ソクラテスの弁明―エウチュプロン,クリトン (角川文庫 白 16-2)

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感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043016020

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  • 「エウチュプロン」のみ

  • 3つの作品が収録されています。時系列で並べると、エウチュプロン→ソクラテスの弁明→クリトンとなります。実際この本も、タイトルこそ弁明がメインになっていますが、収録順はエウチュプロン→弁明→クリトンです。
    文章は一文が長く、また指示代名詞「それ」が多くて意味が取りづらいです。
    一例としてエウチュプロンの一三の12を引用します。
    「ソクラテス:それならまたすべて"正しいもの"は"敬虔なもの"であるか、それともすべて"敬虔なもの"は"正しいもの"であるが、しかし"正しいもの"はそのすべてが"敬虔なもの"であるのではなくて、それの一部が"敬虔なもの"で、それの一部が何か他のものであるのかね。
    エウチュプロン:ソクラテス、その言われていることについて行けません。」
    せっかく対話篇で著しているのに、日本語の会話としては不自然です。格調高い文体ではありますが、対話篇にはこういう文体は馴染まないのではないでしょうか。
    エウチュプロンでもクリトンでも、ソクラテスが終始こんな口調で相手に質問していくから、なんか嫌な奴だなぁという感じがします。
    しかし読み手は、言い方に捉われず、言われている内容だけを吟味するべきなのでしょう。「ソクラテスの弁明」冒頭の一・18で、ソクラテスは聴衆に向けてこう言っています。
    「だからそのように今も諸君にこれを当然なこととしてお願いするように私には思われるのである。これと言うのはことばの使い方――というのはこれは、あるいは上手であるかもしれないが、あるいはまた下手かもしれないので――そのほうは大目に見て、私が正しいことを言っているか、いないか、ちょうどこの点をよく見、またそれに心を向けることなのである。なぜならそれが裁判官のほうの徳であり、本当のことを言うのが弁論家のほうの徳であるのだから。」
    読み手の徳も裁判官の徳と同じでしょう。そうは言ってもなかなかできないことですが。
    日常生活でも、ことばの使い方でなくその内容に心を向けるっていう姿勢でありたいです。いま現在、自分はそれが出来ていないということに気づかされました。

  • クリトンだけでも
    と思いつつ中々最後まで読めない一冊

  • 残念ながら面白さがわからなかった。何だっちゅうの⁈

  • ソクラテスは頑固なろくでなしとしか思えない。
    無知の知を発見したのはまあよかったけど。
    家族への責任を果たさない人間が偉人だなんて。死んだら役に立てると思ったのか?

    なんだか、権力者に都合の良さそうな人物に見える。

    人間は善く生きるために生まれてきた、とソクラテスは言った。
    善く生きるとは、徳と共に生きることだと。けれど、徳とはなんなのか、ソクラテスにも分からなかった。
    それってつまり、よくわからないもののために生まれてきた、もしくはなんのためでもないのかもしれないってことだ。

    いつか死ぬ日を待つために生まれてきたのだとはもう思いたくない。
    2000年経っても、ある意味では人類はソクラテスの時代から進歩していない。

    ソクラテス
    田中美知太郎『ソクラテス』
    山本光雄『ソクラテスの死』
    ジャン・プラン『ソクラテス』
    クセノポン『ソクラテスの思い出』
    プラトン『饗宴』
    クセノポン『饗宴』

    プラトン
    山本光雄『プラトン』
    戸塚七郎『プラトン』
    ジャン・プラン『プラトン』
    バーネット『プラトン哲学』
    ヂオゲネス・ラエルチオス『古代哲学者の群像』

  • 無知の知。私は知らないということを知っているだけ、あなたより私は賢い。自分が賢いと思っているけど、実はそうではない人のところへ向かって、あなたは賢くないということを説きに出向く。それが嫌われることであるということも自覚している。けれど、それは神託にもとづいてやっているのだから曲げるつもりはない。哲学しないぐらいなら、死んだほうがマシだ。「諸君に対してにせよ、その他の人民大衆に対してにせよ、律儀に反対して国のうちに多くの不正なことや違法なことが起こらないように妨げる人で、命を全うできる者は世に一人もいないのである。」(p.84)「他の人々を抑えつけることではなくて、自分をできるだけ優れたものになるように、ととのえるというしかたでのがれるのがいちばん立派なことでもあり、いちばん容易なことでもあるからである」(p.101)。自分のまわりにこういう人が四六時中いたら、恐らくうっとうしくてたまらないだろうし、殺すまではいかなくても、遠ざけてしまうのではないか、受け入れ続け、自分を鍛え続けることができるだろうかと思ってしまう。まさに良薬口に苦し。仏教にしろ、ギリシア哲学にしろ、善く生きる、ということは変わらぬ重要なテーマであって、と。

  • 「ソクラテスの弁明」は、法廷においてきせられた不敬の罪状に対するソクラテスの弁明を描いたもの。プラトン青年期の情熱的傑作で、師に対する永遠の墓碑銘であると同時に、人類に残した貴重な教訓。

  •  
    ── クリトン/山本 光雄・訳《ソクラテスの弁明 19540820-19671010-19890830 角川文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4043016026
     
    ── プラトン/久保 勉・訳《ソクラテスの弁明 1964‥‥ 岩波文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003360117
     
    https://twitter.com/nave4000/status/1122074622986350592
    “哲学の日”“悪妻の日”
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B0%AD%BA%CA
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/1122100270727458816
     Socrates, BC-469‥ca Athene BC-3990427 70 /
     Satie, Érik 18660517 France  19250701 59 /Alfred Leslie
    ── サティ・曲《ソクラテス 1920‥‥ 初演》
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%A5%BD%A5%AF%A5%E9%A5%C6%A5%B9
     
    (20091204)(20120712)(20190427)
     

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著者プロフィール

山口大学教授
1961年 大阪府生まれ
1991年 京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学
2010年 山口大学講師、助教授を経て現職

主な著訳書
『イリソスのほとり──藤澤令夫先生献呈論文集』(共著、世界思想社)
マーク・L・マックフェラン『ソクラテスの宗教』(共訳、法政大学出版局)
アルビノス他『プラトン哲学入門』(共訳、京都大学学術出版会)

「2018年 『パイドロス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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