いちご白書 (角川文庫)

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本棚登録 : 52
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043205028

作品紹介・あらすじ

「人々はひとりぼっちではない。しかし、そのかわり孤独である。自分を知らず、自分のことなど気にもとめず、また気にかけてもらおうともしない群衆の真ん中でしか感じられないような孤独がここにある…ぼくたちはこれからも闘うだろう」六〇年代末、コロンビア大学の激しい闘争を背景に、悲しみと憤りを抱えた一学生が声をあげ、世界中でカリスマ的な支持を得た。自由を求める十九歳の奔放な感性を刻む、青春文学の名著。

感想・レビュー・書評

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  • お正月に再放送していたNHKの「新・映像の世紀」を見ていたら、この本からの引用があり、興味をひかれて図書館から借りてきました。
    あの時代に世界各地で起こった学生運動については、世界的な現象としてざっくりひとまとめで語られることが多いけれど、各地の運動の焦点については詳しくは知らなくて、日本は安保、アメリカはベトナム戦争、くらいしか分からないので、一度ちゃんと理解したいなぁ、と思っていました。ちょうど先月の日経新聞の茅陽一さんの「私の履歴書」でも学生運動について印象的に語られている回があり、それも読むきっかけになりました。
    そもそも「いちご白書」っていったい何?っていう好奇心も。

    うーん、でもこの本だけでは全然よく分からなかった。

    文章の中の皮肉やジョークも、出てくる政治家や当時の世論や選挙の様子などを全然知らないので、全く理解できず。
    すべては読んでいる私の無知ゆえの問題ですが。(なので評価の星一つ、はこの本に対して不当で申し訳ないですが、どの星も個人的な感想ということで・・・)

    通常は、読んでいる本に、知らない名前が知っているものとして出てきたら、書いてあることをちゃんと理解したいので、グーグルさんに聞くんですけど、あまりに知らない名前だらけなので、面倒くさくていちいち調べませんでした。
    最後の訳者による解説を読んで、かろうじて背景となる事実関係だけ理解できました。正直、解説が一番おもしろかった。

    文章から、なんとなく当時の香りみたいなものは感じられます。
    若者特有の理屈っぽさが、あの時代は特に顕著だったんでしょうかね。きっと当時の学生は、今よりもずっと多くの本を読み、インテリはよりインテリだったんだろうな、とこの本を読むだけでもひしひし感じます。
    でも、タイトルの「いちご白書」の元になった学長の発言は、むしろ学生たちの無知や浅はかさを皮肉ったものみたいですけれど・・・

    解説を読んでいると、映画の方の「いちご白書」は確かにおもしろそう、と思ってしまった。
    そのうち見よう。

  • 1960年代の後半、世界じゅうの学生たちが
    革命、すなわち世界を変えるための活動に取り組んだのだという
    特に、ベトナム戦争の真っただ中にあったアメリカでは
    反戦を主張する若者たちを中心に、ヒッピー・ムーブメントなるものが生み出された
    フォークロア・ファッションに身を包んだ彼らは
    愛と平和とフリーダムを唱えて
    これを生活の中に実践すべく、独自の原始的コミュニティを形成する
    …ただし、それは徴兵のがれの手段でもあった
    住所不定であれば、召集令状は届かないというわけだ

    コロンビア大学における学生運動が、一般のそれよりも少々複雑だったのは
    そこに、新しい体育館の建設問題が絡んでいたからだ
    コロンビア大学は、周辺の土地をほとんどタダ同然で手に入れていたのだが
    それは、そこがスラム街…不法居住者に占拠された市有地だったからである
    市にとっては、これがスラム一掃のきっかけになればという
    もくろみがあったのだろう
    新しい体育館を建設するためには
    スラムの黒人や、プエルトリカンを排除する必要がある
    これを救済するために、体育館の建設に反対するというのが
    学生たちにとって、ひとつの大義名分だった
    もちろんそれは、ヒッピーの思想にも結び付く行為である

    しかし彼らが、貧乏暮しに憧れていたわけではあるまい

    「いちご白書」が書かれたのも、資本家のスポンサードを得るための
    デモンストレーションに過ぎなかったのかもしれない
    人間が、人間同士わかりあえるというならば
    「戦争せざるを得ない」と考える人々とも、わかりあう努力をしなければなるまい
    思うに
    ヒューマニズムとは、その場しのぎの真実であり、愛である
    欺瞞的だが、それが人間的ということだ
    少なくとも言えることとして
    大人になるということは
    たとえヒューマニズムのためであっても
    「それ」のために殉じることではありえない
    殉じるとは、大人になる前に死ぬということだからである

  • 56/04/08/09

  • 3/15
    学生運動に関する人物とか事件はわからなかったけど、19歳の学生が抱える違和感とか本音とかが伝わってきた。

  • これも途中までしか読んでいなかったことに気づきました…

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