ラヴレター (角川文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • KADOKAWA (1998年3月20日発売)
3.57
  • (163)
  • (241)
  • (469)
  • (27)
  • (11)
本棚登録 : 2272
感想 : 276
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784043441013

作品紹介・あらすじ

雪山で死んだフィアンセ・樹の三回忌に博子は、彼が中学時代に住んでいた小樽に手紙を出す。天国の彼から? 今は国道になっているはずのその住所から返事がきたことから、奇妙な文通がはじまった。

みんなの感想まとめ

心に残る恋愛の物語が描かれており、登場人物たちの意外な感情が繊細に表現されています。特に、学生生活の楽しさや人間心理の切なさが巧みに絡み合い、読者を惹きつけます。物語は二つの視点から進行し、博子の手紙...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2つの物語があって心が洗われるような恋愛の物語でした。
    何も思ってないつもりでも実は思い出してみると2人の意外な感情が描かれており、なんかこんな学生生活楽しそうだなあと思わず感じてしまいました...

    すごく読みやすい上に200ページほどなのでさくっと読めるのもよかったです。

  • 博子はこの世にはもういない恋人、藤井樹に宛て手紙を書きます。それは決して彼に届くことのない手紙。

    お元気ですか?私は元気です。

    ところが、来るはずのない彼からの返信が博子の元に届きます。
    樹が亡くなってから年月が経ち、彼を思い出の中の存在として心の中にちゃんと納まっているものと博子自身そう思ってたんじゃないかなぁ。というか、どこかでもう吹っ切って思い出にしなきゃいけないと思い込もうとしてたのかもしれないなとも思うのです。
    そこへ届いた樹からの手紙に博子の心は揺れ動きます。
    樹とは二度と会えない。
    そう分かっているのに、やっぱり樹に対する想いは溢れでてくるのですよね。そうなってしまうとその想いをどこへ納めていいのか、今までどうやって納めていたのか分からなくなるのではないでしょうか。

    そんな博子は彼が自分に一目惚れしたのはなぜなのか、自分の出した答えに動揺し自分を押さえきれなくなってしまいます。
    私は、彼の初恋も、博子への一目惚れの意味がもしそうだったとしても、それは彼の一部分でしかないんだよ。あなたのことを愛してたことを思い出して。博子の目の前にいた樹を信じてあげてと切実に思いました。
    そんな博子も中学生時代の樹と同級生だった同姓同名の女性との文通を通じて、その頃の樹を知るうちに、いつしか波が引くように彼への想いも鎮まっていくようでした。
    と同時に、博子との文通を通じて樹の心には亡くなった樹の姿が現れてきます。
    中学生時代の彼とのやり取りは、樹にとっては恋じゃなかったようだけど、彼にとっては大切な瞬間だったんだろうなと思うと、初恋って実らないよなぁ……切なさでいっぱいになります。
    樹とともにその愛しい時間も手の届かないところにいっちゃいました。
    ラヴレター。愛を告白する手紙のことならば、樹の元に中学生の頃の樹から届いたあのカード。あれはラヴレターだろうな。

    博子は彼が遭難して亡くなった山に向かって叫びます。
    「お・げ・ん・き・ですかァ!あ・た・し・は元気でーす!」
    何度も何度も叫んでは泣きじゃくります。
    手紙にしたためた言葉。叫んだ言葉。同じ言葉でも、博子にとっての意味は全然違ってるのだろうなと思いました。
    私はそんな博子の背にそっと語りかけたくなりました。
    博子さん、亡くなった恋人のこと無理に忘れることなんてないよ……

    これからも博子は「お元気ですか?私は元気です」と樹に語りかけるときがあるんじゃないかなぁ。
    それでいいと思う私がいます。

    ……博子を愛する秋葉さんには悪いけどね。
    秋葉さん、博子のことが大好きなのは分かるけど、ちょっと強引すぎるので私は苦手なんだよなぁ(だからって意地悪で言ってるんじゃないですよ)

  • 先週読んだ岩井俊二さんの「ラストレター」がとても面白かったので、これまでの代表作である「ラブレター」を読みました。
    こちらも人間心理の切なさが描かれていました。
    映画化もされているそうなので、探して観てみたいと思います。
    静かな大人の作品でした。

  • 人には亡くなっても、いなくなっても会いたい人がいる。
    ありがとう、なんで、さびしい…色々ぶつけないけど相手はいない。思い出をなんどもなんども出してはしまいの繰り返し。残ったものは幸せに行きていくしかないね。

    ラスト…やられた…タイトルの意味がわかりました。素敵です。

    映画がみたくなりました!



