マレーナ (角川文庫)

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本棚登録 : 23
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042880011

感想・レビュー・書評

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  • はじめに見たのが映画の予告編で、大画面にMonica Bellucciの歩く姿とその響きが忘れがたかった。雑誌での彼女のインタビューの写真を切り抜いてノートに張って持っていた。

    それから数年後に思い出したようにDVDを観たときは、悲劇の物語だと思った。
     
    最近になって、原作をみつけたので読んでみた。今はイタリアの濃厚な温度の空気を知っていて、ジャーナリズムの隅っこをかじってた。

    多くの視線を注がれる対象は、町中の好色に満ちた眼、嫉妬やねたみを孕んだ眼のなかを無関心に歩き続ける。町中の人たちは生活の平凡さ、苦さから逃げるように彼女への下世話なうわさ話にいそしむ。勝手に物語をつくりあげ、笑い、望み、激怒し、最後には血祭りにあげようとする。
    そして放り出して忘却の人をつくる。

    いったい彼らは彼女の何を見てその物語をつくったのだろうか?彼女の歩く姿しか見ていないはずなのに。360度から彼女を見つめて、彼らに見えたのはたった一面。

    ほんとうは取り巻く一つの目線として、
    レナート少年のように、
    一目も落とさず、一言も発さないマレーナが通り過ぎるその数秒で彼女の細部までも記憶しようとする、黙する熱い目を望む。

    昼も夜も追いかけて、無意識の彼女からこぼれ落ちる素顔や愛するもろもろを知る。事件の事実を遠目から近くから、見上げたり下げたりしながらのぞき見る。出来る限りの聴覚、視覚、嗅覚を駆使して彼女にまつわる全てを感じる。

    深い愛情を持って、真実を知ろうとするレナート少年が見えなくなるほど映画のマレーナは美しいけど、この小説に出会えてよかった。

    名作!

  • 映画「マレーナ」のノベライズ

  • <本の紹介>
    1940年晩春。ムッソリーニが英仏に宣戦布告したその日、12歳半のレナートはマレーナをひと目見て恋に落ちる。結婚して二週間で夫が出征してしまった、町一番のいい女。男たちの好色な視線も、女たちのやっかみも無視して町を歩くマレーナをレナートは追い続けた。戦局が悪化する中、マレーナの夫の戦死が伝えられ、未亡人となった彼女は過酷な運命に翻弄されることに…。少年の目を通して描く、“一生を決めた初恋”の物語。

    映画の原作本って読んだことなかったけど、おもしろかったです。
    なんか、昔仲間で釣りしながらとか秘密基地作りながら話したりした頃のことを思い出しました。

    あと映画で見るとイメージの膨らませ方に制約があるかもなって思った。
    本で楽しむ場合、映像はないんで文字から頭の中で都合のいいように妄想する。自分は妄想族なんで、意外とこっちの方が楽しいかも、とか思いました。笑

    印象に残ったのは、夫の出征中に彼女が夫を思って、思い出の曲をかけて夫の写真を胸に踊るシーン。町一番のいい女に、そこまで思われる夫は幸せだなぁと。言葉にしなくても思いが伝わってくる、一つの笑顔が、どの言葉にも勝る瞬間。こういうシーンは好きですね。

    映画は2時間。原作は読み終えるまでに何日かかるかわからないけど、違う発見もあったりするだろうし同じ作品をいろんな角度から楽しんでみるってのも、楽しみ方の一つかなと思いました。
    映画の方は見てないんで、「イタリアの至宝」モニカベルッチの映画も見てみますかね。

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