ペギー・スー(1) 魔法の瞳をもつ少女 (角川文庫)

制作 : 町田 尚子  金子 ゆき子 
  • 角川書店
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本棚登録 : 573
レビュー : 98
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042951018

作品紹介・あらすじ

地球上でただひとり、悪いお化けの姿が見えるペギー・スー。幼い頃、世界を守る力をその瞳に授けられたのだ。お化けの嫌がらせで厄介もの扱いされる辛い毎日。そんなある日、越してきた町で奇妙な事件が起こる。青い太陽が現れ、その光を浴びた少女が一夜で天才に!嫌な予感を覚えるペギー。そう、それはお化けが仕組んだ恐ろしい計画の始まりだった-。涙と笑いと震えが止まらない、大人気シリーズ待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 動物と人類の立場が総入れ替えするSF.
    児童文学であるが、侮るなかれ。
    児童書とは思えぬ殺戮の嵐。戦慄すら覚える。
    作者はフランスのスティーブン・キングと称される大御所。

    作者は動物愛護団体の超右翼なのかとすら、勘繰りたくなる。
    しかし、これが児童書ってのが不思議でならない。読了感が爽やかどころか、不快感すら残ったよ。

    展開はスピード感があって良いが。
    まあ、生きとし生けるものは大切にという事か。

  • 14歳の女の子が主人公のファンタジー。
    ペギー・スー・フェアウェイは、世界でただ一人、お化けが見えるという。
    お化け<見えざる者>というのは、人間をいいようにオモチャにして遊んでいる存在。
    突然ハンドルを切り損ねて交通事故を起こしたり、いきなり知らない人を刺し殺したりするのは、みんなお化けのせい。
    人間に触れることも出来るし、他の物に変身することも出来るのだ。

    今日も学校でペギー・スーは、お化けに口を押さえられ、先生に指されてもすぐ立つことも出来ない。
    学校の先生にはふざけるなと叱られ、母親が呼び出されて、どうしてこうなのと泣く。
    子どもの頃から、頭がおかしいと思われて、友達も出来ない。

    8年前のある日、宇宙の彼方にいる妖精が現れ、ペギー・スーの使命を教えてくれた。赤毛の女性の姿をした妖精アゼナ。
    「あなたの瞳にはお化けを滅ぼす力がある」と。いずれはお化けが見える人間を増やすこと、それまで耐え抜くということ。
    魔法の眼鏡をくれて、この眼鏡で見つめれば、お化けに火傷をさせることが出来る。
    ただ、自分の目も痛むので、そういつも使うわけにはいかない手段。

    町を出ることにしたペギー・スー一家。
    父は遠い仕事先にいて、母親と姉のジュリアと3人でキャンピングカーで移動して、父のいる方角へ向かう。
    ひなびた町ポイント・ブラフで車が止まってしまい、滞在することにする。
    悪い予感を覚えるペギーだが、しばらくは平和で、初めての友達も出来る。
    ところが、町に青い太陽が昇り、誰も町の外に出られなくなってしまう。
    青い太陽の光を浴びると、一時的に頭が凄く良くなることがわかる。
    ペギー・スーの友達ソニアも平凡な子だったが、急に天才となり、町で一番頭の良い先生セス・ブランチをチェスで負かす。
    頭が良くなっている間に発明して金儲けをしようとする人で、町は狂乱状態になる。

    悪影響もわかって、人は家に閉じこもるようになるが、騒動の間に、動物たちは野放しだった。
    ペギー・スーは、リーダーになった青い犬に頭の中に話しかけられて、動物たちの意志を伝える役をする羽目に。
    知恵のついた動物たちは、人間に反省を求め、復讐を始める。
    ペギー・スーがほのかに好きだった同級生の男の子ダッドリーは、雌牛の養子になってしまう。
    ファンタジーというよりもSF的な文明批判を感じさせる内容で、ホラー的な展開でもあります。

    強力なお化けに対して、絶望的な戦いと孤独が強烈。
    それでも生命感のあるヒロイン。
    決死の状況を戦い抜くのを読むと、冒険を果たしたような気分になります。
    児童書といっても低学年には無理でしょう。
    作家は、フランスのスティーヴン・キングと言われている人だそうで、なるほど!
    お化けは原題を見るとフランス語でファントム。
    2001年の作品。

