シャーロック・ホームズの回想 (角川文庫)

  • 角川書店 (2010年12月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784042982142

作品紹介・あらすじ

ホームズとモリアーティ教授との死闘を描いた問題作「最後の事件」を含む第2短編集。ホームズの若き日の冒険など、第1作を超える衝撃作が目白押し。発表当時に削除された「ボール箱」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 前作の『冒険』よりもホームズの変人ぶりがわかって面白かった。

    『黄色い顔』ではホームズがワトソンに、「もしこの先僕が自分の力を過信したら、僕に『ノーベリ』と囁いてくれ。」という。

    ポアロもヘイスティングズに全く同じシチュエーションで、『チョコレートの箱』と囁いてくれと頼んでたなぁ。これは探偵ものあるあるなのかな。

    ホームズは紳士でカッコいいイメージだったのに『マスグレイヴ家の儀式』では一変して、驚くべき奇人ぶりがワトソンから明かされる。

    想像以上の変人ぶりをさらっと普通に言えるワトソンも素敵。読み進めるほどに2人の仲良しコンビが大好きになっていく。

    『最後の事件』はあまりに突然だった。
    コナン・ドイルはホームズを早く終わらせたかったとのこと。クリスティーもポアロにうんざりしていたと言っていた。
    世界中から愛されるホームズもポアロも、著者からは好かれてない(^_^;)
    Audibleにて。

    • Naotyさん
      なおなおさん☆彡

      なおなおさん、おかえりなさい。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      コメントまでありがとうございます!

      好きじゃないキャラクターなのに、こ...
      なおなおさん☆彡

      なおなおさん、おかえりなさい。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      コメントまでありがとうございます!

      好きじゃないキャラクターなのに、ここまで生きてるように描けるのって本当に不思議ですよね。

      『赤毛のアン』のモンゴメリの学習マンガにもアン以外の作品を書きたいのに、求められるのはアンばかりで嫌になったと書かれていたような気がします。
      人気で求められ過ぎるがゆえの苦悩なんでしょうか(+_+)
      2024/11/01
    • なおなおさん
      Naotyさん、ただいま|*´ー`*)ノ|Ю ガチャ
      ありがとうございます。

      なるほど…作者としては、他のキャラを書きたいのに、読者はな...
      Naotyさん、ただいま|*´ー`*)ノ|Ю ガチャ
      ありがとうございます。

      なるほど…作者としては、他のキャラを書きたいのに、読者はなおも求めるということなんですね。
      アガサ「そろそろ消えて…」
      ポアロ「むむ…何をおっしゃいますかな?」
      なんて会話が聞こえてきそうです。

      モンゴメリと言ったら「アン」ですよね〜。
      Naotyさんもお好きなのでしょうか。
      学習漫画(伝記)のレビューを読み、私も借りてみたいと思いました。(クリスティのも!)
      ちなみに…モンゴメリの生家やお墓に行ったことがあります(^_^)v
      2024/11/02
    • Naotyさん
      なおなおさん☆彡

      アガサとポアロの会話目に浮かびます笑
      なおなおさんの素敵な想像力大好きです♡

      アンはTVアニメでしかまだ見てないのです...
      なおなおさん☆彡

      アガサとポアロの会話目に浮かびます笑
      なおなおさんの素敵な想像力大好きです♡

      アンはTVアニメでしかまだ見てないのですが、たまたま付けていたチャンネルで偶然観て、あまりに面白くてハマってしまいました。

      なおなおさんはアンの生家とお墓に行ったことがあるんですか!!すごい!!(*゚∀゚)
      アンのお家は私の理想の家です。
      素敵ですよね〜。
      いつか私も行ってみたいです(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)
      2024/11/02
  •  高校3年生の時に読了。裏表紙の画期的新訳みたいな文につられて購入した。
    「最後の事件」がいちばん気になっていたが他の短編の面白さも甲乙つけがたい。
    「ボール箱」の事件の劇的さは群を抜いているように思う。蓋を開けたら耳が入っているなんてサプライズは一生いらない(笑)。

