弥勒世 下 (角川文庫)

著者 : 馳星周
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年2月25日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (695ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043442102

作品紹介・あらすじ

反米反基地活動の裏でアメリカ人のスパイとして働く尚友は、罪の意識に苛まれながらも、施設でともに育った混血の美女、照屋仁美との関係にのめり込む。一方、幼なじみの比嘉政信、やくざのマルコウと組んで密かに進めていたアメリカ軍の武器調達にも成功し、いよいよ基地の核兵器収容施設襲撃のときが迫ろうとしていた-。返還前夜の沖縄の過酷な現実に斬り込む傑作小説、待望の文庫化。

弥勒世 下 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 弥勒世(みるくゆ)とは仏教用語にて神々に祝福された豊穣の世界の事。舞台は返還以前の沖縄。特徴は沖縄に纏る史実の裏に隠された県民の心の闇、葛藤を主人公の新聞記者を通して忠実に再現した事。改めて沖縄はかつて琉球王国であったという事を強く感じいる。筆者得意のノワール文学と相まって最後まで強く引き込まれました。

  • 何に対しても不満と鬱屈を感じずにいられない主人公が、愛する女性も失い、最後まで救いもえられないというかカタルシスを得られないまま終わるいつものパターンだけど、戦後沖縄という社会背景を得ることで深みと陰影を増し、不夜城以来の傑作へと昇華している。
    「不夜城とは舞台が違うだけじゃん」というツッコミは聞きません。誰がなんと言おうと傑作です。

  • 残酷なラストだなと思う。主人公の葛藤弱さ、話がうまくいきすぎなど多少気になるところはあるが、話に引き込まれて一気に読んでしまった。
    返還前の沖縄の様子がこうだったのだろうなと驚き、発見も交えて読む。出来事の返還は知っていたつもりだが、様子をありありと見え重い歴史を抱えていることを再認識。また沖縄の方がこれを読んだらどう思うかも興味深い。

  • 単行本で既読。

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