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Amazon.co.jp ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784043252022
感想・レビュー・書評
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<倭の五王の謎>
倭の五王の謎をこれだけ明快に解いた書を知らない。
中国の史書に明確に「讃•珍•済•興•武」と記された名前に相当する大王の比定を巡って、多くの議論がなされている。
確か、高校時代の日本史の教科書には、「讃=仁徳天皇」「武=雄略天皇」と記されていたと記憶する。
しかし、何故、中国の正史に記載されている重要な外交事件を、日本の正史では全く触れていないのか?
そして、何故、一文字の大王の名前には、それと比定される天皇名の手掛かりすらないのか?
更に、中国正史に記された倭の五王の親族関係に相当する天皇が存在しないのは何故か?
かつて高校の教科書に記載されたのは、中国の史書の「時代」から、その「時代」に相当する天皇を紐付けしたに過ぎない。
状況証拠から、犯人を割り出したようなものだ。
それでは、謎は謎のまま残される。
その錯綜する謎を、一閃快刀乱麻を断つ如く切り捨てたのが本書だ。
答えは、中国と外交を繰り広げだのは、大和朝廷の天皇たちではない、というものだ。
倭の五王は、九州王朝の王たちだった、というのだ。
これは、古田武彦の、古代王国多元説に基づく。
大和朝廷が全国支配を達成するまでの間、各地に強力な王権が存在した、というのだ。
その一つが九州王朝であり、もう一つが出雲王朝だ。
そうした地方王権を滅ぼし、その神話も簒奪して、統一王権を樹立したのが、大和王朝だったというのだ。
古田武彦は、偽書事件で信用を失ってしまった。
しかし、それを以て、業績を全て否定してしまうのは勿体無い。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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