古代史で楽しむ万葉集 (角川ソフィア文庫)

著者 :
制作 : 芦澤 泰偉  芦澤 泰偉 
  • KADOKAWA
3.59
  • (3)
  • (7)
  • (5)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 79
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043268023

作品紹介・あらすじ

聖徳太子、額田王、天武天皇、柿本人麻呂をはじめ、古代史に名をとどめる人びとは、その喜怒哀楽の情感を万葉集に遣した。-つぎつぎに起こる天皇や貴族を取り巻く政治的な事件を追い、渦中に生きた人びとの姿を歌集の中に見いだし歌を味わう。いっぽうで防人の歌、東歌といった万葉集の特徴ともいえる庶民の歌に深く心を寄せていく。歌集を読むだけではわからない万葉の世界がひらける入門書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 本のタイトル通り、万葉集の時代背景や歌人の人物像と歌とを、事実と考察と筆者自身の豊かな想像力で解説している。万葉集の入門口。堅すぎず、しかしけして飛躍しすぎないバランスだと思います。

  • 令和の発表と共に、早速図書館へ。この桜の表紙の文庫本は所蔵が無く、中西進著作集31巻を貸し出してもらった。
    「万葉の心」「古代史で楽しむ万葉集」「増補 万葉の花」の3作品を読めることに。…なかなか分厚い。いざ、万葉の世界へ。
    読了。
    万葉集と聞くと、たおやかで雅な印象を受けてきたが、日本の黎明期、策略と血塗られた戦いの時代だったのだということを思い知らされた。
    日本語が美しいと思いながら読み進んでいった。額田王に対する著者の推測、私も同感だった。万葉集の力強さを感じた。

  • 万葉集の歌の解説もあるが、古代の歴史、壬申の乱などよく知ったエピソードを交えて説明してあるのでわかりやすく楽しめた。

  • 最近、古典に興味持ち、文庫本を読み漁っているのですが、角川ソフィア、読みやすいです!
    それに加えて、本書は、万葉集の代表的な詩歌と、それが詠まれた背景は書かれており楽しく読めます。

    「中大兄が万葉に残す歌は少なくてその心情をさほど伝えてはいないけれども、九州の地に死した母帝の亡骸をいだいて大和に帰るとき、

    君が目の 恋しからに 泊てて居て かくや恋ひむも 君が目を欲り

    と母をしたっている。(中略)
    大化以後はまことに古代史における一大転換の時であった。それなりに新時代の誕生は輝かしくはあったけれども、一面それは血と非情を代価として得た輝きであった。その非情の歴史の中に非情たり得ないのが人間だからである。この人間にささえられて、万葉集は芽ばえた。」(p.49)

    この解説を読んで、以前ニュースで、3.11の震災について、被災地の方々が川柳を読む会を開いていたことを思い出しました。
    そのニュースでは、震災の辛い経験を川柳に載せることで、辛さが昇華されるのだと、心理学者が解説をいれていました。

    辛い時、美しい詩歌に載せてうたうことができる文化を持つ日本人。
    それを理解できり日本人で良かったな、と思いました。

  • 万葉学者中西進先生による『万葉集』のガイドブック。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

中西進(なかにし すすむ)
1929年、東京生まれの日本文学者、比較文学者、万葉学者。奈良県立万葉文化館名誉館長、池坊短期大学学長など多くの経歴を持つ。1964年『万葉集の比較文学的研究』で第15回読売文学賞、1970年日本学士院賞で『万葉史の研究』、1990年『万葉と海彼』で第3回和辻哲郎文化賞、1997年『源氏物語と白楽天』で第24回大佛次郎賞をそれぞれ受賞。他にも、万葉集研究の大家として多くの業績があり、『万葉集 全訳注原文付』(講談社文庫)の作品がある。

古代史で楽しむ万葉集 (角川ソフィア文庫)のその他の作品

中西進の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エラ・フランシス...
村田 沙耶香
ヴィクトール・E...
遠藤 周作
有効な右矢印 無効な右矢印

古代史で楽しむ万葉集 (角川ソフィア文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする