ルージュ (角川文庫 ゆ 5-7)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043437078

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の思考の健全性も素敵で納得しますが、ゲイとバイとノンケの三角関係という設定が良かったですね。

  • 頭を使いたくなくて久しぶりに恋愛小説に手を染めてみる。
    恋愛小説が苦手なのは、こんなドラマティックで感動的で、悲劇的なことかあるかいっ!って思ってしまうから。

    そして果たしてこの本もそんなタイプの本なのでした。
    ただ何も考えずに、現実逃避するにはよいですね…

  • 図書館にて借りました。

    台詞の言い回しがいまいち合わなかった。
    残念です。

  • 読みやすかった。
    主人公にやらしいところがなく、彼女の言葉ならすんなり受け入れられる感じ。

  • 久しぶりに読んだからか、最初はとっつきにくかったけど、流石柳美里。
    安心して読み切ることができた。

    化粧をしないけど化粧品会社に受かった二十歳の里彩。
    年上の秋葉との疑似恋愛を経て、ゲイの友人と同棲する黒川に惹かれていく。
    彼の死を乗り越え、芸能界で生きていくことを決心する。

  • 大手化粧品メーカーのクリスティーナの新入社員、里彩は予期しないところから新商品のキャンペーンモデルとして表舞台に立たされる。
    普通の生活を送りながらクリエーターとして会社でキャリアを積むことを望む里彩だったが、上司の後宮らは彼女の立場を扱いかねタレントとしてプロダクションに移そうと説得にかかる…。
    モデルとしての里彩の輝きに商機を期待しながらも、里彩の言動に当惑し、さらには嫉妬混じりの苛立ちに翻弄される後宮ら会社の面々のほうが嫌になるくらい理解できた。里彩の生き方や思いも分からなくはないけれど、有り体に言えば生意気!に思えてしまい…。いつもいつも自分に正直でいればいいの?人を傷つけてまで?と問いかけたくなる。
    里彩に共感できなかったせいで、恋愛小説としてはいまいちになってしまった。

  • 面白くなかった。登場人物が多すぎ、全然整理できない。

    理解に苦しむ心境の変化多し。

  • 今まで読んできた、まだ数少ない柳美里文学のなかで、こんなに瑞々しい恋愛小説を読んだのは初めてだった。
    会社やマスコミ側(後宮や矢嶋、金森)が論じている問題の中心には必ず里彩の存在が在って、里彩だけがぽっかりと問題の外側に立っている。潔癖なまでに社員として働く事を求める里彩の、やっと手に入れられた“普通の暮らし”を壊されそうだという恐怖は読んでいてとても理解できたが、その気持ちを後宮達が理解する事はけっしてないだろうと思った。

    里彩の壊される恐怖は、懸念していた筋書き通りに、喪失する事に結ばれた。
    柳文学を読んでいて心苦しくなるのは毎度の事、けれど苦しさの尾を引かないラストのシーンはほんとうに素晴らしかった。

  • かなり前に読んで登録忘れてた

  • 読みやすく、分かりやすかった
    主人公の気持ちはよくわかりませんが、孝之の気持ちは理解できた
    わたしってゲイ?

  • 化粧品会社のOLが、モデルに抜擢されて……。柳美里初の恋愛小説。

    びっくりした。この人がこんな少女マンガみたいなモノも書くんだって思った。でも。さわやかなんだけどやっぱりところどころ柳 美里が見え隠れしてる。

  • これドラマ化しているんですね。
    小説というよりは、娯楽として面白かった。
    いろいろな事柄に対する意見が新鮮でした。

  • 谷川里彩、二十歳。化粧品会社宣伝部新入社員。男性経験がなく、化粧もきらい。ところが、新製品のキャンペーンモデルのドタキャンによって、偶然居あわせた里彩が代わりをつとめることに…。恋に似た年上のコピーライターとのつきあい、ゲイの友人と同居するアートディレクター・黒川との出会いと、つかのま思い描いた三人の共同生活―。自分が望む普通の暮らしと人々の注目を集めるモデルとの狭間で揺れ動きながらも、背筋を真っ直ぐに伸ばして生きる里彩。柳美里が初めて描いた、新しい時代の恋愛小説。

