覆面作家は二人いる (角川文庫 き 24-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1704
感想 : 182
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043432011

作品紹介・あらすじ

姓は「覆面」、名は「作家」-本名・新妻千秋。天国的な美貌を持つ弱冠19歳の新人がミステリ界にデビューした。しかも、その正体は大富豪の御令嬢…ところが千秋さんには誰もが驚く、もう一つの顔があったのだ。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ作家で大富豪のお嬢様と、担当編集者のコンビが遭遇する、三つの事件を描いた連作短編集です。

    まず、現実離れした、漫画のようなキャラクター設定にびっくり。
    これはある意味、ライトノベル的とも言えそうですね。

    最初は、これまでに読んだ作品との違いに戸惑ったものですが、それぞれの作品を通して伝わってくる優しさと温かさは、従来の作品と変わりません。

    収録作の中には、殺人事件を扱ったものもあるのですが、雰囲気としては日常の謎的で、ユーモアを交えたやり取りが軽さと楽しさに満ちていて、気持ちを和ませてくれます。

    読後感も悪くないので、これから北村さんの作品を読んでみようと思っている方に丁度いい、そんな作品集ではないでしょうか。

    所々に挟まれている、高野文子さんの挿絵も良かったです。

  • 本作は3つの短編が収録されているんだけど
    どれもが岡部良介が持ち込む身の回りの事件を、
    千秋がササっと解決してしまうという話なんだけど
    この千秋のキャラがなんとも可愛らしいのですよ。
    初っ端から殺人事件に首を突っ込んでしまうけれど
    生々しいものではなく、結末が優しいのですよ。
    これは読みやすい上に、キャラも気に入った(o^o^o)
    日常のミステリで、小難しいこともかかれてないので
    まさに通勤読書向きです。続きを読みます

  • ミステリーと言うよりも
    コミカルな謎解きストーリーな感じです。

    新鮮です。

  • 面白い!初めて北村薫先生の本を読みましたが、一発で好きになりました。
    本格ミステリとのカテゴリですが内容は良い意味で軽い。
    短編3話で構成されているので空いた時間で手軽に読めるし、物語が丁寧に描写されているので読みやすかった。

    "ホームズ・ワトソン"コンビによる事件解決というミステリ鉄板構成。
    ホームズの覆面作家は19歳の新人作家で豪邸の令嬢。
    ワトソンの良介は出版会社の担当。
    良介の個性がかなり薄い分、覆面作家の個性が際立っている。

    導入部や話の繋ぎの部分でしか登場しない、所謂脇役キャラやワトソン役の良介の描写のテンポが良く、上手い具合にホームズ役の覆面作家にバトンタッチできてる為、最後まで飽きる事なく読み続けれる。
    後日談もさっぱりとしていて笑いありで、読後の印象も爽やかです。

    シリーズ化してるので、二作目も期待。

  • 4+

    再読。

  • あらすじ
    姓は「覆面」、名は「作家」-本名・新妻千秋。天国的な美貌を持つ弱冠19歳の新人がミステリ界にデビューした。しかも、その正体は大富豪の御令嬢…ところが千秋さんには誰もが驚く、もう一つの顔があったのだ。

  • 昔、読んだような記憶もあるような。でもなかなか面白かった。二重人格⁇みたいな新人作家が、安楽椅子探偵ばりに謎を解決!ミステリとしてはちょっと物足りない気がするけど、キャラが確立されてて良い☆好きな作家さんになりそうです☆ちなみに、わたしの脳内再生は志田未来ちゃんでした。それからちょっとおマヌケキャラの編集者には岡田将生くんで。双子じゃないけどねf^_^; 続編も買ってあるので読みます☆

  • 北村氏初読みでしたが、勝手に持ってたイメージとは全く違っていました^^;
    漫画チックな激軽ユーモアミステリ(?)だけど、不思議と嫌いじゃない不思議。
    忙しい時にもサラリと読めそうだし、いずれ続きも読んでしまいそう。

  • 一人称の存在しない一人称視点小説って普通に驚異的だよなあ…
    お嬢様がなんでも持ってる人だけど嫌味なところが少しもないのがすごい。

  • 2019/04/28

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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