BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.45
  • (24)
  • (31)
  • (77)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 332
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043405022

作品紹介・あらすじ

山奥の最新脳科学総合研究所「ブレインテック」。脳科学者の孝岡は、同研究所所長の北川の指名を受け、この地に赴任する。到着早々に目撃した若い女性の身体から放たれた白い光。が、不思議な体験はそれだけではなかった。孝岡は、エイリアンらしきものに拉致され、生体実験を施されてしまう。しかし、それらの超常現象も、この地で行われている数々の研究も、すべては人類を更なる進化へと導く壮大な計画の一環でしかなかった。人類の根元を司る「脳」に最先端の科学理論で迫り、オカルト現象をはじめ様々な謎を解き明かす究極のサイエンス・フィクション、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • パラサイ・トイヴの作者による長編。
    発行は随分昔のようですが、今でも十分読める内容でした。

    サイエンスホラーというか、ミステリというか、今回のテーマが「脳科学」ということもあって、医学やその他の理系用語が散見され、ちょいと小難しいなぁと感じる点がいくつかありました。

    それでも、読み進めるうちにぐいぐいひきこまれ、気が付けば上巻をアッという間に読破し、下巻へ。

    脳について、精神について、人について…。
    いろいろ考えさせられることもあって、面白かったです。

  • 一人の脳科学者が、赴任した研究所で不思議な体験をし、苦悩しながらも静に立ち向かっていく。
    著者の持つ生命科学の知識をバックグラウンドに書かれた文章は、話にリアリティーを持たせています。
    大学で理学系の専攻をした人にとっては、楽に読めると思います。

  • 山奥の最新脳科学総合研究所「ブレインテック」。脳科学者の考岡は、同研究所所長の北川の指名を受け、この地に赴任する。到着早々に目撃した若い女性の身体から放たれた白い光。が、不思議な体験はそれだけではなかった。考岡は、エイリアンらしきものに拉致され、生体実験を施されてしまう。しかし、それらの超常現象も、すべては人類を更なる進化へと導く壮大な計画の一環でしかなかった。人類の根源を司る「脳」に最先端の科学理論で迫り、オカルト現象を解き明かす究極のサイエンス・フィクション、待望の文庫化!

  • 2002.3.31 ~ 4.19 読了

  • 地球がひとつの脳になったらどんな思考をするのかという発想は好奇心を刺激します

  • 1405 SF界の名手と言える著者作品。他作品と比べても圧倒的に小難しい感じです。。。でもサイエンスアレルギー反応も出ないし先が気になる!

  • いくら著者が元研究者とは言え、このカタカナ専門用語の乱舞にはいささか驚いた。まあブレイン・サイエンスは嫌いじゃないので何とか上巻は乗り切った。テーマ自体は脳に絡めた「神」の正体なので面白い。たた舞台設定が遥か未来ではなく現在のため、この広げた大風呂敷を下巻でどう畳むのか。デビュー作「ミトコンドリア・イブ」でも快調な出だしにも関わらず、最後はモンスターパニックに落ちてしまっただけにかなり気になる。

  • 上巻読了。
    「ループ」が好きだったので、似たテーマのを選んで読んでみた。
    面白そうなんだけれど、さすがに430ページ読んでもストーリーがほとんど進まず脳やらUFOやらの説明だと、ちょっと読み続ける気失せるなあ・・・。
    ちらっとレビュー見たら下巻の結末もつまらなそうなので、上巻の終わりで終わろうかなあ。。

  •  瀬名秀明による第19回日本SF大賞受賞作。
     デビュー作『パラサイト・イヴ』でホラー界とSF界とその周辺に大きな反響を巻き起こし、そのリアクションの大きさに戸惑いを隠しきれなかった瀬名英明。そんな彼が日本のエンターテイメント小説界に問うた第二作が本書である。

     辺鄙な山奥の村、船笠村になぜか設置されている最新の脳科学研究所「ブレインテック」。アメリカのシリコンヴァレーをもじって「ブレインヴァレー」と呼ばれるこの地区に、脳科学者の孝岡護弘は赴任する。
     何か違和感を感じさせるこの施設で、孝岡は異常な体験をする。理論では説明のつかない現象を体験するにつれ、現実と幻の区別すら曖昧になっていく。一体、これは何だ?これは壮大な陰謀なのか?誰が、何を企んでいるのか?
     やがて明らかになる驚愕の計画「オメガ・プロジェクト」。それは人類の未来を左右する究極のプロジェクトだった。

