- Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043470044
感想・レビュー・書評
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話の3分の1ぐらいでタネが読めてしまい、400p超のボリュームに対し評価出来ず。。。
ただ、こういった超長い助走から最後の数pで締める作品は個人的に好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある雪の別荘における密室からの転落死。自殺か他殺か。密室を作ったその方法は?探偵・四里川陣に命じられて、助手の四ッ谷礼子が情報収集に頑張ります。普通にミステリを読んでいるつもりが、途中で、あ、これホラー文庫だった、みたいな描写がちらちらと…。伏線は綺麗で、時に冗長に感じる登場人物とのやり取りが、全てが明らかになったとき無駄のないものだと気付き驚きます。しかもこの物語の読ませどころは思っていたのと違うという、ピースがはまる快感もあり楽しめました。多くの個性ある登場人物の出てくる他の話も是非追いたいです。
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本格的にミステリーにハマったきっかけの内の一冊であり、ラストの展開は当時非常に驚いたのを今でも覚えてます。絶対読んで損はしない
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ただの推理小説だと思って読むのが吉だと思います。
その方が、最後の最後に、まったく想定外の方向からやってくる作者からの隕石の衝撃をもろに受けられるので。
もしかして、今までの数百ページは、この隕石を落とすためだけに書かれていたんじゃと思うくらいの破壊力でした。でも、そんなショックも癖になる感じ。
ちらりとでもエンディングに触れるとネタバレになってしまうので、これ以上は書けませんが、でも、あのエンディングだけでもこの小説には価値があるんじゃないかと思います。 -
2015年、33冊目は小林泰三の長編ミステリー。現在は創元推理文庫から復刊されているが、自分は、BOOK・OFFで、旧版、角川ホラー文庫のモノを入手。別に出版社へのこだわりではありません。
あらすじ:四里川探偵事務所に「息子の殺人容疑を晴らして欲しい」との依頼が持ち込まれる。早速、現場に向かったのは四里川の助手、四ッ谷礼子。
事件は自殺、他殺、事故のどれとも判断しかねる不可解なモノであった。
小林泰三、初の長編密室ミステリー。様々な要素が積み上げられた正統派である。一方で、ホラー感覚やスプラッター描写、名作へのオマージュ、独特のユーモア感まで満載。そして、どんでん返し。いやいや、ソレでも終わらない。イイ意味のモヤモヤ感。
ミステリーの小林泰三好きは四里川&四ッ谷コンビの次作を期待しているだろうが、たぶん、小林泰三自身はこのコンビはこのままにしておきたいんじゃないかな。
丁寧さの裏返しで、中盤少し間延びしてる印象。2、3日間の話にしてはの詰め込み過ぎ感。そのあたりが★★★☆☆評価(実質3、5)のマイナス要因。 -
大きな森の小さな密室よりも先に読むこと。
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久しぶりに解決編の前にトリックがわかった気がする。
一見複雑に見えても、それは複雑に見えるような条件が多いということで、条件が多い謎というのは謎のままに見せるのは難しいんだなと思った。
クトゥルフぽい雰囲気だったバラバラ殺人の方が中途半端だったのが残念。 -
雪、ICカードという密室条件を無理矢理作って、その外での殺人という欲張りな作品だが、全体の、雰囲気は、スラップスティック。
こんな作品も書けるんだという、キオスク新書の類いと見た。安売りしなくても、作者さんの才能は光ってると思うけれど、いろいろ事情があるんだろうな。 -
密室・殺人 / 書き下ろし
解説 (香山二三郎)
『密室・殺人』 1998.7 角川書店刊 文庫化
カバー 田島照久 (thesedays)
口絵 田島照久
装幀 田島照久
印刷 暁印刷
製本 コオトブックライン