遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

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  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 1978
感想 : 120
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043083206

感想・レビュー・書評

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  • 物語性を求めて読むこともできるが、あくまでも資料集。他の柳田著書や民俗学関連書籍と合わせながら読むもの。自分で題目からリストアップして作っていくしかない…かとおもいきや京極さんが書いてくれました。

  • 日本民俗学の嚆矢とも言える作品とのことで、敷居の高さを感じて、今まで手が出せませんでしたが、案外すんなりと読めました。
    岩手県遠野地方の怪異譚、伝説、生活誌など今に伝えています。
    読んでいると、今は昔の日本の農村風景が目に浮かぶようです。

  • 随分昔に1度読んだことがあるが、今読むと若い頃とは違った読後感だった。
    東北には行ったことがないので、いずれ訪れてみたい。勿論、この本を持って……。
    それにしても、この序文は何度読んでも名文だ。時々、続きを読む手を止めて序文だけ読み返した。

  • 民俗学の嚆矢ともいうべき本で必読の書なんだろうが、当方にとってはいまひとつ面白くなかった。
    この手の学問を(しかもかなり日本独自の方法論で)最初に構築したこと自体称賛されるべきことだが、その内容には興味が、、、
    伝奇的側面に捉われた表面的読み方の典型が当方だとしても、合わないんだからどうしようもない。
    ただ今西錦司が狼絶滅のヒントをこの著作から得たというエピソードは感動。

  • 震災前に東北を二週間近くかけて旅行する機会があり、道すがら関連した本を…と思い、購入した。
    戦前の文体なので慣れない人には多少の敷居の高さはあるかもしれない。
    自信のない人には現代語訳もあるらしい。

    内容は至って平易。
    昔話というよりは伝承の記述といった内容なので、想像を膨らませることができる。
    素朴で物悲しい話の数々。
    誰でも一度は触れておきたい一冊かと。

  • 遠野に住んでた人たちは河童・天狗・雪女・座敷ワラシは逸話として伝えられていたのではなく実際に見た、居たんだと語っている。サツキとメイがトトロに会えたような感じ?心豊かな時代だったのだろうか。当時の遠野の風景を見てみたい。まあちょっと残酷だなという表現もあるんだが…。夜な夜な女性が悲鳴をあげたり、◯◯とか。拾遺の伝説は挫折、飛ばし読みした。

  • 情報の伝達が遅く、自然が脅威として存在し、生活が楽ではなかった時代では、日本中でこんな話があったはず。
    私も田舎で育った幼少期、祖母から色々な話しを聞いたもんだ。
    この本を文学的に感じる方もいるかもしれないが、それよりもやはり昔話か。
    柳田 国男はきっとこのような話しは、語りべのいるうちに記録しておく必要があると思ったのだろう。
    私もそう思っている。
    柳田さん、あんたは偉い。

  • 2012 4/1読了。借りて読んだ。
    ずーっと前から存在は意識しつつ、なんとなく手に取ることなく過ごしてきた、柳田国男の言わずと知れた著名な本。
    ついに読んでみた。
    遠野地方に伝わる話の聞書集。
    一連番号を振った話を、「こんな話がある」「似たようなこんな話もある」みたいにどんどん連ねていく。一つ一つはごく短い話が多く、聞いた話ということで特に落ちがあったり筋があったりするわけでないものも多い。
    「マヨヒガ」や河童の話もあったけど、多いのは山男に娘/嫁がさらわれる話とかかな・・・。
    遠野に行ってみたいような、山男超こええ絶対いかねえみたいな、不思議な気分になった。
    手元にあってもいいかもなー、買ってしまおうか知らん・・・。

  • 欲しかった一冊。民俗学、と言えばお固い耳触りだけれど、しかしてこの世の不思議が書き連ねられた一冊でもある。妖怪という存在について、かく或るや〜といったあからさまにアカデミックなものでは決してなく、あくまで古い時代からの伝承を後付けすることなくありのままに、そして伝承ならではの口述で伝えているのがなによりわかりやすい。繰り返し、読みたい一冊。

  • 岩手県遠野村に伝わる伝説を書き記した書。

    序文に「願はくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。」とある。
    忘れてはいけない日本の昔話が語られている。

    読んだのは文庫本の方で
    古い文体で書かれていて、多少読み辛い所はあるが、
    淡々と進む物語の中には、
    夜中、一人で読んでいると鳥肌が立つ事もしばしば。

    中には聞いた事がある物語もある。

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著者プロフィール

1875年生。民俗学者。『遠野物語』『海上の道』などの著作により民俗学の確立に尽力した。1962年没。

「2022年 『沖縄文化論集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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