偶像の薄明: 他2篇 (角川文庫 リバイバル・コレクション K 57)
- KADOKAWA (1951年6月1日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043015016
感想・レビュー・書評
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偶像の薄明―他二篇 (角川文庫)
(和書)2009年08月07日 20:43
ニーチェ 角川書店 1951年6月
ちくま学芸文庫「ニーチェ全集14偶像の黄昏 反キリスト者」の方を以前読んでいて、この本は「偶像の薄明」だから翻訳が違うだけだろうと思います。改めて読んでみて面白く感じました。ただ漢字が旧字体でちょっと読み辛かったけど、旧字体でも読むのも趣があって良い時があります。長い作品は辛くなるけど短編だったら良い感じで読めます。この本はそっちの方だと思います。
・・・独りで生きるためには、獣か神かでなければならぬ-とアリストテレスが言っている。第三の場合が欠けている、人は両者でなければならない-哲学者でなければならない。・・・
ここがまず印象に残った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ニーチェ後期の作。「神は死んだ」と言ったニーチェが発狂する直前に著したのが本書だ。本版にはほかに「ワーグネルの場合」、「ニーチェ對ワーグネル」の二篇を収録する。
ニーチェの著作ははるか頭上から覆いかぶさり、火のような言葉で読むものを焼切るのが定石だが、本書ではもっと穏やかな、ニーチェの満ち足りた空気に包まれている。これは同じく後期の作である「この人を見よ」においても感じられたことだ。
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