パラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)

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  • 角川書店 (1996年12月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784043405015

みんなの感想まとめ

科学とホラーが融合した本作は、ミトコンドリアが進化し反乱を起こすという独創的なテーマを持っています。著者の専門知識を活かした移植手術や生物学的な描写は非常に詳細で、医療小説としてのリアリティを感じさせ...

感想・レビュー・書評

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  • 1995年第2回日本ホラー小説大賞を受賞した瀬名秀明のデビュー作。

    1997年には映画化されており、どうやら私は映画だけを観て記憶に残していたらしい。

    ホラー小説の受賞作ではあるが、実際に読んでみると印象は違う。瀬名秀明さんは大学院で人工臓器や医用工学を専門に研究しており、参考文献にも当時の学術資料が並ぶ。移植手術の描写などは医療小説以上に詳細で、本格的なリアリティがある。

    タイトルは「ミトコンドリア・イブ」からの着想のようです。当時進展していた分子生物学の研究成果を、果敢にホラー小説として展開したのが本作だったのだと思う。

    映画版はホラー的側面に重点が置かれた分、原作の科学的迫力からはやや距離があったのかもしれないような気もしますが、あまり覚えてないです。
    30年前の作品ですから、細胞研究が進んだ今なら、また違う物語の可能性もあるかもしれません。

    • ultraman719さん
      ヤッター٩(๑>∀<๑)۶
      ヤッター٩(๑>∀<๑)۶
      2025/09/16
    • ともちんさん
      おびのりさん♡

      ミトコンドリア絵文字 ♡♡かわいいですね
      『パラサイト・イヴ』なんだろう?
      懐かしいような…
      読んだことないのになぁ
      この...
      おびのりさん♡

      ミトコンドリア絵文字 ♡♡かわいいですね
      『パラサイト・イヴ』なんだろう?
      懐かしいような…
      読んだことないのになぁ
      このタイトル…なんか 懐かしい( ಠдಠ)
      2025/09/16
    • おびのりさん
      ともちん
      タイトルは、全国区だと思います
      映画の影響でしょうね
      小説は デビュー作なので
      文脈とかは、読みにくいかなと思いました
      ともちん
      タイトルは、全国区だと思います
      映画の影響でしょうね
      小説は デビュー作なので
      文脈とかは、読みにくいかなと思いました
      2025/09/16
  • 2000/12/1
    何年か前に映画化したもの。生物の細胞の中にあるミトコンドリアが進化し、反乱を起こすというものだ。もともとこれは、まだ生物が単細胞だった頃、侵入し共生を選んだパラサイトだった。何年も従順な奴隷を装ってきた。
    ミトコンドリアが聖美という女性の体を媒体にさらなる進化をとげるため、画策してゆく。それがEve1と名付けられた細胞群だ。そもそもミトコンドリアは、必ず女性(母親)のものが遺伝すると言われてきた。だからミトコンドリアば”彼女”として書かれている。最務的には、聖美の腎臓を移殖した
    まりこの体を使って子供イブが生まれてしまうが、ミトコンドリアどうしの対決で幕
    はおろされた。1日に200P読むほどおもしろかった。

  • 本作は、SF・ホラー作家である瀬名秀明の代表作で、第2回日本ホラー小説大賞 大賞受賞作。(第1回の大賞受賞作は該当作が無かったため、本作が大賞初受賞作となる。)

    映画化もされているが、おそらくスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたPS1ゲーム作品の知名度が高いのではないだろうか。私自身も小学生時代にゲームをプレイして、そこから映画→原作(本作)に触れたクチである。当時は小学生ということもあり、【ゲーム→とにかく怖い】、【映画→ゲームみたいにクリーチャー出てこなくて退屈】、【原作→生化学に関する内容が難しくてよく分からない】と、ストーリーの中身に関する記憶がほとんど残っていなかったので、実家の本棚から引っ張り出してきて再読。

    「ある朝、生化学者である永島利明は、妻・聖美が交通事故に遭い、脳死状態であることを告げられる。聖美は生前、腎臓のドナー登録をしていた。ドナーコディネーターの説明を受け、妻の腎臓をレシピエントに提供することに同意する利明。それと同時に利明は、"培養"するための聖美の肝細胞を自身に提供して欲しいと、担当医に内密に依頼する。妻の肝細胞に『Eve』と名付け、憑りつかれたように『Eve』を"培養"し"増殖"させる利明。これが「ミトコンドリア」の、ヒトに対する壮大な反乱計画だと知らずに――――。」

    真核生物のエネルギー生成に重要な役割を果たす「ミトコンドリア」が、実は、太古の昔から生物に寄生(パラサイト)して、支配権を握るタイミングを窺っていた、といった内容。著者が薬学部大学院生(当時)ということもあり、生化学に基づく設定や、大学研究室等の描写が、かなり本格的。
    2部まではバックグラウンドを固めつつ、虎視眈々とタイミングを窺う『Eve』を描き、3部の"宣戦布告"からは怒濤の展開。3部までが多少長く感じるが、この長めに取られた設定固めがあるからこそ、3部がより映えるとも言える。

    「――ついにミトコンドリアが解放される日がやってきました」

    個人的には、3部のこの"宣戦布告"が、本作最高のシーン!本当に鳥肌が立った!

