燃えるスカートの少女 (角川文庫)

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レビュー : 130
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042968016

作品紹介・あらすじ

人間から逆進化してゆく恋人、戦争で唇を失いキスができない夫、父親が死んだ日に客たちとセックスする図書館員、火の手と氷の手をもつふたりの少女…想像と言葉の魔法を駆使して紡がれる、かつてない物語。不可解なのに現実的、暗く明るく、哀しくて愛おしい。そこから放たれる奇跡的な煌めきに、私たちはいつしか呑み込まれ、圧倒され、胸をつかまれる-。各国で絶賛された傑作短編集、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • エイミー・ヘンダー作。新聞か何かで紹介されていたのだが、ちょっと合わなかった。短編なので、飛ばし読み。
    海外作品は訳の仕方でずいぶん変わるんだろうね。

  • 「人間だった最後の日、彼は世界を寂しいと思っていた」

    もしもこの短編集の始まりが、「思い出す人」じゃなかったら私はこの本を買わなかったと思う。それぐらいこの一編のもつ話の魅力が私にとっては大きかった。
    癒す人、指輪、燃えるスカートの少女…、ふしぎだけれど、話の中にぎゅっと胸をつかまれるような一行をみつけてしまい、忘れられない。おおきな意味があるような話じゃない。でも、忘られない短編がごっそり詰まってる、そんな本。

  • 傑作。ありがとう。もっと読みたい、エイミー・ベンダー。

  • 短編16作。
    美味しそうなチョコレートを食べたら実はカカオ95%だったみたいな苦くて独特な風味。
    寂しいと思う気持ち、ここにないものへの愛情。
    「思い出す人」で心を掴まれる。
    「ポーランド語で夢見る」がとても印象的。

  • その多分に醒めた、乾いたお伽噺とも寓話ともつかない物語たちに、戸惑い、上手く呑み込めず、腑に落ちないままに任せておくしかないのだろうと思う。
    「思い出す人」「溝への忘れもの」が印象に残った。

  • 寂しさを貴方と縫い合わせ愛と呼んだ。キスの雨で優しく包み込む、貴方が何者にも何処へも行かぬよう。
    ドレスを切り裂き縛られ鑑賞されたのは私の方ね。遊んで欲しい御人形。
    最上の柔らかさよりプラスチックの曲線を愛してる。貴方はたった一輪のクチナシの花だわと私は泣いた。
    頭の鼠は砂糖を齧りパパは今日もイライラしてる。彼はオリーヴの実。可愛くて怖いからクローゼットに閉まっておくの。岩を担いだ私は何度も呼ぶのよ。コンコンコン。音楽が流れ可燃性のスカートが揺れ動く。炎に包まれ踊り狂う。最初で最後のその一瞬に、少女は熱く紅い薔薇の情熱を魅せる。

  • 指でつつくと、さくっ、ふわっ、ととけてしまいそうな短編集。一粒一粒、甘くて苦い。

  • 圧倒的な世界観に満ち満ちた短篇集だった
    不思議な設定なのに、現実的で、寂しくて、暖かい。

    「思い出す人」より
    私の恋人が逆進化している、という書き出しからがっちり心を奪われた。

    個人的に「思い出す人」「癒す人」が好き

  • 日常の延長にあるファンタジー。
    『私の恋人が逆進化している。』とか書き出しが素敵。
    よく分からない結末の話も多いけど、全部愛だなあって感じがして好き。
    訳がちょっと読みにくかったから、原文だともっと詩的で世界観に浸れそう。
    「癒す人」という話が特に好き。

  • キテレツな短編集なのだが

    この娘をやっちゃえ は
    孤独に苛まれている美しいセクシーな娘が
    寂しさから老人にからだを与えた後
    自分が全身おちんちんになり、魅力的な自分をファックしたい、ヤりたい気分になろうと試みるも
    鏡の中に 寝た男が恋していた娘に似せて短くした髪のさみしげな自分を見る


    「初めてのデートでやるとき、男はその後の2、3回よりもはるかに上手に抱きしめてくれるものなのだ。(略)あなたは誰かしら彼が最後に愛していた相手の代理みたいなもので、(略)それであなたはこのすてきな感情の残り火をすっかり受け取ることになる。」
    『この娘をやっちゃえ』

    なかなか辛辣に真理を捉えている

    奇想天外すぎる短編集で
    起承転結やら整合性は無茶苦茶だが

    どこかグリム的な アンデルセン的な寓話性を感じる
    残酷でエロティシズム、フェチズム、寂しさに満たされている

    引き込む力が凄まじく、性愛と孤独、生きる悲しみと喜び。夢中で読み終えてしまう。

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著者プロフィール

1969年生まれ。カリフォルニア大学出身。小学校教諭をつとめた後、最初の短篇集『燃えるスカートの少女』(角川文庫)で鮮烈なデビューを果たす。2010年に刊行した長篇第二作目となる本作は全米ベストセラー入りを果たし、新たな代表作に。邦訳に長篇『私自身の見えない徴』、短篇集『わがままなやつら』がある。2013年には三作目の短篇集『The Color Master』を刊行。南カリフォルニア大学で教えながら精力的に執筆活動を続けている。ロス・アンジェルス在住 。

「2016年 『レモンケーキの独特なさびしさ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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