  • 町田尚子さんのイラストと、タイトルに釣られて買ってしまったけど…。ペギー・スーが頭の中で考えるだけで、「言ってもムダ」「やってもムダ」と、試しもしないであきらめてしまうのが腹立つ。一か八かやってみなよ!って。冒険モノでこうも守りに入る主人公も珍しい。腹を立てながらも一気に読んでしまったということは、やっぱ面白かったんだな。救いがまるでないような話しだけど、青い犬が出てくる最後で「終わりよければ全てよし」な気分になった。この話でお腹いっぱいって思ったけど、なんだか不思議と次が読みたい。青い犬が仲間になってると知って、ますます続編が読みたくなっている。

  • ただひとり、幽霊のみえる女の子のお話。
    14歳のペギー・スーとあくどい幽霊たちとのたたかい。

    もっと明るい感じのエンターテイメントかと思っていたら、わりとエグいお話だった。おばけたちが結構残酷で、結末も落ち着くところに落ち着くものの、ペギー・スーにとってはハッピーエンドではない。フランスの作家と知って妙に納得したけど、フランス児童文学ってわりとこんな感じなのかしら。読みやすい本ではあるし、これからペギー・スーがどうやっておばけたちに立ち向かっていくのかは読んでみたい気もする。

  • 大人も楽しめる子供用ファンタジー、と言っても内容はかなり怖めだし、読み応えがあった。主人公の女の子は悲しさに健気に耐えつつ、楽しくてハチャメチャな出来事がどんどん展開されていって目が離せない。外国ならではのどんちゃん騒ぎっぷりは面白かった。

  • ファンタジーとは思えない展開でハラハラしました。青い犬が面白くて、けっこう好きなキャラクターです。

  • 帯文(裏表紙):”涙と笑いと震えが止まらない大人気シリーズ”

  • 予想以上に怖かった。ファンタジー……?笑
    視えざるものが見える少女。
    彼女を脅かす視えざるもの。

    こうなんか、理由なく誰かを傷つける、という物語はなんだか理解できない。
    モヤモヤっとした気持ちが残る。
    でも怖いけど、続きは気になる……
    そんな感じで一気読みだった。

  • もしこの世界に自分しか見えないものがあったら。怖いと思う。誰にも分かってもらえず変人扱いされ、周りや自分に危険なことが起こると訴えても手のひらで返されてしまう。そんな環境にいる女の子がこの作品の主人公。見えるだけならまだしも、見えてしまうってだけで攻撃されるなんて耐えられないよ。動物たちの復讐が主な内容だったけれど、これを読んでから売っている肉を見るとなんだか申し訳なくなってくるようになった。人間と動物の立場が逆転になり、それは屈辱的なんだけど逃げたら死ぬ。従うしかない。あたしだったら気に入ってもらえるようにとにかく頑張る。でも動物たちにとって人間は憎いわけだから気に入るとかないのかな。なのに青い犬は主人公が好きって。あのシーンには一瞬ドキッとなってしまった。文の相性がいいのか、スラスラと読めた。

  • …こえーよ!(笑)


    ファンタジーって言うほど甘くない描写でした。
    ちょっと癒しを求めて買った本だったのに…(笑)

    「おばけ」のやり方は半端ないし。
    ペギー・スーはかわいそうだし。

    周りの人間も分からず屋だし。

    人間の"欲"ってこうも醜いものなのかと
    ちょっとしたホラーじゃないかと思った。

    でも、だからこそ先が気になる本でした。

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著者プロフィール

1951年、フランスパリ生まれの人気SF作家、推理小説。
母親の精神障害のせいで不遇な幼年時代を送る。80年に発表した『病める都市の断面図』でフランスSF大賞を受賞。81年の『深淵に種蒔く人々』でアポロ賞受賞。その後SFのジャンルを超えて、幻想小説、ミステリー、歴史小説にも進出し、94年に発表した『真夜中の犬』でフランス冒険小説大賞を受賞。2000年からはサン=ジェルマン出版のマスク双書の編集主任も務める。
2001年から刊行したジュニア向けファンタジー『ペギー・スー』シリーズは30ヶ国語に翻訳された。
2010年代に入っても『エージェント13』シリーズなど数多くの作品を発表してい る。

「2017年 『闇夜にさまよう女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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