    「なぜ聖美のミトコンドリアが反乱を起こそうとしたのか」、「利明が優秀なミトコンドリア学者だというのは分かるが、太古の昔から受け継がれてきた計画を託す候補としてどうなのか」等、この事件が起こった経緯には多少疑問を感じるところはあるが、この物語を語る上では流せる範囲内か。

    20年以上振りに再読したが、言わずもがな、小学生が読むものではなかった(笑)。時代は移り変わっているが、今読んでも十分に楽しめる作品。「ゲームプレイしたけど原作は読んだことない」という方、是非読んでもらいたい。ゲーム(初代)であった様々なシーンが、実は原作リスペクトであると「ニヤリ」と出来ること間違いなし!

  • この本が発売されて話題になった時の事を思い出しながら読んだ。映画やゲーム化もされてたなぁ。

    序盤の移植手術の描写は筋肉の名前や色まで描写されて興味深く読んだ。その後も実験の様子なども詳細で面白い。
    ともかくレシピエントの麻理子の境遇が可哀想でならなかった。
    麻理子の父親は、妻が亡くなった後も仕事一筋で飲み会にも参加している。一戸建てで中学生の女の子1人で家事を行えるとは思えない。病気になっちゃってるし。酷いことをしている。
    麻理子をからかった学校の男子は許されないな。父親の腎臓移植も透析も大変なことなのに。

    ミトコンドリアが進化して姿を現す後半はスリリングで一気に読めた。人体発火をミトコンドリアが起こせるのはわかったけど、手術室で麻理子の周りの父親や医者たちを空中に投げ飛ばした技はどうやったのか不思議だった。

  • とても興味深く、生化学的な要素が満載で丁寧に端折ることなく描かれていたのも大変よかった。
    グロい描写も垣間見られたがそれを凌駕するスリリングな展開にじっくりと向き合えた。流し読みでは到底理解出来ない内容をかみ砕きながら熟読していけたのもいつもとは違った充実した時間だった。一週間かけて読んだ甲斐があったように思う。ミトコンドリア恐るべし。

  • ほぼ、ホラー。

    ただ、瀬名さんのとうてい一般人には書けない、
    専門知識があるからこその、
    ストーリーは好き。

    デカルトの密室と比べると卵というかんじ、かな。

  • 今でこそ使い古された感のあるアイデアだが、出版当時は斬新だったんよw
    瀬名さんもこの路線のまま突っ走って欲しかったなぁ。

    メディアミックスってやつでいろいろ出てた。

    PSのゲームは面白かった。

    邦画は腰が抜けるほど駄作だった・・・。

  • 14歳に無理矢理化け物を産ませるとか今思えば結構アレな小説だと思う

  • ヒトに寄生して生き残り続けた原初のミトコンドリアが進化して反乱を起こすSFホラー。著者自身が専門とする分野ということで、生化学の内容や実験、また医療の様子が詳しく描かれている。そんな中で進化していくミトコンドリアの描写が気味が悪く、最後まで絶望感がすごかった。最終的にはなんとかなっていたが、ミトコンドリア自身が異種族間遺伝の仕様を見落としていたという結末はどうなんだろう。ずっとミトコンドリアをやってきたイヴがそれを理解していないものなのかと思った。

