玩具修理者 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 445
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043470013

感想・レビュー・書評

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  • 結局玩具修理者の素性も発する言葉の意味も何もわからないまま終わるのめちゃくちゃ怖い。クトゥルフ由来との事。
    なんとなく、喋り方に葛葉ライドウシリーズのイッポンダタラを想起させる玩具修理者、ちょっと好き。

    酔歩する男、タイトルの印象から夢遊病の追体験のような、足元の覚束無い所感のあるお話だろうか、と思いながら読み始めたが全然真逆であった。そして切ない。主人公たちの記憶に何も担保がないが、手児奈の存在だけは確実に漂っている…
    結局手児奈って実在したのか?という点で、今となっては確実な事は何もわからなくなってるの恐ろしい。

  • 玩具修理者は面白かった。
    最後はマジかあ‥と思った。

    酔歩する男は正直よく分からなかった。
    途中、教科書かと思うほど頭が痛くなった。
    何日もかけてゆっくり読めば理解できる‥かも?

  • 何これ…頭痛いわ。

  • 読んでいてエネルギー吸われた感覚がした。

  • 玩具修理者⇒すごい世界観。まともじゃない。 酔歩する男⇒SF?ややこしいけどそれなりに面白い。

  • 玩具修理者はとても面白かった。最後の一文が衝撃です。

    酔歩する男は難しい内容ではあったが、真剣に読めば理解出来る範囲の難しさだった為読解することができてよかった。

  • 「玩具修理者」と「酔歩する男」の2編。
    特に「酔歩する男」が気に入りました。
    「玩具修理者」は50ページほどの短編です。ホラー小説のおすすめで検索して知った作品でしたけれど、そこまで怖さを感じることはなく良くも悪くも世にも奇妙な物語っぽい内容でした。
    2編目の「酔歩する男」はうってかわってSFテイストの強い作品でした。タイムトラベルホラーってキャッチコピーが似合う感じ。
    エントロピーの減少とか量子力学とか波動関数の収束とか難しい単語か連呼されます。なかなかに難しくややこしく想像しにくい作品でしたけれど読後の満足度が非常に高い作品でした。
    ノーラン監督の「テネット」という映画でまさにこのエントロピーの減少によって時間の逆行が起こることがテーマになっていたのですが、あんな感じ(厳密には全然違うが)世界観を想像するとある程度分かりやすいかと思います。
    「テネット」を観たとき、そのエントロピーを減少させる装置によって物質の時間の逆行が可能になったっていう発想に個人的にかなりの衝撃を受けたのです。2020年の映画ですが、初めて鑑賞した時かなり画期的で斬新なアイデアだと思っていました。
    この「酔歩する男」ではそれをさらに上回った展開のタイムトラベルを行うことになります。本当に発想が素晴らしい。

  • 玩具修理者の内容はグロいけど、面白かった。特にラストの方はびっくり!!
    2作品目は自分には少し難しい内容だった…。
    もう一度読み直そうと思った。

  • 「玩具修理者」ホラーらしい少しグロい描写もありゾワッと。でも面白かった。
    「酔歩する男」世にも奇妙な物語のようなSFのような話。タイムリープ理論や、これはあれであれはこっちで…が少し難解に感じた。難解でも読みにくさはなく面白かった。

  • ホラー小説大賞短編部門を受賞した「玩具修理者」と独特の視点からタイムトラベラーを描いたSF「酔歩する男」の二編。

    ・玩具修理者
    ある夏、喫茶店にて、男女の会話は幼いころに出遭った「玩具修理者」の思い出に移る。 なんでも直してくれるという事で近所で評判だったその人物にあの夏転落死してしまった弟を預けたというのだが・・・。
     
    ・酔歩する男
    飲み屋で出会った男は、大学の同窓生であり、昔は親友であり、今は無関係だという。 私は目の前の男に何の覚えもない。 それでいて相手は私のことをよく知っている。 大学時代の過去の話とその顛末を聞くうちに私の意識は揺らぎ始める・・・。
     
    独特なSFじみた非現実的設定と小林氏のどろっとした描写で狂気的なホラーとして仕上がっている。 特に酔歩する男での時間遡行の斬新な捉え方には感嘆。

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他、『大きな森の小さな密室』『密室・殺人』『肉食屋敷』『ウルトラマンF』『失われた過去と未来の犯罪』『人外サーカス』など著書多数。

「2023年 『人獣細工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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