地球の静止する日 (角川文庫)

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感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042980018

感想・レビュー・書評

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  • 何度か映画化されたハリー・ベイツの表題作(「来訪者」、「主人への告別」という別のタイトルもあり)を軸に、ややマイナーなSF短編を独自に集めたアンソロジー。

    突如飛来した宇宙船から、人間のような「クラートゥ」と名乗る宇宙人と、緑色の金属でできたロボットが地球に降り立った。クラートゥが喋ろうとした途端、狙撃者によって殺害されてしまい、ロボットは動かなくなった。そのまま博物館に展示された動かぬはずのロボットは、夜な夜な謎の行動を取るが、その目的とは。

    表題作に関しては、キアヌ・リーブス主演の2008年の映画「地球"が"静止する日」とは全く別物で、そもそも1951年の古い版ともストーリーは異なるらしい。コアとなるテクノロジーに時代を感じざるをえないが、動機の部分は非常に新鮮である。

    また、他の収録作品についても、長期間の宇宙の旅において、なぜか事件が多発するとか、本を読みたくて読みたくて仕方がないのに読めないなど、テーマも一捻りある。さらに、ネックとなるトリックが時間を飛び越えたり、人物が複製されたりとわかりやすいのも良い。

    解説にあるように、様々なドラマや映画に作品そのものやモチーフが用いられているため、古い作品群なのに古臭く感じない。

    そういえば、ロバート・ブロック「トワイライトゾーン」を昔何度も読んだっけな。実家にあるはずだ。あれも角川文庫だった。

    なお、創元版「地球の静止する日(アンソロジー)」も所有しているので、近いうちに読みたい。ついでに、本作においては多くのレビュー者が書いているとおり、「解説」が非常に重要な役割を占める。単行本版(が有ったかどうか知らぬが)や電子書籍版で解説がないのであれば、文庫版を探すことを強くおすすめする。

  • 「地球の静止する日」映画原作。SF。地球に宇宙人が降り立ち人類存亡を判断する?! 
    http://youyou-bookmovie.blog.so-net.ne.jp/2015-08-09

  • TVドラマとか映画の原作になったSFを集めたアンソロジー。
    意外といいものばかり集めてあったのが驚き。

  • 課題本読了。
    かなり前に課題本でいくつか読んでいた。

    異星獣を追え!と闘技場がやっぱり面白い。
    新規に読んだ中ではアンテオン遊星への道が一番好きかな。

    表題作の評価は微妙。
    異性獣は転換がやや唐突だけど落ちが好み。
    闘技場は、この手探り感がいいね。

  • まあまあ。

  • こちらに書きました。
    http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2009-01-20

  • 地球の静止する日:どこらへんが映画化するほど面白い話なのかさっぱり理解出来ない。デスレース:チープを具現化したような話。廃墟:奇妙な話。幻の砂丘:ライトな時空旅行ファンタジー。アンテオン遊星への道:唯一まともにSFしてる話。異星獣を追え!:何となく予想ついてた話の展開から、ひっくり返されるオチ。見えざる敵:タイトル的にJAM的な敵か概念的な敵かと思ったら違うな。38世紀から来た男:別に面白くはない/古いSF映画の原作ってのは結局面白いモンじゃないのかね

  •  角川というレーベルゆえに、キアヌのリメイク映画『地球が静止する日』のノベライズだろうと勝手に決め込んでいたのだが、意外にも渋い選球のアンソロジーだった。

     尾之上浩司氏の解説がなかなか面白い。基本的なコンセプトは、映像化された(広義の)SFから編むということだが、この企画は最初2001年の段階で立っていたという。諸般の事情でペンディングになっているうちに、同題で同企画の『地球の静止する日』(東京創元社)が刊行されてしまったりとなかなか難儀な目にあうが、収録予定に入れていた二作品が相次いでリメイクされることで刊行に踏み切れたらしい。

     テレビドラマである『トワイライトゾーン』や『アウター・リミッツ』に採用された作品が収録されているのもうれしいところで、短編のアイデアストーリーを直接生かすなら、こういう方が向いているのではないかとも思う。

     面白いのは最後の二つに、当初原作のクレジットがされておらず、盗作疑惑が出たところから製作側が後のバージョンなどにクレジットを入れるという対応をした作品を入れているところ。

     ひとつ目はハーラン・エリスン「38世紀から来た兵士」で、このメインアイデアは『ターミネーター』に転用される形となり、エリスンがジェイムズ・キャメロンを訴えて勝利。まぁ、エリスンとケンカするなどやめておいた方がいいということです。

     ふたつ目はフレドリック・ブラウン「闘技場(アリーナ)」。こちらは超有名短編で、「アウター・リミッツ」の「宇宙の決闘」の元ネタになったという。その後、スタートレックの「怪獣ゴーンとの対決」の原作としてこちらは正式に採用されたとか。
     解説では触れられていないが、この「闘技場」藤子不二雄「ひとりぼっちの宇宙戦争」の元ネタになっていることも間違いなく、ウィキペディアの「藤子・F・不二雄 SF短編集」の項目にはこれらの作品には「『地球最後の男』(リチャード・マシスン)や『闘技場』(フレドリック・ブラウン)などのアイデアをそのまま流用したものもあり、氏の映画や海外SFへの傾倒ぶりをうかがわせている。」という記述があり、微笑ましい。


     久米田康治ワールド Wikiサイトによると、豊田有恒が『日本SFアニメ創世記』で、「闘技場」からインスパイアされた諸作品について言及しているそうで、ちょっと興味ある。
     絶対にどれもこれも権利関係なんてクリアしてないはずだ。でも、ジャンルの草創期なんてそんなもんなのである。目くじら立てても仕方がない。この辺、山本弘『トンデモ本? 違う、SFだ! RETURNS』が示唆的。

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