- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043442072
作品紹介・あらすじ
残留孤児二世として歌舞伎町に生きる武基裕。麻薬取締官に脅され引き合わされた情報屋、劉健一が、武の精神を蝕み暴走させていく――。大ヒットシリーズ、衝撃の終幕!
感想・レビュー・書評
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シリーズ三作目完結。
90年代の歌舞伎町の裏社会を舞台にした不夜城シリーズの完結編。
歌舞伎町の闇を治めていた台湾人から、日本人と台湾人の半々へ王位は譲られ、いや、奪われる。
そして、本作で登場する主人公は中国残留孤児二世。
死することが唯一の救い。
シリーズ全てを通して見え隠れするテーマ「救済」
今際の際で懇願する、神や仏への祈りも何も救いにはならない。万人に共通する救いは死ぬことのみだと。
昭和から平成にかけた歌舞伎町の中国人闇社会。
歴史を紐解けば、戦前のある掟から現在に繋がる。
闇の底辺で生きるものの声がリアルさを感じさせる。
シリーズ終わってしまったか。
続けようと思えば続けられる終わり方ではあるが。
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「不夜城」と「不夜城Ⅱ」を足して二で割ったような内容。
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不夜城3部作目、完結。
勢いで読んだ。
3部作にする必要があったのかな。 -
完結させるならそうなる。のかな。
不夜城を読んだときの衝撃はまだ覚えている。あのまま新宿でざわざわし続けてほしかった。 -
久々に不夜城を読みたくなりました。
虚無感、凄いです。
誰も幸せにならない結末。。
だけれどもついつい引き込まれてしまいます。 -
んもーーー!
むかつくー小文 -
再読
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少しでも闇に触れたらどこまでも飲み込まれていき、そしてもう戻れない。一瞬の夢と永遠に続く悪夢のはてには、結局ただ虚しさだけが口を開けて笑っているのでしょう。誰一人として報われることのない暗い闇。まともな死に方なんて誰もできやしない。
不夜城、鎮魂歌、長恨歌と3部にわたって、闇の街での健一の生き様、しかと見届けました。
不夜城、鎮魂歌に比べると薄味かもしれないけれど、完結編として良かったのでは。