    ぜひ〜

  • 映画「ラブレター」と小節「ラブレター」を当日に見て読んでしまいました。数十年前に初めて映画で観て,昨年公開30周年ということ,主演の中山美穂さんが亡くなったこともあり、再度劇場で観てDVDも買ってしまいました。そして、監督の岩井俊二さんが執筆した小説も今回初めて読みました。どうしても映像が頭に浮かんでしまい、映画をなぞってしまいました。映像と同時期に小説を読むことはあまり好ましくないのかもしれませんね。

  • 監督・岩井俊二&主演・中山美穂コンビで映画化された作品の、監督自身による小説。
    映画は見たことがないが、韓国では今でも愛される作品だと言うので、どんな話なのか読んでみた。
    あれ?思ってたのとちょっと違う。
    時空を超えた手紙のやり取りかと勘違いしていたので、実際二人(博子と女性の樹)は同世代だったのに驚いた。
    博子の要求はちょっとしつこく感じる。
    話自体は面白いけど、小説としては少し物足りない気がした。

  • 物語を紡ぎ出す力というものをまざまざと感じた。
    登場人物の機微というか、人生の偶然による接点、交差する瞬間、縁のようなものを、この人はなんて上手く物語るのだろう、と。

  • 映画を観る前に。
    二人の藤井樹、二人の中山美穂。
    ラストレターよりも良い小説でした。

  • 映画も本もダイスキ
    とてもキレイで透明なお話・ 
    何回も読み返しています 映画も何回もみてる
    この時の中山美穂ちゃんが かわいくてダイスキ♡
    『手紙』を書くのは すごく時間が かかるけど
    大切な人に ゆっくり心をこめて お気に入りの万年筆で書く時間 私自身 大切にしている◎

  • 岩井俊二 中山美穂主演、韓国140万人観客
    雪山で死んだフィアンセ・樹の三回忌に博子は、彼が中学時代に住んでいた小樽に手紙を出す。天国の彼から? 今は国道になっているはずのその住所から返事がきたことから、奇妙な文通がはじまった。監督・脚本をこなした著者が同名映画の小説版を書き下ろし。

  • これはだいぶ前に読んだ小説で、本棚の中で主張してたように見えたから(笑)再読。
    映画もとても好きな作品。

    ふたりの藤井樹、樹(男)を愛する博子、そして博子を愛する秋葉、の物語。
    博子が勘違いから送った手紙がきっかけで、過去と現在を行き来しながら物語は進んでいく。

    残酷な面もあるかもしれない、と思った。
    自分の恋人が自分を選んでくれた理由が、もし「初恋の人に自分が似ているから」だったとしたら?
    そしてそれを、その人を失ってしまったあとに知ったとしたら。
    もう訊けないことだから許せるのか、それとも答えを知れないから引きずるのか。ということを、自分に置き換えて少し考えた。

    岩井俊二監督映画の独特な透明感が好きなのだけど、文章からもその要素は溢れてた。
    思春期をノスタルジックに描くのが本当に上手な人だと思う。

    ラヴレターって、自分の想いを相手に押し付けるものではなくて、相手を敬うものなのかもしれない。
    例えば「元気でいてくれたら嬉しいです」これだって立派なラヴレターだ。
    相手に直接届くことだけが、全てじゃなくて。

  • この作品を知ったきっかけは、大学のとある講義で、小樽はこの作品の効果で海外からの観光客が増えた~的なことを聞いたからだったと思います。
    というわけで、気になってたので読んでみました♪

    なるほど。
    確かにこれは、遅れて届いたラヴレターのお話なんだと思います。
    私がそれだと感じたのは、もちろん渡辺博子と藤井樹とのやりとり…の方でなく、中学時代の藤井樹が図書カードに残したモノの方でした。

