quarter mo@n(クォータームーン) (角川ホラー文庫)

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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043464029

感想・レビュー・書評

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  • 3度目の読了。

    いやはや、とにかくとにかく面白い。個人的に中井拓志氏の最高傑作。

    中井拓志氏は面白いトピックを選び、それらを組み合わせることに関しては天賦の才があると思っている。それは本作以外の作品でも遺憾なく発揮されているが、本作は氏の作品の中では珍しくかなり現実的な設定となっている点が目を引く。

    今となっては珍しくはない学校裏サイトというテーマをいち早く掲げ、そこに集団心理、宗教、洗脳、右翼といったスパイスを加えることで、耽美的で吐き気をもよおす、邪悪で不安定な社会を描き切った。最近のネトウヨといった現象を見るに、中井拓志氏に先見の明があったと賛辞を送りたいくらいだ。

    ゲーム的な謎解き要素のおかげでページを捲る手が止まらなかった前半部に比べ、やや冗長な中盤は惜しいといえば惜しい。が、虚無的なラストはやはり印象的で、物語を締めくくるに相応しい。

    「月の帝国」が明日にも現実に現れる可能性があるかと考えると、大変ホラーである。

  • 岡山県久米原市で中学生二人が自殺したのを皮切りに次々と自殺や他殺で見つかる子供達。
    彼らの関連性はどこにある?
    ネットに没頭する子供達の世界は大人達には見つけられないし、理解出来ない。
    当時あり得そうな不思議なリアル感がある。
    ネットなんだけど。
    匿名性の怖さとかもあるけれど。
    言葉を忘れてキーボードになってしまうとか、当時の書き方とかあるあるでなんかもう居た堪れないのは黒歴史を見ているような気分になるからかも。

  •  岡山県久米原市では奇妙な不審死が多発していた。自殺や他殺、死に方はそれぞれ異なっているものの、全ての人間が立見台中学校の生徒や関係者、またはそれに近い人物たちであった。そして彼らの死体の傍らには月齢と「わたしの Hauckleberry friend」という書置きが残されていた。

     久しぶりに時間を無駄に使ってしまった感じ。こんなにも分厚いのに、中身はダラダラ、盛り上がりも無ければ意外性も無い。何より、リアルさがゼロなのでホラー小説なのに全然怖くない。大人の知らないネットの世界で子供の集いはそりゃああるでしょう。でも、書き込みだけで何十人もの子供が結託して、裏切ることもなく失敗することもなく、誰にも見られずに殺人を数十件犯してきたって・・・ありえない。大体、”いつのまにか増えてる落書き”って。町中に溢れ返っているにも関わらず、教師や刑事の誰ひとりとしてその書き込みをしている現場をおさえられない(おさえられない以前に張り込みすらしていない)とか、どれだけ杜撰というか捜査する気が無いのか。とにかく設定がありえない。

  • 普通に面白かった!
    主人公が刑事のサスペンス、ホラーモノってすごく久しぶりに読んだ気がします。

    主人公が「刑事」ですから、「事件」は「解決」するはず。
    でもそこに、ホラーな要素が入り込んできますのでなかなか。

    まぁホラーといっても「集団」だったり「ネット」だったりと、今そこにある要素で構成されていくので、怖くない人にとっては怖くないのでしょうし、ホラーというよりサスペンスに近いのかもしれません。
    心霊現象などよりも人間の構成するもののほうが怖い人、にとってはとても怖い作品だと思います。

  • タイトル買い。ネット関係のお話。特にチャット。電波系な人がたくさん出てきて面白かった。
    チャット中毒者の自分としては「嗚呼、その感じちょっとわかるかも?」ってな記述が多かったです。

  • 壮大なる厨二病・・・?ネット社会といわれる今日ならではのテーマですね。

  • 世に出るのがあまりに早すぎた快作。

    政府の政策で光通信が発達したある地方町で、起こる子供たちの連続殺人を追いかける刑事の物語。

    当時は学校裏サイトなんて言葉もなかったけれど、この作品の舞台はまさにその学校裏サイト。
    どういう理由で連続殺人が起こってだれが殺しているのかが分かってくると、拍子抜けするような感覚に見まわれつつもそれが逆にドコか現実っぽくて気持ちが悪い。(いい意味で)

    映像化は比較的しやすいので映画化されるかなぁと思ってたのに、されないのはなんでだろう。
    もったいない。

  • インターネットでつながった子どもたちが暴徒になる話。

  • 技術の躍進と共に貧しくなっていくものがあるんだなあって。
    ネットの匿名性は魅力ではあるけれど、「個」ではなくなってしまう気がします。

  • 面白かったよん

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