医者が末期がん患者になってわかったこと―ある脳外科医が脳腫瘍と闘った凄絶な日々 (角川文庫)

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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043479016

感想・レビュー・書評

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  • タイトルのままのエッセイ。

    私がこの本を初めて手にし、読んだのは文庫本化されてすぐの99年。
    その時の感想は「日本屈指の脳神経外科の先生が脳腫瘍になるなんて・・・なんて皮肉なんだろう・・・」というもので、すごく胸を打ったけど、それは通り一遍のものだった気がする。

    この本を再度手にしたのはその2年後。当時、恋人が悪性脳腫瘍にかかり、その病名からすぐにこの本を思い出した。
    一度読んでいたはずなのに、そして作者である岩田先生は亡くなっていることは知っているのに、私は祈るような思いでこの本を読んだ。
    脳腫瘍という病気がどんな病気で、これから彼にどんな運命が待っているのか知りたかったから。それがどんなに残酷なものであろうと、私は知りたかった。それも専門的な見解で・・・。

    そんな気持ちで読んでいて、初めてタイトルの本質に近づけた気がした。

    岩田先生も医者として使命感をもって患者さんと向き合っていたと思う。
    でも患者になって初めてわかったことがたくさんあったろう。何より生きたい、死にたくない、怖い・・・切実な気持ちは本人・家族にしか到底わからない。
    同じように切実な気持ちで読んでいた私には岩田先生が遺したかったものがすごく伝わったし、ありがたかった。
    岩田先生は最後まで名医だったと思う。

  • 患者の立場になって考えなさい
    医療従事者はよく言われることだが、まさに医者の実体験であり、今まで患者のためによりよい治療を、と提供してきた側と、生きるか死ぬかの瀬戸際にいる患者側とでは、こんなにも考え方がすれ違っているものか、と感じ、もどかしかった。

    印象深かったのは手術前日の話。
    病院側は、手術を成功させるためにしっかりと検査をしてくれる。
    手術される本人は体力的にそれがキツく、残された時間が限りあるものならば遺書を書いたり、そういうことに費やしたいと思っている。

    そして、患者が弱っている時は、まわりからかけられる言葉がとても救いになるということ。慰めにしかならないわけではない、その言葉を貰うことで不安から解き放たれるといっても過言ではないくらいの力がある。

    医療従事者の方々には本当に読んで頂きたいと思った本です。
    続編があるらしいので、そちらも読みたい。

  • 読んでおいて損はない

  • 脳外科医が悪性脳腫瘍になる。将来の医師としての栄光を手放す絶望、患者となって初めて分かったこと、愛する家族・友人の支え、死への恐怖。それらが日記とテープで赤裸々に綴られている。

    『赤裸々』まさにこの一言に尽きるドキュメント。「心に串の刺さった者」とはよく言ったもので、まさに人は様々な思いを抱えて生と向き合っているのだと痛感。死と向き合うということは、生と向き合うことなのだ。きっと。

    医師を志す人間として、患者の心に寄り添う医療を目標とする人間として、医師と患者の両方からの視点を知ることができる貴重な一冊を読めてよかった。

    2017年5月2日読了

  • 冷静な医師としての一面
    教授を目指す一人の助教授としての一面
    患者としての一面
    色々な面が読み取れて非常に良かったです。

  • 00.12.19

  • 癌闘病記

    自伝的要素大

    参考まで

  • 脳腫瘍の治療をしてる医者が、脳腫瘍に。なんとも、皮肉な。しかし、患者になって分かることは沢山ありますね。
    これが、今の治療に生かされてることを望みます。私も薬剤師として、患者様の気持ちになって行動しなければ。

  • 2001年10月 読了

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