    巻末収録の北川悦吏子さんによる解説は非常に興味深いですが、私はそれとはまた違った見解です。
    あの頃の藤井樹は、やっぱり彼の気持ちなんか全然知らなくって、「同姓同名のこんな奴がいて、こんなことがあって…」って思い出すことは出来るんだけど、きっと気になる存在とかではなかったんじゃないかなーと思います。
    彼女にとっては、もう戻らない青春の日々の中にいた思い出の人、という感じがするのです。
    一方で博子にとっては、彼のことはまだまだ思い出には出来ないですもんね。
    なんだか博子の肩を持つような考えになってしまうのは、私も過去にやきもちをやいてしまうタイプ、ということなんだろうかなぁ。笑

    読む前の先入観が、とにかく切ないとか悲しい恋の物語とかそんなイメージで、読了後はいい意味でそれが裏切られたなと思います。
    けっして底抜けに明るい話ではないんだけど、どこか爽やかさを残すような、照れるような、くすぐったいような…なんかそんな後味の物語でした。

    文章で読むのと映像で観るのとでは、また違った感想を抱くのかもしれないので、ぜひ映画も観てみようと思います☆

  • よかった。ラストはけっこうびっくり。本の後ろの図書カードなつかしい。これ、発見されないまま‥ってこともあったよね!とかみんな思うよね。
    樹くんの中学時代のエピソードが手紙のやりとりで、楽しく分かる。あ、でもこの人亡くなってるんだったと思いだして、ウキウキソワソワ読むのは不謹慎だったか、とか思ったりもした。「お元気ですかー」博子が山で叫ぶシーンは涙が止まらなかった。
    誰の立ち位置で読めばいいのかなぁ。おじいちゃんも含めて、ストーリーに沿って多面的に読める。楽しくもあり切なくもある。自分に未来があることがラッキーだなと思った。とても気に入った本。

  • 中学生の樹と亡くなる前の樹。
    樹とひろこの手紙のやり取り。
    現代とは違う手紙というツールが懐かしく温かいです。

  • 同じ作者の「ラストレター」を読もうと思っていたが、先に23年前のこの本から読んでみることにした。

    ちょっとした勘違いから始まった博子と樹の手紙のやり取りで描かれるお話は、サクサクと進み、200頁チョイということもあり、あっという間に読み終えた。
    良く出来た作り話の印象で(褒めてます)、博子が恋人への思いを吹っ切る話なのか(ちょっと違うか)、樹が気づいてなかった自分の恋慕に気がつく話なのか(違うよね)、何だかはっきりしないけど、あまり難しいこと考えずに、絵柄を思い浮かべながらお話の流れに身を委ねればOKという感じ。
    全体の雰囲気は嫌いじゃなくて、★は甘めに。

    余談ながら、少し前に歌番組で中山美穂が歌っているのを見たけれど、元々上手な方でなかったとはいえ、もはや声も出ないし何だか少し痛々しい感じで、今更中山美穂でもないよなぁって思った。

  • この映画、好きだったなぁ。
    久しぶりにBSでちょっとだけ見たら、ものすごくストーリーを読みたくなって、図書館で借りてみた。
    小説でもおもしろかった。
    小説しか読んでない人には映画も見て欲しいな。


    雪山で死んだフィアンセ、藤井樹の三回忌に、渡辺博子は想い出に封印するかのように、樹が中学時代に住んでいた小樽に手紙を出す。ところが、今は国道になっているはずの住所から返事がくる。天国の彼からの手紙?博子は再び返事を書き、奇妙な文通が始まる。もうひとりの藤井樹は何者なのか?二度と戻れないその場所から、大切な何かがよみがえってくるのだった。

  • 映画観たくなった!

    学校の図書室が出てくるのも良い。

  • 小樽の今の樹が好きだな。
    図書カードのエピソードは、今は成立しない時代のノスタルジーを感じちゃう。

  • 岩井俊二のラストレターをみて気になりこの本を探していたところ古書店で発見購入する。

  • 読みやすく、ほっこりする
    アンチが湧かなそうな作品
    心温まるラブストーリーということで、
    冬にこたつでぬくぬくしながら読むのがおすすめです

全234件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩井俊二の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×