聖なる黒夜〈下〉 (角川文庫)

著者 : 柴田よしき
  • 角川書店 (2006年10月1日発売)
4.27
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  • 本棚登録 :1010
  • レビュー :110
  • Amazon.co.jp ・本 (591ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043428090

聖なる黒夜〈下〉 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • どうしてもどうしてもどうしても相容れない二人が、お互いがいなければまともに生きられないくらいに求める存在になってしまったらどうしたらいいのか。
    しかも冤罪事件の加害者と被害者。刑事と経済ヤクザ。

    どうしたら………。

    お……及川さんとヨリ戻しちゃえよ、麻生!!
    その方が幸せになれる。絶対。
    あの人も複雑な人だから色々あるかもしらんが…殺されるかもしれんが/汗
    でも練といるよりは楽だよ。

    なんて言ってみるが、それは無理だよね………。

    多分、続編が出ると思うんだけどねえ。
    ちなみにすでに出ている続編のラストで麻生と練は別れてるらしい。

    別れられないでしょ、多分…………。

  • ラブシーンばっかり繰り返し読んですみません。
    麻生さんの恋愛運のなさよ… 是非とも練と幸せになって欲しいが、それは愛なのか性欲なのか償いなのか

  • 本編はハードカバーで読んだのだけど、
    文庫に収録されている短編読みたさに衝動買い。
    というわけで、短編だけに言及しますので、
    本編を読み終わっていない方は、スルーしていただいた方が得策かと思います。


    上巻の「歩道」には、してやられました。
    山内が逮捕される直前の、
    ふつうの大学生の毎日がもうそれだけで、
    心が痛い。

    ただ、初恋ってちょっとそれは狙いすぎだろう、と思っていたのにも関わらず、こう、さらっとしんみり描かれると、
    ああ、しょうがないよね、もうこれは運命とかそういう話だよね、
    と納得させられたぶん余計にさみしくなってしまいました。

    下巻の「ガラスの蝶々」は、
    「聖なる黒夜」からRIKOシリーズに至るまでに、
    麻生さんと雛子さんとでこういうことがあったんだなあと思ってそれはそれで感慨深いというか。

    ただ、日をあけて読んだからか、
    あれ、麻生さんてこんなに山内にそっけなかったっけと少しびっくりしました。
    そういえば、そんな甘ったるい話じゃなかったな…。

    三浦しをんさんの解説も、
    三浦氏ファンだからという欲目があるのはわかっていますが、
    自分が読んでて、もやもや思っていたことをきちんと言葉にしてらっしゃっていたので、解説嫌いでも読みやすかったです。

    設定やらあらすじやらを聞くだけだと、どこのBLだと思われそうで、まあ若干そう思われても仕方ない感じはありますが、
    それだけで回避してしまうにはもったいないくらい、
    自分には響いたお話でした。

    しかし、描写は過激なので、どうしても苦手な方はご注意を。

  • 下巻は一気読みでした。

    最終的な犯人は、途中から「もしかして…」とわかってしまいましたが。

    「麻生……」「練……」「及川……」などと、ついつい登場人物の名前を「……」付きでつぶやきたくなるような物語でした。

    犯人の気持ち、わかるなぁ。
    もしこれが、犯人側から書かれた話だったとしたら、犯人たちにエールを送ってただろう。

    サイドストーリーもよかったです。
    特に「歩道」。
    「練ちゃん………っ!!」
    って感じで(どんなだ)。

  • ホテルの一室で殺されたヤクザ
    組の幹部で、殺されて当然な男を中心に登場人物は集まってくる
    最後まで、この男の亡霊から逃げられない
    抗争かと思われたこの殺人は、登場人物たちの過去を暴き、複雑に絡み合ってくる

    その組の企業舎弟である会社の社長であり、、男の愛人でもあった山内
    そして、警察の中で、ノンキャリアで警部になった、天才といわれる麻生
    この二人のやり取りがけっこう可愛かったりするw

    昼ドラ並にドロドロでいびつな愛憎劇を繰り広げているようで、人を心から愛して、だからこそどうしていいか分からず憎んでしまったり、嫉妬に駆られたりする登場人物たち
    その心の葛藤や、動きが事件をきっかけに露になっていく


    上下巻とも、巻末についてるサイドストーリーも良い感じ
    とりあえず、今週の寝不足に一役買ってくれました

  • 柴田よしきさんの本は、
    過去に一冊読んだことがあったようなのですが、
    あまりにテイストが違いすぎて、
    それと気づいきませんでした。

    ここ最近の中で、
    一番のヒット作です。

    何かしら心に傷を負った、
    一癖も二癖もある登場人物ばかりが、
    かなりドロドロな関係のまま展開していきます。

    事件の真相究明もさることながら、
    登場人物たちの内面描写がたまらなく切なくて、
    最初から最後までドキドキしっぱなしでした。
    いろんな意味で。

