落下する夕方 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 8065
レビュー : 807
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043480012

作品紹介・あらすじ

梨果と八年一緒だった健吾が家を出た。それと入れかわるように押しかけてきた健吾の新しい恋人・華子と暮らすはめになった梨果は、彼女の不思議な魅力に取りつかれていく。逃げることも、攻めることもできない寄妙な三角関係。そして愛しきることも、憎みきることもできないひとたち…。永遠に続く日常を温かで切ない感性が描いた、恋愛小説の新しい波。

感想・レビュー・書評

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  • 息苦しいくらい切ないな。
    華子みたいな女がもし身近にいたら苦しいと想う。自由で軽い感じな華子に嫉妬してしまう。
    大好きな人が華子に夢中になる、いや、どの人も華子に夢中になる。
    華子の様に生きることができたらどれだけ幸福だろうか、いや、どれだけ苦しいのだろう。
    華子と健吾の相模湖でボートの上でのセックス。それを聞いた梨果の気持ちは痛いほどわかる気がする、だけどあたしは梨果のようにはなれない。
    セブンアップがすごく気になる。健吾と梨果の馴染みのパイ屋さんも。
    勝也と勝也の家内、華子の弟、惣一。中島さん。梨果の塾の教え子である直人くん。どの男も華子が好きだ。

    華子のような女になりたい。しなやかで自由な美しい、物寂しげな、不思議な魅力のある華子に。

    江國香織さんらしい毒々しく甘美なはなし。

  • 装丁がとても可愛くて思わず手に取った。華子さんが素敵だった。

  • 多分100回以上読み返した。それくらい好きな一作。
    情景を思い浮かべながら、その先を想像していたら、そこにすでに先回りされている感じ。そしてこのどうしようもなさ。それがとっても心地いい。

  • 一気に江國香織ファンに引き込まれた作品。2013年今現在も、江國香織作品でこれを超えるものは無いかもしれない。表現の美しさ、空気感、ストーリー全てが満点の作品。

  • ストーリー自体は、こんなこと現実には絶対ないだろうなーと思いながら読んだし、華子に関しても、こんな人が現実に居たら全然魅力的じゃないと思います。私が思うに、作者にとっては、ストーリーや人物像はそこまで重要ではなくて、人が恋をしたとき、また恋を失う時に感じる悲しみを、ただ表現したかっただけなのではないでしょうか。この小説は、文章がきれいで、読み終わった後は、とても美しい風景画を見た後のような気持ちになります。また、小説のタイトルが秀逸です。映画化もされているようなので、いつか探して見てみたいです。

  • 恋人を盗られた主人公の立場に寄り添ったせいか、最後まで華子があまり好きになれず、なぜ唐突に死んでしまったのかも、さっぱり理解できなかった。
    もう少し色々な恋を経験したら分かることなのかもしれない。

  • 澄んでいて気だるい空気がとても好きな、15ヶ月で失恋していくお話です。
    梨果も華子もそれぞれ魅力的で、なんだか恋があるように感じたのは、華子と健吾たちではなく、梨果と華子の間のように思ってしまいました。
    華子に皆が惹かれるのはなんとなくわかります。透明で危うくて、孤独で自由。
    正しい重さの、「おかえりなさい」が聞いてみたいです。
    読み終えて、わたしも華子の不在に心が寂しくなりました。
    この週末は、この作品の映画を観ようと思いました。梨果が原田知世さんで、華子が菅野美穂さんなんて、ぴったり。楽しみです。

    • 大野弘紀さん
      本当に
      そう思います。
      正しい重さの「おかえりなさい」

      江國さんは、本当に
      何気ない言葉を
      特別にしてくれる
      ちょっとした心...
      本当に
      そう思います。
      正しい重さの「おかえりなさい」

      江國さんは、本当に
      何気ない言葉を
      特別にしてくれる
      ちょっとした心を添えて
      豊かで引っかかる
      なのにどこか儚げで
      美しいものに 変えてくれる

      不思議な存在なのに
      寂しくなる

      その寂しさを
      なんて呼べばいいのか
      いつも 戸惑ってしまいます。
      2018/04/07
    • 橘さん
      大野さん、コメントありがとうございます。

      江國さんの作品は、儚くて切なくて綺麗で、寂しくもの悲しくなります。
      まだ映画は見られていな...
      大野さん、コメントありがとうございます。

      江國さんの作品は、儚くて切なくて綺麗で、寂しくもの悲しくなります。
      まだ映画は見られていないです。
      2018/04/07
  • 3人の恋愛模様を中心に進んで行く作品だけど、主人公の『私は現実のこちら側にいようと決めた。』というセリフがすべてだと思う。
    恋人との暮らしに現実感を感じていた梨果、新しく恋に落ちて現実感を失っていく健吾、世界のどこにも現実感を見出せなかった華子。
    自覚はしてなくても日常の中で現実感は変わっていくし、それは誰にも止められないということだ。

  • ゆっくりゆっくり失恋していく物語。
    執着って寂しい。

  • 何年かに1度本棚の奥から引っ張り出してきては読む作品。もう何回目になるんだろうか。
    20160919

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