聖なる黒夜(下) (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 1278
感想 : 126
  • Amazon.co.jp ・本 (591ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043428090

作品紹介・あらすじ

刑事・麻生龍太郎と男妾あがりのインテリ山内練。ひとつの殺人事件を通して暴かれていく二人の過去に秘められた壮絶な哀しみとは? ミステリとして恋愛物語として文学として、すべてを網羅した最高の文芸作品!!

感想・レビュー・書評

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  • ずっと読みたかった本。期待を裏切らない内容。

  •  下巻を一気読みし、読み終わった時「ヤバい、今何時だ!」と時計を確認するほど、時を忘れて読んでいた。はやる気持ち、ってこんな感じか…と思った。先が気になる。どんどん進みたい。先はどうなるんだ!と思いながら読んでいた。
     読みながらずっと、練死ぬな、って思ってる自分がいた。麻生と練が深く関わって行くようになればなるほど、二人とも死の匂いがするな、と感じた。麻生が練に対して抱く感情は複雑に絡まってるし、練もまた然り。この物語に出てくる男たちは皆複雑でややこしい感情にまみれて生きている。でもその姿が私は好きだ。感情が入り組んでこそ人間だし!愛ってなんだろうね。恋ってなんだろうね。
     物語がどんどんと佳境になっていく中、何度も泣きそうになった。ここで泣くか?っていう場面でもなんか泣きそうになったり…。ラストシーンは…もう最高でした。
     サイドストーリーが収録されていて、その蝶の物語がまた美しい物語だった。最後に不法侵入してる練がまた可愛い。練の蝶の刺青のエピソード好きだなー。
     貸してくれた友人に感謝。本当に素敵な読書体験だった。ありがとう!!!

  • どうしてもどうしてもどうしても相容れない二人が、お互いがいなければまともに生きられないくらいに求める存在になってしまったらどうしたらいいのか。
    しかも冤罪事件の加害者と被害者。刑事と経済ヤクザ。

    どうしたら………。

    お……及川さんとヨリ戻しちゃえよ、麻生!!
    その方が幸せになれる。絶対。
    あの人も複雑な人だから色々あるかもしらんが…殺されるかもしれんが/汗
    でも練といるよりは楽だよ。

    なんて言ってみるが、それは無理だよね………。

    多分、続編が出ると思うんだけどねえ。
    ちなみにすでに出ている続編のラストで麻生と練は別れてるらしい。

    別れられないでしょ、多分…………。

  • ラブシーンばっかり繰り返し読んですみません。
    麻生さんの恋愛運のなさよ… 是非とも練と幸せになって欲しいが、それは愛なのか性欲なのか償いなのか

  • 下巻は一気読みでした。

    最終的な犯人は、途中から「もしかして…」とわかってしまいましたが。

    「麻生……」「練……」「及川……」などと、ついつい登場人物の名前を「……」付きでつぶやきたくなるような物語でした。

    犯人の気持ち、わかるなぁ。
    もしこれが、犯人側から書かれた話だったとしたら、犯人たちにエールを送ってただろう。

    サイドストーリーもよかったです。
    特に「歩道」。
    「練ちゃん………っ!!」
    って感じで(どんなだ)。

  • ホテルの一室で殺されたヤクザ
    組の幹部で、殺されて当然な男を中心に登場人物は集まってくる
    最後まで、この男の亡霊から逃げられない
    抗争かと思われたこの殺人は、登場人物たちの過去を暴き、複雑に絡み合ってくる

    その組の企業舎弟である会社の社長であり、、男の愛人でもあった山内
    そして、警察の中で、ノンキャリアで警部になった、天才といわれる麻生
    この二人のやり取りがけっこう可愛かったりするw

    昼ドラ並にドロドロでいびつな愛憎劇を繰り広げているようで、人を心から愛して、だからこそどうしていいか分からず憎んでしまったり、嫉妬に駆られたりする登場人物たち
    その心の葛藤や、動きが事件をきっかけに露になっていく


    上下巻とも、巻末についてるサイドストーリーも良い感じ
    とりあえず、今週の寝不足に一役買ってくれました

  • 柴田よしきさんの本は、
    過去に一冊読んだことがあったようなのですが、
    あまりにテイストが違いすぎて、
    それと気づいきませんでした。

    ここ最近の中で、
    一番のヒット作です。

    何かしら心に傷を負った、
    一癖も二癖もある登場人物ばかりが、
    かなりドロドロな関係のまま展開していきます。

    事件の真相究明もさることながら、
    登場人物たちの内面描写がたまらなく切なくて、
    最初から最後までドキドキしっぱなしでした。
    いろんな意味で。

    練、可愛いすぎます。

    ☆☆☆☆★ 4.5つ

  • 途中、もう勘弁してくださいと言いたくなるような重厚さでした。読みやすい本とはそれだけで(わたし的に)価値があり、だからこそ伏線の回収が見事。たしかに男性同士の云々が強いけれど、彼らがそういう立場でないならこの物語は成立しないだろうとも感じ。いつであろうと考えなければならないおもい命題が絡み合い、またそれが他人事じゃないからこそ怖いです。感情とは複雑すぎる。けれどそれが人間。正直、あまりにもひどいと嘆きたくなりましたが、ある意味本人が受け入れてる事態に切なくなりました。
    http://beautifulone.jugem.jp/?eid=266

  • 麻生と練の関係が急激に変化し、瓦解、という言葉がしっくりくる。
    長年に渡って離れていた同士が急速に近づいて、混ざり合う様子が激流のようであっという間に読み終えてしまった。
    物語の謎はまだ残されていて、「私立探偵麻生龍太郎」に続く余韻が残されていて、この先も麻生と練の縁・因果は繋がっていくんだろうと感じさせられた。
    愛と呼ぶには荒々しくて、二人の関係はなんで呼べばいいんだろうと考えさせられた。
    謎解きは正直、なぜそこまでややこしくなった事件なんだ?と思うけれど、二人の関係を鮮明にするための演出かと思うと納得がいく。
    二人のような人間関係はなかなか私生活ではいないけれど、離れられない同士って確かにいるんだよな、、、と、改めて思う。

  • 漫画「囀る鳥は羽ばたかない」が好きな方は間違いなく好きな作品だと思います。練が切ない。幸せになってほしい

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著者プロフィール

1995年、『RIKO‐女神の永遠‐』で横溝正史賞を受賞。受賞作の主人公である村上緑子は、従来の女性刑事のイメージを一新したキャラクターとして人気を獲得した。以後、村上緑子シリーズ、そこから派生した麻生龍太郎シリーズ、京都を舞台に壮大なスケールで展開する伝奇小説「炎都」シリーズ、猫を主人公にした猫好き必読の本格推理小説 「猫探偵正太郎」シリーズ、そして近年は時代小説「お勝手のあん」シリーズなど、ジャンルを超えて、幅広く意欲作を発表し続けている。

「2022年 『自滅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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