いまここに在ることの恥 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 106
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043417117

感想・レビュー・書評

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  • ブログに感想書きました。
    「恥を感じ入り襟を正す」
    http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1259.html

  • 歴史の中、あるいは世界のどこかにある苦しみ、生々しい現実が、
    私たちの実存につながっている。
    にもかかわらず、それを傍観する、いや傍観しようとさえしないのが私たちだ。これは恥辱である。
    日本のファシズム、日本人の内側にあるファシズムによって私たちは日常の至る所にある恥辱を忘れている。
    私たちは、嘲笑されようと、愚直に必死に実存をかけて考えて行くべきなのだ、と。

    稚拙な語彙では到底表現しえない程の重みでした。涙が出ました。
    「恥辱」か。
    言葉から考えて、考えから行動につなげないといけない。

    この本で一番考えたのは、「つたえること」が果たして、今の日本を、世界を、社会を変えるのか。
    記者でいた辺見庸は途方もないほどの無力感と恥辱を感じたんじゃないか。

    ううん・・。もっと辺見作品を読もうと思いました。
    この本も、まだまだ読み切れていないので、まだ必ず読みます。

著者プロフィール

小説家、ジャーナリスト、詩人。元共同通信記者。宮城県石巻市出身。宮城県石巻高等学校を卒業後、早稲田大学第二文学部社会専修へ進学。同学を卒業後、共同通信社に入社し、北京、ハノイなどで特派員を務めた。北京特派員として派遣されていた1979年には『近代化を進める中国に関する報道』で新聞協会賞を受賞。1991年、外信部次長を務めながら書き上げた『自動起床装置』を発表し第105回芥川賞を受賞。

「2022年 『女声合唱とピアノのための 風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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