冷静と情熱のあいだ Rosso (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 11188
レビュー : 1154
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043480036

感想・レビュー・書評

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  • 大学生の頃から繰り返し読んでいる。
    辻仁成さんのblueの方も対として読んだけれど、それぞれが男性と女性の視点から語られているのでどうしてもrossoを読み返すことが多く、かつ共感する部分が多い。

    江國さんの本が好きな理由は主に2つ。

    ひとつ目は、江國さんの文章そのもの。
    江國さんの小説、エッセイは書き方が他には無い書き方で、瑞々しくそれでいてからっと乾いていて軽やかで良い香りがするような文章。そして独特の表現。(特に恋愛について)変わった表現だなと思うのに、どこかしっくりきて共感してしまう不思議さに魅了されて、一時期江國さんの本をかなり集め、片っ端から読んでいた。

    ふたつ目は、繰り返し読んでいると、読み返すたび自分が共感する部分、フレーズが変化するところ。
    この本についても、フェデリカの「人の居場所なんてね、誰かの胸の中にしかないのよ」という言葉にも初めて読んだ時は「居場所を誰か自分以外の人に委ねるなんて、不安定すぎる」と思った。でも時間を経て、心を預けられるような人との出会いを重ねたあと読むと、全く違う言葉のように聞こえる。

    学生時代の思い出も蘇るから懐かしさもあり、読むたびに見方が変わる新鮮さもある大好きな一冊。

  • 再読。学生時代江國香織が大好きで、殆どの作品を貪るように読んでいました。大人になってからは彼女の描く女性像がどこかフワフワと心許なく、着実に地に足付いた生活をするようになった私には合わない世界になっていきました。今回この作品を再読したのは、秋にフィレンツェに行く予定があったから。舞台になった物語を読もうと手に取ったら、ミラノだったことに驚き、先を読むにつれてちゃんとフィレンツェに行きついてホッとしました。物語はほとんど覚えていなかったけど、昔よりも面白く読めた気がします。あおいに幸せを。

  • 恋とも愛とも友情とも憎しみとも言えない、名前のつかない感情、空気感を表現させたら、このひとの右に出るものはいない。そしてそういう名前のつかないなにかで、ひとの一生は占められることが多いのではないだろうか。

  • こっち(ロッソ)側だけでだいたい何が起こったかわかるなーと思いつつ読んだけど、ラストと江國香織さんのあとがきで「半分だ…!!」と思い知ったので小説の勝ち。

  • 恋をしているときを思い出せます。
    江國さん、いい本書きますね。
    そして2冊セットなのがこの本のミソです。

  • これくらいの時期の江國さんの作品が好き。家の本棚にもこの時期の作品がたくさんあって何度もなんども読んだ。
    じゅんせいの青の物語と合わせて読むと、なお2人の心情の動きがわかって面白い。
    あんなに愛されている完璧な男性がいるのに、過去の恋愛を忘れられないのあおいを、むかしは羨ましいと思ったけれど、こんなにもお互いを束縛する恋愛は今は不幸だとおもってしまう。読む時々で感想が変わるから読書は面白い。

  • 私にとってこの本を読むということは、恋だったのかどうか、今となってはもうよく分からないけれど、どうにも心が引き裂かれるように揺さぶられるような想いが私の10代にもあって、苦しくて距離を必死に保って忘れようとしてきたそれを強烈に思い出させられるような、そんな体験でした。

  • なんでもない日常を描いた物語。舞台がミラノなので自分が旅行で行った時のことを思い出せたし、実際にあの街で暮らしているとどんな気持ちになるのかを想像できた。忘れられない過去の恋人とパーフェクトな現在の恋人。主人公の心情に入り込みやすく、人生や自分の居場所を考えさせられた。

  • イタリアに行ったので、イタリアが舞台の話が読みたくなって。
    映画は昔見たけどもう忘れてしまった。Bluの方は後日読む予定。
    忘れられない人がいるということは、ロマンチックだけど不幸なことなのかもしれない。

  • 江國香織の物語ってだいたい「2番目」な気がする

    相手が2番目好きな人、自分が相手にとって2番目

    そういうのってもう先がないというか、停滞してあとは余生というか、昇華されないんだよね

    そういうなんとも言えない雰囲気とかことばにならない感じが凄く好きだ

著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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