     脳科学・分子生物学・霊長類学・人口生命といった最新科学の知見を総動員しつつ、UFO・エイリアンアブダクション・臨死体験そして神といったオカルト要素も取り込んで科学と文学が融合したエンターテイメントを作り上げた労作である。

     瀬名氏はマイクル・クライトンの『ジュラシック・パーク』のように、科学の面白さを伝える小説を目指したらしい。瀬名氏を嚆矢として、我が国の娯楽小説界に理系作家ブームが巻き起こったことを考えると、彼ならびにその作品の残した功績は非常に大きい。
     ともあれ、本書はなにぶん難解である。内容が観念的すぎるという意味の難解ではなく、頻出する科学用語が専門外の人間には理解できないのである。
     そんなこともあって、出版当時は途中でギブアップしてしまう読者も多かったという。もちろん瀬名氏はこれを狙ってやっている。つまり逆に言えば、専門の人間にも満足できるような娯楽小説を完成させたのだ。
     僕なんかには、主人公・孝岡による神経伝達物質の受容体(レセプター)に関する研究についての記述など、どこまでがハッタリでどこまでが事実なのかさっぱりわからなかった。(瀬名氏は「しっかりした科学的考証を基盤に、大きなウソをつく物語」が欲しかったと語っているが、その企ては成功であろう)

     その後、三作目、四作目と作品を発表するにつれ、瀬名氏の極端に専門科学寄りな作風は徐々に真ん中のほうへ修正されていっている感じがする。
     しかしこの頃の瀬名氏は執筆活動に異様なまでの情熱を秘めているように思え、それが生々しく行間に刻み込まれているようだ。瀬名氏は本書によって今度はSF界に対して確実に衝撃を与えた。そしてその影響は文学と科学という二つの世界に波及していった。
     一人の作家の覚醒が日本のSF界はじめ文学界に強烈なインパクトをもたらしたのだ。

     神と対峙するSF小説という意味では、山本弘の『神は沈黙せず』(2003年)と共通するが、物語の方向性はまったく違う。違うにもかかわらず、本書に収録されている口絵「キリストの変容」(ラファエロ)が、『神は沈黙せず』角川文庫版の表紙にも使われている、というリンクが楽しい。

     この小説を機に、小説に興味をもつ科学者や科学に興味を持つ文学者が増るといい。そうすれば、人間の持つ知識はきっともっと豊かなものになるに違いない。そんな意味でも記念碑的な作品。

  • 2作目もオカルト色が濃い

     パラサイト・イブに続く瀬名氏渾身の作品。

     ハードSFっぽい専門用語の嵐に加えて人物もよく描かれている。しかし、前作同様にどうしても乗り切れない仮説が邪魔して感情移入できないのが難点。

     なぜ写真が2種類あるかというと最初文庫版で読み始め、下巻にさしかかった瞬間に下巻を紛失したためハードカバー上下巻セットをあわてて購入したということ。

     金かけた割にはイマイチだったなぁ。

  • 親、なぁ。社会構造が1家族1セットの子育てではなかったら、親子の関係というのは変わるのだろうか。自分の子孫(基本血縁)に「継がせたい」という本能が人にある限り、やはり変わらないのだろうか。
    科学は進化すればするほど概念や幻想に近づいていく。実験はヒトの裸眼では見えなくなり、触れなくなる。そして雑念が入る余地が大きくなる。

  • SF、オカルト、脳科学に親子の葛藤などなど、詰め込みに詰め込んだり!という作品。わけわからん・・・と思いつつ、なんだかんだで最後まで読んでしまった。

  • 実は高校時代に一度読んでいてとても面白かったのを覚えていたので、せっかくだからと購入
    上下巻で700円也

    読んでみて思ったのはやっぱり面白かった!!
    キーワードは
    「脳」と「神秘体験」
    そのどちらにも対してSFの名に恥じないような綿密な知識が披露されている
    しかもそれが少々長いのは確かなんだけど、全てがストーリーにつながっていてあの文章はすべてこれのためにあったんだ!!と思わせてくれるラスト

    説明が長いという点で京極夏彦のような人だなあと思った
    他のも読みたい!!


