パラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043405015

感想・レビュー・書評

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  • ほぼ、ホラー。

    ただ、瀬名さんのとうてい一般人には書けない、
    専門知識があるからこその、
    ストーリーは好き。

    デカルトの密室と比べると卵というかんじ、かな。

  • 今でこそ使い古された感のあるアイデアだが、出版当時は斬新だったんよw
    瀬名さんもこの路線のまま突っ走って欲しかったなぁ。

    メディアミックスってやつでいろいろ出てた。

    PSのゲームは面白かった。

    邦画は腰が抜けるほど駄作だった・・・。

  • 14歳に無理矢理化け物を産ませるとか今思えば結構アレな小説だと思う

  • 利明の妻・清美は交通事故で亡くなった。本人の希望により、清美の腎臓はドナー提供されることになった。
    清美との別れを惜しんだ利明は知り合いの医師に頼み込み、清美の肝細胞を採取し、培養を始める。
    しかし、清美の細胞には遅いパラサイトが潜んでおり、やがて完全な生物へと進化する為に恐ろしい程の知能を持って人間に牙を剥く。

  • 1998.2.18 読了

  • 結構分厚い本。ホラーだけど死を連想させるものではない。でも実際ありそうな話であり、そういう意味で怖い。同名のゲームに当時相当はまった。

  • 腎不全の中学生が、事故で亡くなった女性の腎臓を移植してもらうのですが、その腎臓にはパラサイトがおり体がどんどん蝕まれていく中で、様々な視点での物語が同時に進んでいきストーリーを頭の中で構築していく必要があり面白かったです。
    本当にたくさんの文献を調べ書かれている本だと思います。専門用語があまりにもおおすぎて自分には話の大筋が理解できる程度でした。
    また映画も確認したいと思います。

  • 高校生の時以来の再読。前回は出たばかりのハードカバーを読みましたが、今回は文庫版を購入しました。
    文庫版は巻末に用語解説がついていたので、再読の前に解説を中心に、高校の教科書やネットを使って細胞や遺伝の仕組みなどを勉強しなおす時間を取りました。
    それでも細かい用語がまるで解らない。そこはもう、すっ飛ばして読みました。

    メイン人物の一人が、腎臓移植を待つ少女。
    これが書かれたのは1995年なので、このころはまだ臓器移植法が制定されておらず、脳死状態ではなく心停止後まで待ってから移植するというシーンが書かれていました。時代を感じます。
    ミトコンドリアが寄生なのではないかという説は、高校生の頃から興味があって、葉緑体も寄生かもしれないということを知り、大変驚いたものです。
    このミトコンドリアが独自進化を狙う話とは、すごいところに目を付けたなと。
    細かい用語はすっ飛ばしても、高校生くらいの知識があれば胸が熱くなるストーリーだと思います。

    しかし利明・聖美夫婦がかわいそうすぎて……。
    映画「ディープ・ブルー」では脅威を生み出した博士が最後に亡くなりましたが、このラストもまさにそれと同じシーンでした。生み出した責任はあるにせよ……。
    そして奥さんには全く罪は無いのに操られて、何のために生まれてきたのかわからない。
    腎移植した麻理子が助かったのが救いです。

    作者の方は薬学博士らしいですが、心理描写などに理系感というか堅い感じはせず、素直にストーリーを楽しめました。
    幽霊や妖怪が出てくるホラーではなく、細胞や進化がその根源である分現実味があるので、私はこういうののほうが怖くて好き。

  • 大学の時に同級生が「読んだが意味がわからなかった」と言っていたので長年ほっぽっていたけれども、ようやく完読。なるほど、これはわからなくて当然だ。
    実のところ、映画やゲームも一切見てこなかったので、どういうたぐいのホラーなのか知らずに読み始めたのだが、まずびっくりするのは、本の半分までホラー要素がゼロ。そこで何を語っているかというと、多くの部分が組織であり細胞の取り扱いなど、実験にまつわる話。書かれたのが1990年代前半だが、いまだにさほど変わっていないあたりが救いとなっている。

    後半でようやくおまちかねのホラー部分になるのだが、えー、割と陳腐な感じですね。精神的な怪談で入って、クトゥルー的スライム、それが形を作って…という多彩な反面、斬新さは特に無し。