    ---------------------

    これNHKでドラマやってた。
    ちょっと懐かしく思って読んでみた。
    モデルの暮らしと普通の暮らし。。。普通はモデルの暮らしに憧れるよね。
    でも普通の暮らしに憧れる里彩の気持ちも分からないわけでもない。

  • 化粧嫌いな大手化粧品メーカー社員の揺れ動く日常。
    何よりも愛した平凡な日々が
    キャンペーンモデルに抜擢されて遠ざかることへの焦り。
    着飾ること、愛されること。
    登場人物の多さにクエスチョンマークは尽きねど
    頷いた。何度も。


    この山は何百年も同じ姿をとどめているにちがいないと思った瞬間、唐突にひとは死ぬのだという実感がこみあげてきて、自分が生きているのは、ただ死ねないからだとこころのなかでつぶやいた。
    (本文より抜粋)


    里彩を始めとして
    登場人物全員が抱えている闇は
    読者を強く惹き付ける力を持つ。
    後宮も、秋葉も、孝之も、黒川も。
    愛情に制限だなんて、無駄であることを知りながら
    自ら枠を定める悲しさ。
    ラストは胸がぎゅっとなった。
    光輝くことだけが、幸福なんかじゃない。
    自分にとっての幸せを
    もう一度考え直さなければと
    私自身、戒められた。

  • 単なる化粧会社社員、りさがヒョンなできごとでキャンペーンのモデルに!
    しかし彼女はアートディレクター志望なのでモデルへの転身を拒む(私なら迷わず・・・w)
    そのなかで描かれる恋愛模様。
    恋愛小説ですね

    あんまスッキリする終わり方じゃないと思いました↓↓

  • 化粧品会社の一介の社員が化粧品のモデルに大抜擢されるシンデレラストーリー。彼女のこれまでの人生では交わりのない人々と交流していくことで、自身の価値観と折り合いながら、変化していく姿を描いた恋愛小説ってとこか。ずっと退屈しながら読んだけど、最後の数ページだけは納得できた。リアルに夢と幸せをつかめないなら、虚飾の中で、そこにまみれながら、束の間の夢を見る。幸せに手を伸ばす。わからなくはない。けど、そこに魅力は感じない。

  • 初の恋愛小説みたいなキャッチだったけど、
    さすがにさいごのくだりは柳色が爆裂してて、よかったです。

  • 柳美里初の恋愛小説。エッセイよりよみやすい。

  • 柳美里。
    私が高校の頃、彼女の半生に物凄くショックを受け、興味を持った人なんだけど、ぶっちゃけ作品に魅力を感じた事はなかったf^_^;
    意外と書くモノはフツーなんだよね(;^_^A
    この本は『初の恋愛小説』という見出しに惹かれて、つい図書館で借りてしまったんだけど、やっぱり最初の九割(ほとんどじゃんw)は面白くありませんでした。
    ところが!!
    最後は最っ高に面白かった!!
    ホント『終わり良ければ・・・』ですよ!
    なんか大満足です。
    更に解説がボクの大好きな漫画家の槙村さとるさんだった(#^.^#)
    槙村さんは恋愛モノが苦手なんだそうな・・・。
    確かに恋愛がメインのお話読んだ事ないや(笑)
    物凄くサバサバした女性(内容も)を描く人だけど、槙村さん自身はどんな方なんだろう(゜▽゜)
    初めて槙村さんの書いた文章を読んで、そっちの方に興味がいってしまいました( ̄ー ̄;)

  • 柳 美里ってもっと衝撃的な文章を書くのかと想像していたので、そこは少し期待はずれだったが、1つの恋愛小説としては楽しめた。里彩は20歳の化粧品会社の社員。ひょんなことからモデルに抜擢されて…。
    幸せの基準は人によるし、またそれは人が自分の幸せを逃すまいとしても上手くいかないことがあるんだな〜。。

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著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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