夜はやさし(上) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042976011

作品紹介・あらすじ

精神科医ディック・ダイヴァーは、患者でもあり妻でもある美しいニコルと睦まじい結婚生活を送っていたが、若き女優ローズマリーとの運命の出逢いが彼の人生を大きく変えてしまう――。

感想・レビュー・書評

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  • 精神病院、破滅へと向かう美女、利己的な姉、それらを脅かす若い女優。主人公の精神医ダイヴァーとその妻ニコルの破綻が出会いのときから既に決められていたようにすら感じるのは、これだけ役者が揃っているからかどうか。

    主人公ダイヴァーは美しく気障で格好良くはあるのだけど、どうしても神経に触る感じというか俗物的な匂いを嗅ぎつけずにいられないのは、フィッツジェラルドの文章のらしさが現れているのか。あとがきで訳者谷口陸男もまた別の文脈で似たことを書いているけど。

    ずっと病院の中にいるような神経症的な雰囲気がなんとも言えない。書いた通り役者は揃っていて、悲劇の予感はずっと孕んでいるし、その崩壊の道筋にも予め定められているかのような感覚すらあるのだけど、かっちりと固められすぎていないというか、少し余地の残されたお話。

  • フィッツジェラルドが村上春樹に影響を能23…というのはなんとなくわかる。

  • シェイクスピア書店の本を読んで、もともと映画『ミッドナイトインパリ』大好きだし、20年代のヨーロッパを知りたくなって。フィツジェラルドの自伝的小説だけど、うなるほどの金を振るいながら、少しずつ壊れていく心と関係がもの悲しい。

  • 感想は下巻の方に記そうと思いますが、作られた絢爛が滲ませる破滅の予感が好みに刺さってとても良い。

    (以前英語版で読んだ時と違うなと思ったら初版には第1章がなかったんですね。納得)

  • 感想は下巻に

  • ある若き夫妻の、出会いから夫婦関係の崩壊、そして別れまでを描いた長編小説。
    上下巻を全て読み終えた後、寂しくも暖かな気持ちとともに、不思議とこの表紙の絵が思い出されて来たが、それらはやがて渾然一体となって、大きな感動に変わっていった。
    本書では物語に大きな変化が訪れる場面が全部で4箇所ある。そう、主人公の妻ニコルと、女優のローズマリーのそれぞれが主人公に惹かれ、やがて気持ちが遠ざかっていく(本書の内容に即した言葉で表現すると、彼女たちが『目覚める』)場面である。
    本書の表紙は、まさに、この物語の全てを象徴しているように見えてならない。

  • 下巻に譲る

  • 正直、展開に乏しく思いの外のめり込めない。細かい一つ一つの出来事の意味がわからないものもある、

  • かっこつけてわかった振りしてフィッツジェラルドを読んでるけど、半分も理解できてない。もっかい読まなきゃー。2011/013

  • オリジナルの方が好き。

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著者プロフィール

1896年ミネソタ生まれ。ヘミングウェイとともに「失われた世代」の作家として知られる。大学在学中から小説を書きはじめ、『グレート・ギャツビー』を刊行して一躍時代の寵児となる。激しい恋愛の末、美貌の女性ゼルダと結婚、贅をつくした生活を送る。しかし、夜ごとの饗宴を支えるため乱作をはじめ、次第に人気を失い、ハリウッドの台本書きへと転落の道を辿る。1940年、再起をかけて執筆していた『ラスト・タイクーン』が未完のまま、心臓発作で逝去。

「2022年 『グレート・ギャツビー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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