日本殺人事件 續 (角川文庫 や 29-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 91
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043455027

感想・レビュー・書評

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  • 前作に比べても、ゴリゴリに攻めてます。

    日本文化に対するリスペクトとアイロニーを交えながら、ミステリー小説の存在自体にも攻めてます。

    ミステリー小説の生命線は、論理的で明確な因果関係だと思うのですが(あんたがた西洋人のロジック)、そんなもんじゃ理解できない感覚の中で日本人は生きてきました。
    小説自体もパラドックスな世界が何重にもかさなり、存在の意味合いもこんがらがってきます。

    よく、「映像化不可能と言われたあの小説がついに映画化」みたいな謳い文句がありますが、この小説こそが本当に映像化不可能だと思います。

  • 率直に言って、「日本殺人事件」は凡庸な作品であると思った。
    この「続~」も、半ばを越えるまでは実はそのような思いは拭えなかったんだけど、『実在の船』に入ってから感触は一変。
    他と比べることは甚だナンセンスなことであると思うが、それを承知で述べると、京極夏彦を想起せずにはいられない設定と言い回し(そもそも文字数が違い過ぎるのであれほどの拡散ぶりはないが、コアだけで見劣りせず)。
    理にまつわる両者の決定的な見解の相違はあるけれども。
    いや、それとてひょっとしたら表現のテクニック上の違いであって、詰まるところ同一なのかもしれないな。

    実質的デビュー作「生ける屍の死」に見た危うき天才性を、最後に存分に感じさせてくれた。

  • べたべたなギャグにべたべたな展開。京極以前のギャグ本格。最高です。

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