     さて「最後の事件」だが、驚いたことがひとつ。あの有名なモリアーティ教授が、本作以前のエピソードでは全く言及されず、何の伏線も無しにこのエピソードで突然現れた存在であるということだ。本格的に登場するのは「最後の事件」だけなのに、前からホームズ物語の世界にいたかのような存在感を示して、強烈な印象を残す。永遠に語り継がれる名悪役である理由を知った瞬間だった。

    *読了(2011年)

  • 祝!短編集2作目〜
    ホームズの事件の蒐集家よろしく語るワトスン
    の目線が優しく、微笑ましい。
    割りと人遣い荒いのにねぇ(笑)
    面白かったのは「グロリア・スコット号」「マスグレイヴ家の儀式書」、「入院患者」あたりかな。

    これまで語られなかった最大の敵、
    モリアーティ教授がさながら舞台の幕を下ろすように「最後の事件」で終わる本作。
    作者にとってホームズ作品で名を馳せるのは不本意だったことは今や周知の事実だけれど、この作品の持つ魅力と余白が読み手のこころを掴んで離さないんだな、と。
    個々のキャラクターの派生作品が沢山生まれるのも納得です。

  • 12の短編集。同じ短編集の「シャーロックホームズの冒険」より、こちらの方が殺人事件が多く、アクティブな感じがします。

    「最後の事件」の、ホームズとモリアーティ教授との、追うもの、追われるものの頭脳戦は、ホームズの変装もあり、とてもおもしろく読みました。特に、スイスの滝を背景にした、ホームズとワトスンの別れの場面は、胸にグッとくるものがありました。これからもまだ読んでいない作品を、読みたいと思います。

  • シリーズ4作目読了。

    どの事件も事象だけ捉えると不可解だが、真実に辿り着くと単純明快。ホームズの超人的な観察眼と分析力が毎回見事。短編でサクッと読めながらも、ちゃんと感情移入できて、オチがつくのはさすが。
    本作では、特にホームズの学生の頃の友達、ホームズのお兄ちゃん、最強の敵であるモリアーティ教授…等の魅力的な新キャラ登場もありで、ホームズシリーズの面白み増した。

    ◆好きだった話
    『マスグレイヴ家の儀式書』は暗号謎解き系。ごくシンプルな展開ながらも犯人に近づいていることを感じられ、ワクワクしながら読めた。
    『最後の事件』ではモリアーティ教授の強者感が良かった。最強vs最強の構図はレベルの高い駆け引きがあって良い。結構、推しキャラかもしれない。

    次は長編とのことで、ここまで短編続きなのもあり、長いものへの耐性が怪しい笑
    ぜひ楽しく読みたい!

  • 結末を知っているから安心して読めるけど、当時どれだけ騒然としたことか。もし自分がリアルタイムの読者だったらベイカー街221Bで泣きわめいていたかも

    お蔵入り寸前のボール箱が読めて嬉しい

  • 黄色い顔

    えー‼️こんな、ホームズってありなの?
    「ノーバリ」がしばらくマイブームになってました。

  • ホームズの短編集。
    毎度ホームズが依頼人を見ただけで色々と見抜いてしまうのが面白い。今回の収録作ではホームズは大人し目だったかな?「冒険」の方では薬キメて狂人ぶりを遺憾なく発揮してたイメージだったけど。
    「最後の事件」まさかホームズの最期がこんな風だったとは。ワトソンに宛てた手紙が泣けます。唐突感がすごいと思ったけど、ドイルがホームズ物を終わらせたがっていた、というエピソードを思い出した。名探偵の永遠のライバルっていうモリアーティ教授のキャラクターはすごくいいのでもっとホームズとのバトルが見たかったな。他にも何作か出てくる作品があるようなので、読みたい。他には「背中の曲がった男」も好きです。

