ウォーレスの人魚 (角川文庫)

著者 : 岩井俊二
  • 角川書店 (2000年10月発売)
3.79
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  • 本棚登録 :608
  • レビュー :110
  • Amazon.co.jp ・本 (567ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043441037

ウォーレスの人魚 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 十数年ぶりに再読したけど、ここまで面白かったのかと驚かされた。
    題名に「人魚」と付いてるけど、話はファンタジーではなく人魚を進化の途中で人間と枝分かれした近縁種と捉えたSF。

    この作品で描かれるのは、壮絶な生態を持つ「生物」としての人魚。
    グロテスクで、儚くて、人の倫理観に照らせれば残酷ですらあるのに、それでも人の心を惹き付けてしまう危険な存在です。
    その辺りの二面性は高橋留美子の「人魚シリーズ」に通じるものがあるな、と思った。

    内容に辻褄が合わない部分(なぜウォーレスが人魚の生殖のメカニズムに気付かなかったのか)やご都合主義なところもあるけれど、
    ライアンとそのチームの面々といった登場人物たちが魅力的で話にどんどん引き込まれて、先が気になって一気に読破してしまいました。
    たとえ禁断の愛であっても密とジェシーには幸せになってほしいな。


    年をとらない少女に肉体を吸収され、文字通り一心同体となり、何十年も共に生きて最後は一緒に死ぬ、っていうのはある意味究極だよな、と読んでて羨ましくなった。

  • 人魚と人間の物語であり、人魚の進化(人間の進化も含まれている。)といったことが主眼として書かれた物語。
    はじめは少し難しい話が続いてて飽きそうになったけど、読み進むにつれて、物語の核心部分に触れていく辺りは面白く読めた。最初の難しい話も、後になって、なるほど!と、思うような感じ。
    人と人魚の愛しかた、人魚の生きるための本能や進化は理解が難しいとも思うけども、わからないこともないなとか、どことなく温かさを感じる作品でもあったと思う。
    個人的には、岩井さんの作品の中でも少し違った印象を受けるので、割りと好きな作品。

  • グロテスクだけど幻想的な人魚の小説。

    なかなか読みごたえのある作品でした。
    が、本書を読んだことで童話の人魚のイメージが…

    ウォーレスの遺した文書「香港人魚録」が最後までカギとなっていてリアリティーがありました。

  • 常識をくつがえす。フィクションであっても真に迫るリアリティでそれでいて頭に浮かぶ映像は美しくて、岩井俊二さんの小説作品は初めてだったけどリリィシュシュのすべて、だとか映画作品に通じるするどい透明感を感じた。胸のどこか奥がキュルキュル軋むような痛むようなガラスの綿で締め付けられるような。現実と非現実のはざまの自分がどこにいるのかわからなくなるかんじ、印象的。

  • 人魚の存在を進化論的な側面から描写し、本当に人魚いるのかも?っと思わせる。人魚の繁殖行動も壮絶な描写でありながら、自然界に実際にある繁殖なので科学的説得力もあり。後半は完全にSFものになっちゃうけど、全体的にとても面白い内容だった。

  • 岩井監督やはり天才!!
    壮大なファンタジーでありサイエンスミステリーでありオカルトでもあるラブロマンス!!

    架空のストーリーなのにリアリティを感じさせるのは常にその映像が脳内にありありと浮かんでくるからだろう。
    あまりに大きすぎるテーマのためにたぶん映画化は無理だけどこのまま小説だけであって欲しいとも思う。大切な一冊になった。

  • 何度も何度も読み返してしまう本。岩井俊二さんの本を読むと、いつもその世界観に深く吸い込まれてしまう。
    文字通り、愛する人と「一つになる」という激しい愛の形。そこまで愛する覚悟はどれほどのものなのだろうと思う。

  • 歴史的にそういう人物がいたのか?進化論を書いたダーウィンにヒントを与えた学者のウォーレスが人魚の存在を見つけ書いた本から物語はスタートしている。

    そして、現在の地球にその人魚が現れ、その真実を探していく中で起こる様々な事件。
    テンポよく進む話が読むスピードまでアップしてくれ、あっという間に最後までたどり着いたという感じ。

    ひょっとしたら進化の過程で人間と人魚に枝分かれしたのかも(^^;)などと思わせる検証や、人間の中にその潜在意識が残っているような記述など発想も楽しい。

    SF小説としては必読の秀作です(^-^)

  • 【矇昧】
    僕はあまり好きじゃない。

  • 人魚が実在する、という設定がおもしろい。岩井さんてこんな作品も書けるんだってかんじ。

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