    作者はどちらかと言うと、本を読んできた人ではなく映画を見てきた人なのかなと思われるのは、「ターミネーター2」「風の谷のナウシカ」「AKIRA」などを彷彿とさせる描写が多々見られた。

    えーと、あとはきついこと書きます。

    多分この本、実験を知らない素人が読んでも、ちんぷんかんぷんなところが非常に多いです。というのも、研究者には常識でも、その他のヒトには聞いたことのないような単語が、全く説明なくポンポン飛び出してきます。それらが有機的につながっていくわけでないので、必要ないっちゃあ無いんですが、読みようによっては「何をどうした」が実験器具の名前を知らないとわからない可能性があります。例えば「カラムスタンドを振り下ろした」など。ドーキンスを突然出してくるのもどうかねえ。

    また、実験に関する描写以外が非常に浅く、大学へ車を飛ばすシーンの描写などは、支離滅裂でどうなのかなあと思いましたね。

    さらに気になるのは、作者が専門としている、細胞生物学、特にミトコンドリアに関する部分以外は、それなりに辻褄の合うように、メカニズムが丁寧に書かれている(例:ミトコンドリアがエネルギーを作る→発火、父性のミトコンドリア)のに対し、本旨のオカルト部分(細胞が意思を持つ、テレパシー、念力)は唐突で、そのコントラストの差で少々冷めてしまった。

    ついでに言えば、さすがにNatureを軽く2本出しちゃうのはどうかと思うよね。

    ということもあって、なんとも「青い」内容となっております。修士くらいの学生の時の作かと思ったら、一応博士課程の学生時の作品とのこと。納得。

    細胞を扱ったことの有る、生物系の大学4年以上なら、まあ読んで損はありません。福岡某や養老なんとかの本を読むより、とんがっていて断然面白いです。

    しかしこれ、こんな本なのに、よく売れたよなあ。

  • ミトコンドリアよりお味噌汁がリアル。

     ミトコンドリアってエンターテイメント性があるんだろうな。研究者はきっと、宿主細胞とミトコンドリアの共生関係に萌えるんだろうな♥
     そういえば学校で理科や生物を習ってた時、「この関係性、ちょっと面白いかも…v」と思ったような気はする。でも、そんな世界から日々遠ざかっていくばかりの一般の人間が、面白がり続けるのは難しいはずだったんだけど……。

    『パラサイト・イヴ』というものがあったよ! 見よ、大胆にエンターテイメント色を加えられたミトコンドリアを。こんなど派手な作品を産み出すほど発展性のあるテーマだったのだ。マジおもしろ!(あ、言葉ワルくてすみません★彡)
     この題材をこんなにドラマティックに、それでいて丁寧に扱ってくれると、学者以外の人間も俄然、心をつかまれるというミラクルが起きちゃいます♪

     と言っても、本書は、ミトコンドリアよりもお味噌汁がリアルね。
     意志を持ったミトコンドリアが、ある目的のもとに動き出す。暴走に加速がかかって息もつかせぬ展開となる。ところが、読後やや時間を置いてみると、記憶に刻まれているのはもっと別の部分なのです。
     一つは、研究室の日常風景だ。実験の合間にスライドを作り発表の準備を進めるなど、何げない部分も細やかに書き込まれ、研究にかかわる場面になると表現が綺麗になるのを感じた。

     一つは、研究室の日常風景だ。実験の合間にスライドを作り発表の準備を進めるなど、何げない部分も細かく書き込まれ、研究にかかわる場面になると表現が綺麗になるのを感じた。

     それから、もう一つが朝ごはん。事故死を遂げる前に妻が作ったそれが、お味噌汁の具まで書いてある。おいしそうだが豪勢でもない、よくある朝食、ありふれたお味噌汁。取り上げるのに気恥ずかしさを覚えるほど平凡な、生活の一コマだ。

     だが、不思議なことに、今やこの本をお味噌汁抜きには語れない。『パラサイト・イヴ』と言えば、記憶は必ずお味噌汁ごと蘇る。そして、恐怖の対象イヴよりも、亡くなった聖美のことを思い出す…★
     学生時代、あまりに漠然としすぎていて思い描くことができなかった遠い将来。自分の中にイヴを感じ始めてからの、不安に揺れる近い未来。それと、彼女が作ったお味噌汁の現実感。
     恐怖するよりも、そういったディティールの丁寧さに、好感が持てたのでした。

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