言っても、ただ暗く残虐なだけの物語であるはずは無く、要所要所で上手く力を抜けさせる技巧は、さすがのウィンズロウ、という感じ。
     特に、中盤くらいまでの彼方此方で挿し入れられる風景描写が本当に見事。これは、訳者の中山宥氏が素晴らしい訳をしている、と言うことでもある。言葉の力で、これほど鮮やかに風景を浮かび上がらせることが出来るというのは、素直に凄いと思う。

     ストーリィとしては、しっかりと練られたハードボイルド、という一言で、そのすべてを言い表せると思う。最後まで手を抜かない、きっちりと形に納めた逸品。登場人物たちも、一癖も二癖もあるキャラクタばかりで、活き活きと縦横無尽に紙面を彩る。

     ところで、ぼくは最後まで、ブーンの年齢が掴みきれなかった。
     冒頭で、<blockquote>つくったのはかれこれ15年前、高校生のころだ。</blockquote>という一文があるので、30代前半くらいだと思うのだけど、なんだか40代前半くらいの佇まいに感じられて、所々の描写が、何かしっくり来なかった。
     まあ、それが読感に悪い影響を与えた、と言うことも無いのだけど。

     本作もシリーズものだと言うことで、次が楽しみ。
     その前に、「犬の力」を読まないとだなー。
     とはいえ、本書の解説で「暗黒の大作」なんて評されているように、かなりダークな物語とのことなので、ちょっと読むのに躊躇いがあったりしているのだけど。

  • ドン・ウィンズロウのサーフ探偵シリーズ。
    という説明だけを聴くと、チャラ系なサーファーが活躍するお手軽ミステリー…と思ってしまいがちだが、そうではない。
    エルロイに比肩する、ヘビーノアールなスゲー小説を描くウィンズロウなんだから、そんな落とし所はない、西海岸の陽光とそこに住む連中の明るいとこも暗いとこもがガッツり読ませてくれる力作となっている。

    ミステリーとしての魅力は弱いかもしれない、いかにノンフィクションとはいえそこまでは…、的なご都合主義も散見されるし、主人公のモテっぷりやら、物語の展開も無理くり強引でちょっとひいてしまうとこも、正直ある。

    が、それを補って余りある、サーファー文化、西海岸のライフスタイルの描写がいい。俺らみたいな浅学な輩は、サーフィンというと、未だにポパイだの茅ケ崎だのサザンだの、果ては「渚のシンドバッド」だの「若大将」だのと、軽々しい流行り廃りのものを想像してしまうが、実は全く違う。

    サーフィンは、フィジカルもメンタルも鍛え上げたうえで、大自然が一番牙を向いたところに板きれ1枚に乗っかって対話するという、えげつない競技であり、大いなる文化でもある。そういったサーフィンと西海岸の描写がこの小説の読みどころである。

    日本での紹介が間違ったのか、受け取る側が浅薄だったか、おそらくその両方で誤解が生じてしまったんだろうけど。「ビッグ・ウェンズデイ」やら友人の話やら、いくつかのきっかけを経て、この作品を読む以前にその誤解に気付いていて良かった。サーフィンと西海岸文化にちょっとでも興味を持っていて良かった(自分ではよーせんけど)。

    ユックリペースながらドン・ウィンズロウは追いかけているのだが、改めてこのシリーズも追いかけようと決意。次回作(もう出版されている)楽しみやわ

  • 続編『紳士の黙約』の方を先に読んでしまったので、キャラクターの設定確認作業みたいに読んでしまいました。
    続編まで構想に入れて書かれたのか、いまいちスッキリしない終わりかたでした。
    物語というよりその背景を読ませる、PBという土地を読ませる引き込まされる感じでした。

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著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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