    練、可愛いすぎます。

    ☆☆☆☆★ 4.5つ

  • 途中、もう勘弁してくださいと言いたくなるような重厚さでした。読みやすい本とはそれだけで(わたし的に)価値があり、だからこそ伏線の回収が見事。たしかに男性同士の云々が強いけれど、彼らがそういう立場でないならこの物語は成立しないだろうとも感じ。いつであろうと考えなければならないおもい命題が絡み合い、またそれが他人事じゃないからこそ怖いです。感情とは複雑すぎる。けれどそれが人間。正直、あまりにもひどいと嘆きたくなりましたが、ある意味本人が受け入れてる事態に切なくなりました。
    http://beautifulone.jugem.jp/?eid=266

  • 誤認逮捕ってほんと人生狂わすよね…そこから生まれたゆがみが切ない…麻生と練の二人は幸せになってほしいけど、そうもならないんだろうな、って感じるラストがよい。

  • 1000p越えの長編小説は本当に久しぶりに読んだけれど、全く長いとは感じなかった…!犯人の目星が徐々に現れ出したあたりからは徹夜を決め込んで一気に読み切りました。読み終わった後の満足感は半端じゃない。とにかく、凄いものを見た。知ってしまった。という感じ…。

    徐々に明かされる過去の事件の真実や、暴かれる陰謀、裏切り。全くもって予想出来ない展開に、愛憎渦巻く人間ドラマなどは刑事モノの小説としてこれ以上無いほど楽しめました! 一方、恋愛小説として一部の層から熱烈な支持を受けている作品でもあることにも大いに納得できます。かく言う私もそういったレビューを多数見かけて気になって読み始めた口だったけれど、想像以上に濃厚な描写には驚きました。

    ここでクローズアップしたいのが、やはり“山内練”という人物の存在。30代半ばで個人企業会社の社長。栗色の柔らかい髪。女のような顔立ちだがボクシングで鍛え抜かれた強靭な肉体を備え持つ。体臭は白檀の香り(重要)。ヤクザの世界に半分以上足を浸からせ、頭の回転は誰よりも速く、一旦怒らせると手が付けられない。裏の世界の頂点に立つことも過言ではないほどの脅威を持つ男。警察や周りのヤクザからは「悪魔」とも呼ばれている。 その反面、夜が怖く、深い眠りにつけない夜を過ごし続けている。元からアルコール中毒だったようだが、韮崎が死んでからは益々拍車が掛かっている様子。韮崎との思い出を回想しては涙を流していて寂しがり屋なのかも。しかも淫乱で、気になる相手とは片っ端から寝たいのだとか…。ただ、それも独りの夜の寂しさを紛らわせる為のものなのかもしれないなぁ…と思うと切ない。

    自分が殺されるかもしれないという一大事に麻生の家で料理を作って玄関でお迎えしていたところなど、本当に、ただただ「愛しい」と感じてしまいました。上巻は割とツンツンしていたのに、麻生が構ってくれないと拗ねたり、下巻はやたらと麻生にくっついて甘えている姿が多く見られて愛しさも倍増。突然「お前が欲しい」と直球な告白を麻生にぶつけたり。屈託のない子供のような無邪気さで話していたりしている姿は色んな意味で胸が締め付けられるほどかわいい…。突然現れては散々相手の心を掻き乱し、気付いたらいなくなる。まるで気紛れな野良猫みたい。いや、「天使」かも? 「悪魔」と「天使」両方の顔を持つような彼、だからこそ周囲の人々は皆、山内練にどんどん惹きこまれてしまうのか、ほぼヤクザみたいな存在だけど、裏でどれだけ汚いことをしていたとしても、命を懸けてでも彼のことを「守ってやる」と言った麻生の気持ちも分かってしまう…。

    サイドストーリー『歩道』については、内容は少し出来すぎな気もしますが、もうすでにこの時から物語は始まっていたのかと思うと色んな意味で胸熱…まさか初恋だったとは…。 また、逮捕される前の学生時代の練の過去にも触れられていて、静かながらも平穏で、ささやかな幸せや未来への期待などを淡く抱いていた日々。それら全てをこれから失うことになるのかと考えると本当に辛すぎます…。 『ガラスの蝶々』は麻生視点のお話。韮崎事件後、練の姉・雛子と共に練の故郷を訪れます。 練の姿と重ね合わせたような、ウスバシロチョウの描写は美しかったです…。

    儚くて気紛れで、いつ手元から離れていくのかわからない存在。そして、一度見失ってしまうと二度と見つけられなくなってしまいそうな存在。
    がんばれ麻生…。 そして、どうかこの2人に幸あれ…。

  • 読み終えて、すごかったな、とただ一言。上下合わせて、様々なテーマが組み込まれてるように思えました。あとがきでしをんさんが書いているように、背景にあるテーマは「冤罪」が大きいですが、それ以外にも性のことだったり、社会のことだったり現代にある問題が描かれていたと思います。男性同士の生々しい表現が多くて少し驚きますが、それを気にさせないくらい素晴らしいお話でした。登場人物が多くて、無駄になる役もあるのではないかと思いましたが、最後にはすべて繋がってすっきり。とりあえず、練が死ななくて良かった…。

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