コララインとボタンの魔女 (角川文庫 ケ 7-4)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784042971047
感想・レビュー・書評
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父親の勇気に対する言及には納得。読む子供たちに自分たちで考えさせ、解釈させる余地をバランス良く残しているところが好印象。楽しめました。
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数年前にアニメは見ていまして、そのアニメのノベライズかと思ったのですが、こちらの方が原作でした。
コララインは奇妙なドアを開け、奇妙な世界へと行く。そこには大きなボタンの目をした、もうひとりのママとパパがいたのだった。
アニメではもうひとつの世界が不気味なんだけど何ともファンキーで、そこを楽しむコララインの姿もたっぷり描かれていたのです。でも小説では最初からどこかおぞましく不気味で奇妙な様子が静かに描かれています。このおぞましさが、この作品の肝なのかも。クールで物怖じしないコララインに、おぞましさや不快感がじわじわと迫っていきます。この見せ方の違いが、小説と映像作品の違いなのかもと、そんなところも楽しみました。 -
今いる場所の重要性
映画のコマーシャルで、ボタンの目をした人間が不気味だったことを覚えている。
表情がなく、猫なで声でコラライン、いらっしゃい......と。
古い屋敷には隠された扉が付き物だ。
開けてもそこには何もなく、扉だけ。
実はそんな場所こそ異界への入り口。
定番とはいえ、心躍る。
両親にあまり構ってもらえないコラライン。
迷い込んだ異界でボタンの目をしたもう一人の父と母に出会う。
どう見たっておかしいはずなのに、それをそうかもしれない、と思ってしまうところに不気味さを感じる。
もう一人の親は優しい。
望むものは何でも与えてくれようとする。
けれども最後の最後でコララインは気付くのだ、望みのものが全部手に入ることなんて誰も望んではいない、と。
そして、「普通」の生活の愛おしいことに。
重要なのがお守りの小さな石、しゃべる猫。
この猫がコララインを気まぐれに守り、深い言葉を口にする。
ここはここだ、とは何とも単純にして哲学的な答えだ。
物語の対象としては10代前半までととれる。
それ以降が読むには、物足りなさを感じるかもしれない。
ただ、親子で読むにはちょうど良い。
映画は見ていないが、小さい子供がいるならばそちらを見た方が世界観が伝わっていいかもしれない。
今いる場所の大切さ。
それが伝われば十分だ。
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世界観がとてもツボです。
わたしもあんな冒険したかった! -
『スターダスト』や『アナンシの血脈』のニール・ゲイマン初の児童文学だそうです。読みたかったけど表紙になっていた映画化されたコララインの顔が好きではなく(動画を見たらまた印象が違うかも)、見送っていたのですが読んだらやはり面白かった。千と千尋の神隠しに通じるような、自己と他者の世界との境がまだあいまいな子供ならではの感覚を思い出しながら楽しく読了。独特の線画のイラストも良かったです。
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配置場所:摂枚文庫本
請求記号:933.7||G
資料ID:95100300 -
少しファンタジー欠乏気味なので、すぐ読めそうだ(薄い)というだけで購入。
パパとママと一緒に、大きな家を改造した家に引っ越してきたコラライン。
新しい家にあった扉の向こうはレンガの壁。
でも向こう側にはもう一人の、ボタンの目をしたパパとママがいて、そこはとても楽しいけれど恐い世界。
もう一人のママは魔女で、コララインの目もボタンにしようとしている。
本当のパパとママを助け出して、どうにかして魔女の世界から逃げ出そうとするコラライン。
確かにすぐ読めましたけど・・・・
いやいや、これって完全にホラーでは?!
映画にもなったんですよねぇ?
まぁ、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の監督らしいので納得ですが。
ローティーンの時にコレを読んでいたら、きっと恐かっただろうと思います。
ストーリーに忠実だとしたら、映画もきっと恐いに違いない(汗)
(しかも3Dって!!)
ゴキブリをバリバリ食べちゃうシーンなんて、間近で見たくないなぁ(((((((^^;
あのラスト。
魔女の右手を深い井戸に閉じ込めただけで安心しちゃうなんて!!!
なんて、楽観的なんだ〜〜〜! -
「はい、これ。もう必要なくなったから。本当にありがとう。これがあたしの命を救ってくれたんじゃないかと思うの。それから死んだ人たちの魂も」
おぉ!!!
面白かった。
可愛らしい話だった☆
それでも、ゾワッとさせて、笑顔にさせて。
よくできている、外国の児童ファンタジー♪
若干ダークっぽいところもあるけれど、
様子がイメージできて、コララインの奮闘が分かったのが楽しかった。
映画は終わりが違うみたくなことをみたけれど、
ぜひ観てみたいな〜〜〜☆☆
面白い物語でした。
【5/9読了・初読・個人蔵書】