  •  やー、なんか大学時代をもろに思い出しちゃいますなー。いきなりBamHⅠやらEcoRⅠだもんなー。まあこの人の場合、バリバリの本職だから嘘っぽくはないからいいんだけど。ただ、リアルすぎていろいろと関係ないことまで思い出しちゃいそうではある。「ネイチャー」載るといいよねえ。
     なんかSF界ではえらく評判が悪いけど、前半の雰囲気はいいと思うけどなあ。確かに単細胞生物がどうやって記憶情報を保存するんだとか、作者がなんと言おうとミトコンドリアがしゃべっているとしか思えないとか、麻理子の中でイヴが成長したときのエネルギーはどこから来たんだとか、発火は許せるとしても超能力はやりすぎだとか、最後の利己的遺伝子の説明は根拠としてちょっと弱いとか突っ込みどころはたくさんあるけど。SFな人が前半を読んで期待して、3章で切れたってところが真相か?ただ、「科学で証明されていないこと」=「科学的でないこと」ではない、って考えると何でもありでいいような気もする。
     俺に関して言えば、50%はSFの遺伝子だけど、20%~30%ぐらいはホラーの遺伝子もあるわけだから、ホラーとして読めば気にならないって感じかな。なんたってホラー大賞受賞作なんですから。作者もSFだとは一言も言ってないし。麻理子の見る夢の死体の足音と水滴の音をかけてるところなんてうまいと思うよ。剖検室で死体が聖美の声でだしたところもなかなかグロくてよかったし。それより問題はホラーなのに怖くないことじゃないのか(^^;)。たぶん、こういうドロドロ、グチャグチャ系には、論理的ですっきりした雰囲気は合わないんじゃないかな。おどろおどろしさがないよな。作者には素直にバリバリのSFを書いて欲しいな。そうすればみんな幸せになれる?
     そういえば、結構エッチな場面も多かったような。利明がEve1に襲われる(犯される?)ところとか、Eve1が麻理子に卵子を着床させるところとか。それと男女の境界があやうくなるところはちょっとヴァーリイ的、って全然違うか。
     安斉麻理子の話はクーンツ的ハッピーエンドへの伏線と見てたんだけど、あんまりハッピーでもなかったような。でも最後に浅倉が研究室で泣くところとか、結構好きだったりしますが。伏線を残しつつ、日本的/感傷的なラストも俺は結構好き。個人的な体験と重なってくすぐられる部分もあって、この評価。
     でも、一番の問題は篠田節子の解説だよなあ。個人の嗜好に干渉するつもりはないけど腹が立った。
     p.s.イヴの映画、あれはダメだと思うぞ。ナメクジはちょっと気持ち悪かったけど。なんでもっと素直に原作のまま映画化しないかな。

  • 面白かったし、生化学の勉強になった。

  • 薬学部卒で、尚且つ研究室のテーマも偶然似てた自分からすると、前半の研究室の様子とかは「懐かしい」とその再現性に驚きつつ、中盤以降はすっかりおどろおどろしいSFに頭を切りかえて楽しめました。

  • 薬学や生化学の知識に基づいたリアリティある模写が描き出す「意志持つミトコンドリア」という物語の核たる存在に迫る模写が非常に恐ろしく、中盤まで興奮しながら読み進めることが出来ました。

    ただ後半、それまで超常的な存在として描かれていた「Eve1」が表に出てきてからは、その妙に人間臭い在り方に少し拍子抜けしたというか、思ったよりB級ホラーな展開になったことに若干の強引さを感じてしまい、そこは残念でした。

    とはいえ、そうした感想を持ってしまったのも、それまでの展開が非常に面白かったからであり、作品自体のクオリティの高さは相当なもの。日本SFの中でも上位の作品であることは間違いないなく、自信を持っておススメできる一冊です。

  • SFいいなと思った。ホラーな要素があったのもいい。ミトコンドリアに支配されてるという考え方が面白い。
    前々から自分の意思とは関係無く、感情や行動が操られている感覚がある。
    そして、そういう考え方をすると、自分自身のことを客観視することができて、気持ちが楽になる。
    今自分が嫌な気持ちになっているのは、ホルモンのせいだといつも感じる。目の前のことが嫌だから不快だ、ではなく、先に自分の体調が不快だから目の前のものに腹が立つのだという、原因と結果が、どちらが先とか後ではなく、相互的に作用し合ってる感覚。
    瀬名博士の他の作品を読んでみたいと思った。
    星3つなのは、今の自分にとって、特に読みたい題材ではなかったため。

  • 内容紹介
    生化学者の妻が、不可解な交通事故死を遂げた。夫は妻の死を受けいれられず、肝細胞を“Eve1”と名づけ培養する。徐々に恐るべき性質をあらわす…。

  • パラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)

  • 利明の妻・清美は交通事故で亡くなった。本人の希望により、清美の腎臓はドナー提供されることになった。
    清美との別れを惜しんだ利明は知り合いの医師に頼み込み、清美の肝細胞を採取し、培養を始める。
    しかし、清美の細胞には遅いパラサイトが潜んでおり、やがて完全な生物へと進化する為に恐ろしい程の知能を持って人間に牙を剥く。

  • 1998.2.18 読了

  • 結構分厚い本。ホラーだけど死を連想させるものではない。でも実際ありそうな話であり、そういう意味で怖い。同名のゲームに当時相当はまった。

  • 腎不全の中学生が、事故で亡くなった女性の腎臓を移植してもらうのですが、その腎臓にはパラサイトがおり体がどんどん蝕まれていく中で、様々な視点での物語が同時に進んでいきストーリーを頭の中で構築していく必要があり面白かったです。
    本当にたくさんの文献を調べ書かれている本だと思います。専門用語があまりにもおおすぎて自分には話の大筋が理解できる程度でした。
    また映画も確認したいと思います。

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著者プロフィール

1968年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)在学中の95年『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家デビュー。
小説の著作に、第19回日本SF大賞受賞作『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』『デカルトの密室』などがある。
他の著書に『大空の夢と大地の旅』、『パンデミックとたたかう』(押谷仁との共著)、『インフルエンザ21世紀』(鈴木康夫監修)など多数ある。

「2010年 『未来への周遊券』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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