マレーナ (角川文庫)

制作 : Luciano Vincenzoni  田中 粒 
  • 角川書店 (2001年4月発売)
3.20
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042880011

マレーナ (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • はじめに見たのが映画の予告編で、大画面にMonica Bellucciの歩く姿とその響きが忘れがたかった。雑誌での彼女のインタビューの写真を切り抜いてノートに張って持っていた。

    それから数年後に思い出したようにDVDを観たときは、悲劇の物語だと思った。
     
    最近になって、原作をみつけたので読んでみた。今はイタリアの濃厚な温度の空気を知っていて、ジャーナリズムの隅っこをかじってた。

    多くの視線を注がれる対象は、町中の好色に満ちた眼、嫉妬やねたみを孕んだ眼のなかを無関心に歩き続ける。町中の人たちは生活の平凡さ、苦さから逃げるように彼女への下世話なうわさ話にいそしむ。勝手に物語をつくりあげ、笑い、望み、激怒し、最後には血祭りにあげようとする。
    そして放り出して忘却の人をつくる。

    いったい彼らは彼女の何を見てその物語をつくったのだろうか?彼女の歩く姿しか見ていないはずなのに。360度から彼女を見つめて、彼らに見えたのはたった一面。

    ほんとうは取り巻く一つの目線として、
    レナート少年のように、
    一目も落とさず、一言も発さないマレーナが通り過ぎるその数秒で彼女の細部までも記憶しようとする、黙する熱い目を望む。

    昼も夜も追いかけて、無意識の彼女からこぼれ落ちる素顔や愛するもろもろを知る。事件の事実を遠目から近くから、見上げたり下げたりしながらのぞき見る。出来る限りの聴覚、視覚、嗅覚を駆使して彼女にまつわる全てを感じる。

    深い愛情を持って、真実を知ろうとするレナート少年が見えなくなるほど映画のマレーナは美しいけど、この小説に出会えてよかった。

    名作!

  • 映画「マレーナ」のノベライズ

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