落下する夕方 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 8125
レビュー : 811
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043480012

作品紹介・あらすじ

梨果と八年一緒だった健吾が家を出た。それと入れかわるように押しかけてきた健吾の新しい恋人・華子と暮らすはめになった梨果は、彼女の不思議な魅力に取りつかれていく。逃げることも、攻めることもできない寄妙な三角関係。そして愛しきることも、憎みきることもできないひとたち…。永遠に続く日常を温かで切ない感性が描いた、恋愛小説の新しい波。

感想・レビュー・書評

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  • 息苦しいくらい切ないな。
    華子みたいな女がもし身近にいたら苦しいと想う。自由で軽い感じな華子に嫉妬してしまう。
    大好きな人が華子に夢中になる、いや、どの人も華子に夢中になる。
    華子の様に生きることができたらどれだけ幸福だろうか、いや、どれだけ苦しいのだろう。
    華子と健吾の相模湖でボートの上でのセックス。それを聞いた梨果の気持ちは痛いほどわかる気がする、だけどあたしは梨果のようにはなれない。
    セブンアップがすごく気になる。健吾と梨果の馴染みのパイ屋さんも。
    勝也と勝也の家内、華子の弟、惣一。中島さん。梨果の塾の教え子である直人くん。どの男も華子が好きだ。

    華子のような女になりたい。しなやかで自由な美しい、物寂しげな、不思議な魅力のある華子に。

    江國香織さんらしい毒々しく甘美なはなし。

  • 装丁がとても可愛くて思わず手に取った。華子さんが素敵だった。

  • 多分100回以上読み返した。それくらい好きな一作。
    情景を思い浮かべながら、その先を想像していたら、そこにすでに先回りされている感じ。そしてこのどうしようもなさ。それがとっても心地いい。

  • 一気に江國香織ファンに引き込まれた作品。2013年今現在も、江國香織作品でこれを超えるものは無いかもしれない。表現の美しさ、空気感、ストーリー全てが満点の作品。

  • ストーリー自体は、こんなこと現実には絶対ないだろうなーと思いながら読んだし、華子に関しても、こんな人が現実に居たら全然魅力的じゃないと思います。私が思うに、作者にとっては、ストーリーや人物像はそこまで重要ではなくて、人が恋をしたとき、また恋を失う時に感じる悲しみを、ただ表現したかっただけなのではないでしょうか。この小説は、文章がきれいで、読み終わった後は、とても美しい風景画を見た後のような気持ちになります。また、小説のタイトルが秀逸です。映画化もされているようなので、いつか探して見てみたいです。

  • 奇妙な三角関係。
    恋愛なのだけれど、単純に誰が誰を想うかだけの話ではなくて、誰が何を想うかの話。
    人が人と関わる事で変わる部分はたくさんある。
    でもやっぱり誰かと繋がっていたいと思えた。

  • 静かに、誰にも告げずひっそりと始まって、そして知らぬ間に本を閉じていた。
    ありふれているようで、羨ましいほどの非日常な気もして、読んだあと、わたしはすぐに古内東子の曲を聴いて、息を吸って、吐いた。
    この本を読んだ感想を語り合うわけでもなく、ただ一緒にどこかに旅行に行けるような友達、もしくは恋人、そんなようなひとが私にいたら。しあわせ、とはまた別の、満ち足りた感覚を味わえるのだろうなと思った。

    • 大野弘紀さん
      気になって、私も聴いてみました。とても江國氏の世界観(というより登場人物の心情)に、合っているような気がして、なんだか不思議でした。
      気になって、私も聴いてみました。とても江國氏の世界観(というより登場人物の心情)に、合っているような気がして、なんだか不思議でした。
      2018/08/19
  • 不思議な人間関係と、やっぱり、お洒落なディテール。ミリンダ。私は梨果にはなれないなあ。

  • 甘ったるくてだるい、砂糖をいっぱい入れすぎたコーヒーみたいな話。華子のような女性、江國香織の本にはたくさん出てくるけれど、いつかこんな女の子になりたいな、ってずっと思っている。誰にも感情移入できなかった。それでも最後で落とされて救われた。最後のシーンで、わたしはこの本を読んだことがあると気付いた。中学の頃読んでも理解できなかったこと、今でも理解できてないと思う。

  • 恋人を盗られた主人公の立場に寄り添ったせいか、最後まで華子があまり好きになれず、なぜ唐突に死んでしまったのかも、さっぱり理解できなかった。
    もう少し色々な恋を経験したら分かることなのかもしれない。

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著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。
1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。
代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。

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