  • シャーロック・ホームズの短編集第二作目。

    冷静沈着・頭脳明晰で機械人間のごときホームズ。
    そんな彼のイメージを一変させるような人間味あふれる一面を描き出した作品が多く収録されています。

    本当は歴史小説家を目指していた作者ドイルと、世間を魅了し、すでにイギリスで市民権をえてしまった主人公シャーロック・ホームズ。
    苦悩しながらもホームズの活躍を書かざるを得なかったドイルの心が垣間見える作品集でした。

  • ホームズ
    ワトスン
    マイクロフト

  • 淑徳大学OPACリンク
    https://x.gd/SK1nL

  • お兄さんやワトスンの絡みでホームズの人間味が見えたのがよかった。特に「最後の事件」でお互い危険を感じて、譲らないやりとりが面白かった。
    順不同で作品を読んでしまっているので、やっとやっとライヘンバッハの滝やモリアーティといったワードに出会えて、それだけでちょっとした感動があった笑

  • ようやく「最後の事件」を読んだけど、突然感がすごい。
    当時は物議を醸しただろうなあ。

  • 時代を感じさせないストーリー。訳文が新しいからかもしれないが馬車以外で本当に時代を感じない。古典とは思えない面白さ。どの作品も一定以上の面白さがある。

  • やはりシャーロックホームズのシリーズは面白いです。
    古い作品なのにどれも鮮やかなほどの名推理で解決するホームズは憧れますね。
    当時のドラマがたまにBSで再放送されているので、内容が判っちゃうのもあるんですけどね。
    それでも引き込まれるのは良い作品が多い証拠です!

  • 3.3

  • Audibleにて読み直し。

  • 黄色い家のラストはワトスンと同じ感想。じわりと胸が熱くなる、ハッピーエンド。
    でも、ノーバリってなんだろう?

    シャーロックホームズはあまり読んだことがなかった。ゆっくり文庫、BBCのドラマや映画には夢中になったし、有名なエピソードや登場人物の名前とその個性の概要、は知っていたけど。緋色の研究で簡単に挫折した。ミステリなのに、次のページに手が伸びなかった。

    シャーロキアンと名乗っているのか呼ばれているのか、そういう人達が作る歴史のあるグループがあって、アシモフさえ名を連ねているのに。(時間があれば一生アシモフを読んでいたいくらいだ)

    だから今回がはじめして、だ。
    はじめましてのホームズは、とても常識のある紳士に思えた。(オーディブルだからか、ワトスンの魅力が全く伝わらない。というか、わたしが受け取れない。こどもみたい。)
    はじめて接したホームズは、荒唐無稽でも驚かせることも常識が無いと批判される理由もない、落ち着いてあたたかい言葉と思いやりを持つ、紳士だった。

  • ホームズの学生時代が出てきて面白い。最近テレビでやってるドラマもほのかにホームズ作品の影響を感じる。

  • 角川版シャーロックホームズシリーズ 短編集2冊目

    ジェームズ・モリアーティが登場し、決着する最後の事件を含む12編の短編集。

    自分はシャーロックホームズシリーズをロバート・ダウニーJr. が演じる映画版から入ったので、ホームズとモリアーティが対決する”最後の事件”が短く、こんなものなのか?と驚いた。

    > 「ボール箱」はセンセーショナルなテーマを理由に削除され、その後欧米で出された新版でも省かれる場合がほとんどだったのです。

    と訳者あとがきにあり、私が初めてボール箱を読んだときは、ただの男女の愛憎ものだと思ったのだが、

    > 当時のイギリスは植民地支配によって栄華をきわめていましたが、富はすべて支配階級に集中し、そこに属さない人々は厳しい道徳律のもとで貧しいながらも仕事や勉学に努め、良き家庭を築くことが求められていました

    とあとがきにて説明されており、なるほど、この時代の不倫などの類は今以上に厳しいものがあるのだとわかる。

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著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。翻訳家。訳書にドイル『シャーロック・ホームズの回想』『緋色の研究』、ホロヴィッツ『シャーロック・ホームズ 絹の家』(全て角川文庫)の他、ミッチ・カリン『ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件』、ホロヴィッツ『モリアーティ』(共にKADOKAWA)など多数。

「2023年 『新シャーロック・ホームズの冒険 顔のない男たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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