    P.S.面倒なので下巻も同じレビューということにして下巻は省略します

  • これはかなりよくできたSFでワクワクさせられた。結構バイオ用語連発なんで、知らない人が読んだらきついかも。当時、神経薬理学かじってたもんだから、分野的にもはまって、興奮したなぁ。

  • 脳の構造から引き起こされる症状を宗教論、臨死体験、てんかんによるバーチャル体験、果ては宇宙人なんかと結びつけて、最後はドエラい終わり方になる。
    脳科学の専門用語がバリバリ出てくるが、それは伏線にすぎないので、物語を追っていけばOK。
    瀬名秀明の文章は、女性の仕草、性的な柔軟さを表現するのが上手いですね。

  • 2001年読了

  • 借本。
    相変わらず著者の本は起承転結がはっきりしてるし、「起」部分でつまづく(笑)
    「結」が知りたくて読み進めるも、専門用語の羅列で脳が沸きそうでした。
    読むのに大変時間のかかる本でしたが、かなり面白い本なので是非!

  • 小難しい…でもこういう路線は嫌いではないです。物理でなく生物を選択するのに少なからず影響を与えていたかもしれない作品。

  • 前作に引き続いて読みましたが、あまりにマニアックで挫折…。

  • 新規購入ではなく、積読状態のもの。

  • 瀬名秀明っつったら中学生くらいの頃にパラサイト・イヴを読んだ以来だろうか。<BR>
    とにかく専門用語だらけで読み飛ばしまくりでした。(一体なんのために買ったのか…)<BR>
    森センセみたくエッセンス程度にそういったことを振りかけられればこの人すげえなって素直に尊敬できるのにここまでやられるとちょっとひきます。<BR>
    いやでも色々差し引いて面白いです。下巻へゴーゴー。

  • (2006.08.23)読み始め。
    (2006.11.23)読み終わり。うっわ。一冊読むのに3ヶ月かかってしまったよ。最初専門用語が多くて眠くなっちゃうんだもん。まぁどうだろねコレ。幽体離脱とかUFOとか出てきて微妙って思ったけど後半ちょっと楽しくなってきた。

  • 難解。高校時代に読みましたが、冗談でも完全理解したなんて言えない。それでも面白くてのめり込んだけど、いずれまた読み返してやろうと思う。

  • BRAIN VALLEY(上・下)
    現代版青い鳥みたいな。
    でもスケールとこの物語の骨組みとなった膨大な知識と著者の勉強の跡が、童話以上の何ものかを心に刻むことと思います。
    個人的に”パラサイト・イブ”よりも”BRAIN VALLEY”の方が瀬名作品の中では私は好きです。

  • 下巻も持ってます。
    難しかった・・・。瀬名さんの初読みだったんだけど・・・
    くじけずに全部読んだ当時の自分が凄いと思う

  • 瀬名秀明お得意の、バリバリのサイエンスフィクション。脳を中心に臨死体験、イエス・キリスト、宇宙人による誘拐、てんかんというキーワードを結びつける発想と取材力が秀逸。ただパラサイトイブに比べて格段に生化学や生理学に関する用語が多く入り乱れるため、理科が苦手な人には読むこと自体が大変かもしれないのは大きな欠点か。

  • 高校生のとき、本屋で見つけて2晩で読みました。なんか引き込まれる感じ。

  • 上下巻。<br>面白くてぞくぞくした。

  • 瀬名さん大好き。

  • 神への唯脳論的アプローチを小説化したもの。意気込み過ぎてちょっと煩雑な印象。

全38件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

■瀬名 秀明(セナ ヒデアキ)
1968年静岡県生まれ。仙台市在住。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)修了。薬学博士。
1995年に『パラサイト・イヴ』で第2回日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。
1998年には『BRAIN VALLEY』で第19回日本SF大賞を受賞。
SF、ホラー、ミステリーなどさまざまなジャンルの小説作品に加え、科学・ノンフィクション・文芸評論など多岐にわたる執筆活動を行っている。
2011年に藤子・F・不二雄作品のノベライズとなる『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団』を手がけ、大きな反響を集めた。
ほかの著書に『大空のドロテ』(双葉社刊)、『月と太陽』(講談社刊)、『夜の虹彩』(出版芸術社刊)、『新生』(河出書房新社刊)、『この青い空で君をつつもう』(双葉社刊)などが、また近著に『魔法を召し上がれ』(講談社刊)がある。

「2019年 『小説 ブラック・ジャック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)のその他の作品

瀬名秀明の作品

BRAIN VALLEY〈上〉 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする