ライフ・レッスン (角川文庫)

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レビュー : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042920021

作品紹介・あらすじ

「一生」とよばれるこの時間のあいだには、学ぶべきさまざまなレッスンがある。とりわけ死に直面した人たちとともにいるとき、そのことを痛感する。死にゆく人びとは人生のおわりに多くを学ぶが、ほとんどのばあい、学んだ教訓を生かすための時間が残されていない。一九九五年にアリゾナの砂漠に移住したわたしは、ある年の「母の日」に脳卒中でたおれ、麻痺状態におちいった。それから数年間は、死の淵に立たされたままだった。すぐにも死がやってくるだろうと、幾度となく覚悟した。そして幾度となく、それが訪れてこないことに失望した。準備はできていたからである。でも、死ななかった。なぜなら、わたしにはまだ学ぶべきレッスンが、最後のレッスンがあったからだった。そのレッスンの数々は人間の生にかんする究極の真実であり、いのちそのものの秘密である。わたしはもう一冊、本を書きたいとおもうようになった。こんどは「死とその過程」についてではなく、「生とその過程」、つまり人生と生きかたについての本を。(著者エリザベスのメッセージより)

【目次】
第一章「ほんものの自己」のレッスン
第二章愛のレッスン
第三章人間関係のレッスン
第四章喪失のレッスン
第五章力のレッスン
第六章罪悪感のレッスン
第七章時間のレッスン
第八章恐れのレッスン
第九章怒りのレッスン
第十章遊びのレッスン
第十一章忍耐のレッスン
第十二章明け渡しのレッスン
第十三章許しのレッスン
第十四章幸福のレッスン
最終レッスン

感想・レビュー・書評

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  • 人生の15のレッスン。名著。座右の書。

  • 何年か前に読んだときにも興味深かったが、わたしは頭で理解して、自分の知識をほんの少し増やしただけだった。

    それから、自分の人生でも大きな波をかぶり、藁にもすがる思いで再び手にとった。言葉の一つ一つが、わたしの傷ついたこころに染み込んでいった。

    それは、わたしを慰めるだけでなく、きびしく問うものでもあった。「お前は、人生で何を後回しにしてきたのか?」

    ようやく自分のこと、として読めるようになった。

  • この本はエリザベス・キューブラー・ロスという世界的な医学博士・精神科医とデーヴィッド・ケスラーというホスピスケアのスペシャリスト、二人の共同によって作られた本です。

    エリザベス・キューブラー・ロスさんは晩年、脳梗塞になり、左半身麻痺で車椅子の生活になりました。その際生死をさまよう経験をした事がその後の彼女の人生観に多大な影響を与えたようです。2004年に亡くなられています。

    この本はお二人の患者さん・クライアントを通じて得た経験を通して、人生を15のレッスンに分けて書かれています。
    愛のレッスン、人間関係のレッスン、喪失のレッスン・・・。
    本当の話なので、心に響きました。

    どれも素晴らしいお話で抜粋するのはどこ?ととても迷いました。
    ただ私はこの本の言いたかったことは実は前書きにあると思います。

    『人生のレッスンとは、みずからの卑小性にはたらきかけ、否定性をとりのぞいて、自己のなかにも他者のなかにもある最良のものをみいだす作業にかかわるものだ。人生の暴風にも似たそのレッスンは、わたしたちを本来のわたしたしに立ちかえらせてくれる』

    エリザベス・キューブラー・ロスさんは時に非常識なことをする人に怒りをおぼえ、自分の物を盗んだ看護士を「許さない。今後も許す気はない」と書かれてます。

    これにちょっと驚きました。
    だって普通セラピストやカウンセラーという人は、やたら「許せ」と言うけど、世界的な精神科医が「許さない」とはっきり書いてる!
    その勇気と誠実さに感動しました。

  • 幾多の死に向き合い、自身も幾度となく死の淵を覗いた終末期医療の先駆者が、人生の最後で遂に捉えた「生と死」の真の姿を通して学ぶ15のレッスン。死を知ることは生を知ること。ただ生存することと生きることとの違いを気づかせてくれる。リアルな生とは?死を宣告された人にこそわかる生の真の意味とは?自分を超えた何か大きな力の存在が確かにあることを想像したら何やら温かい癒しを感じる思いがする。日常という人工的な幻想にずぶずぶに浸かって忘れかけている大切なことに気づかせてくれる一冊。非常に良書。

  • ■自分を「明け渡す」って?■

    医師であり、死に関する研究の第一人者であるロスさんの長年の臨床と研究、そして人生の集大成とも言えるのではないか。叡智と慈愛に溢れた内容だ。

    他者を変えることはできない、自分を変えるしかない。人を裁いてはならない。コントロールできないことをコントロールしようとしてはならない…そういった理屈は頭ではわかっているつもりだ。

    しかし実践となるとどうだろう?僕の感情は賢明な反応を示してくれるだろうか、思考を理屈どおりに動かせるだろうか…そんなに簡単に実践に移せるなら聖人だ。この世の人生は必要じゃないかもしれない。

    著者は次のように述べる。人生において降りかかる苦悩や困難は僕たちに与えられた課題、レッスンであり、そこから何かを学ばなければならないと。
    そう考えると、すべての不幸や苦悩、理不尽な状況が冷酷なだけのものではなく、あたたかい色彩を帯びてくる気がする。(あくまで客観的に見ることができる場合だが…)

    “どんな時でも、人は自分を明け渡すことによって、限りない平和を見出すことができる”(第12章より)

    「自分を明け渡す」というのは、決して人生を投げ出すというスタンスではなく、何でもコントロールしたいという執着を手放す、流れに身を委ねるといった意味だろう。

    変えることのできない状況を変えようとすることは、嵐の海で荒波に逆らって小舟の舵取りをし、無駄に自分を消耗させているようなものだ。いずれにしろ漂流、転覆、座礁は避けられそうにない。なら無駄な抵抗はやめ、あるがままの現実を受け入れ、できることなら穏やかな心で流されるに任せる方が賢明ではないか。それが自分を明け渡すという態度ではないだろうか。

    僕はある人との関係に苦しみ続けている。
    つまり、今明け渡しのレッスンを受けているのだ。

    否定でも拒絶でもなく、闘争でも逃亡でもなく、受容(=明け渡し)

    長年かけて形成された川の流路のように、感情の反応や思考の癖は簡単に修正できるものではない。しかし、これがレッスンであるなら、いつまでもサボってるわけにもいかない。

  • 作者と登場する人たちの人生での経験によって作られたのがこの本で、それらから自分が何かを得られるのはラッキーだし有り難いなと思った。なかには宗教観のちがいがみられる部分も多少あった。何か大きな悩みがあったとき、立ち止まってしまったときには是非読んでみてほしい。
    読んでよかったな〜。

  • あなたは自己を癒し、自己が誰であったかを思い出すために地上に生まれてきた。
    自分を愛し、人を愛することが大切なことだと
    改めて気づかされた。
    でもそれも簡単なことじゃない…

  • 閉架に所蔵あり
    途中で辛くて読めなかった。
    またいつか、読んでみようと思う。

  • 教員のオススメ(老年・在宅)
    図書室だより夏号(2017年)掲載

  • 学生のとき,『死ぬ瞬間』を読んで何か感じるものがあったことだけは覚えている.これはその著者の晩年による,人生とは何ものかを綴った集大成ともよべるものだろう.人生とは学ぶためにある.愛をだ.と簡単に書けるがその真理は奥深い.しかし単純であるらしい.エリザベス女史は,老いて脳卒中を患い,車椅子の生活をしいられた.その体験を踏んで後に編まれた本書では,彼女の学びにおいて未熟な姿を自ら告白する態度に,だれもが同じ人間なのだなあと感じさせるものがある.語られる珠玉の言葉はエネルギーにあふれ,生きて死ぬことに力強いエールを贈ってくれる.

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著者プロフィール

エリザベス・キューブラー・ロス

精神科医。一九二六年、スイスのチューリヒに生まれる。チューリヒ大学に学び、一九五七年学位取得。その後渡米し、ニューヨークのマンハッタン州立病院、コロラド大学病院などをへて、一九六五年シカゴ大学ビリングズ病院で「死とその過程」に関するセミナーをはじめる。一九六九年、『死ぬ瞬間』を出版して国際的に有名になる。著書多数。二〇〇四年、死去。

「2020年 『「死ぬ瞬間」と死後の生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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