太陽の子 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (1998年6月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784043520107

作品紹介・あらすじ

ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。
やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、6年生になった頃、おとうさんが心の病気でくるしむようになる。
お父さんの病気の原因は何なのか? ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる……。
著者渾身の長篇小説!    <解説 高文明>


※カバーの絵柄は(株)かまわぬの風呂敷柄を使用しています

みんなの感想まとめ

心の病を抱える父とその家族の物語は、沖縄戦の影響が色濃く残る現代における苦悩や優しさを描いています。主人公のふうちゃんは、沖縄出身の両親が営む琉球料理店で、常連客たちとの交流を通じて、沖縄の歴史や文化...

感想・レビュー・書評

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  • てだは太陽、ふあは子
    てだのふあ は太陽の子 ふうちゃんの物語
    神戸で沖縄出身の両親が営む琉球料理店
    「てだのふあ・おきなわ亭」には沖縄出身者の
    優しくて明るい常連達が集まる場所。
    そしてその優しさと明るさの裏側には沖縄人にしか分からない悲しみと苦しみがあった。
    ふうちゃんが6年生になった頃、沖縄戦が原因でお父さんが心の病気にかかってしまう。
    沖縄出身者の中ではまだ戦争が終わっていなかった。
    ふうちゃんの視点で沖縄戦での残痕、差別や偏見が描かれている。

    前半から中盤はふうちゃんと常連さん達の交流が描かれ少し中弛みしてしまうが後半は怒涛の快進撃。
    中盤あたりにふうちゃんが沖縄戦のグラビアを見るシーンがあるが小学生にはかなりきつかったんじゃないかな?ひめゆりの塔を以前読んだことがあるので沖縄戦の悲惨さ凄まじさが目に浮かぶ。
    そんなお父さんや常連さん達の苦しさや悲しさを理解しようとするふうちゃんの優しさにじーんときてしまう。
    琉球料理もたくさん出てくる。
    ミミガーサシミ、アシティビチ、ラフティ、
    イラブーのスープ沖縄に行ったら一度食べてみたい。

    後半、自分の手を戦争でなくしたろくさんが語る沖縄戦には胸にグッと来るものがある。
    日本軍の命令で我が子を… そして集団自決。
    そして家族で沖縄にいく前日おいしいご飯を食べお父さんも少し元気になり翌日沖縄にいき、良い展開で終わるのかなと思ったら、まさかの展開で絶句、お父さんが…。
    何がお父さんをそこまで追い詰めたのか!
    ふうちゃんの苦しさ悲しさが伝わって、それが
    「肝苦りさ」。
    最後まで明るく前向きなふうちゃんに救われる。

    私達は決して忘れてはいけない。
    沖縄戦のことも、ふうちゃんやお父さんのように戦争が終わってもまだ戦い苦しんでいた人がいた事を。

  • 児童書?
    いえ これは今の大人へのメッセージです

    我が家のわりと近くに「太陽の子保育園」がある
    神戸出身の灰谷健次郎さんが理想の保育園を目指して創設されたとか
    昔読んだ本を再読した

    〈 ふうちゃんが六年生になった頃、お父さんが心の病気にかかった。お父さんの病気は、どうやら沖縄と戦争に原因があるらしい。なぜ、お父さんの心の中だけ戦争は続くのだろう?〉

    本当のやさしさとは?
    絶望から?

    沖縄にまだ平和はない
    美しすぎる海
    海岸に巨大な基地がどんどんつくられている
    報道はない

    神戸を愛し、何よりも沖縄を愛した灰谷健次郎
    この本はもっと読まれるべきだと

    ≪ ひっそりと 考えるのよ かなしいとき ≫

  • 昔、若い時に読んだので、今子育てを経験してからまた読むと、きっと感想が違うだろう。


  • 神戸の沖縄料理店「太陽の子(てだのふあ)おきなわ亭」。
    そこに集まる沖縄出身の人々の過去の秘密や悲しみを、てだのふあを営む夫婦の娘、ふうちゃんの目を通して伝えた物語です。

    心の病に苦しむ父、片腕を失ったロクさん。この店に来る人はみんなかなしみを背負って生きています。
    つらいことを経験した分、他の人に同じ思いをさせまいと、周りに優しく接しているのです。

    現在、戦争は歴史の授業で年号や事がらだけを覚えて、受験が終わったらぜんぶ忘れてしまいます。
    しかしそこに人々のどんな思いがあったのかを知り、考え、そしてそれを忘れないでいることが、戦争の本当の学びなんだと思いました。

    過去の歴史もきちんと知った上で、またいつか今の美しい沖縄を見に行きたいなと思います。

  • 読みやすく明るい文章の奥に、深い深い悲しみと人の心の温かさが描かれておりました。過去はきれいさっぱり過ぎ去って行くことなどなく、現在と複雑につながり影響し合っていることを考えました。
    『沖縄戦記 鉄の暴風』(沖縄タイムス社)で読んだことと重なる部分があり、場面がより鮮明に想像できました。

  • 沖縄出身の両親とともに神戸で生まれ育った「ふうちゃん」と家族が営む「てだのふあ・おきなわ亭」(沖縄の家庭料理の店)を舞台に、そこに集う沖縄出身の人々の物語。

    小学6年生のふうちゃんが主人公の物語ではあるが、本作は単なる物語と呼ぶべきではない。

    日本人とは、沖縄とは、生きるとは、死ぬとは...

    「とんび」(重松清)を読んだ時に感じた「考えさせられる」とはちょっと違いますが、本作もすごく考えさせられる作品でした。

    本作の中で少し触れられた先の大戦での沖縄の悲劇。

    「悲劇」なんて簡単な一言で済ませてはいけない。

    「太陽の子」というタイトルから想像していた内容よりもすごく深い作品でした。


    説明
    内容紹介
    ふうちゃんが六年生になった頃、お父さんが心の病気にかかった。お父さんの病気は、どうやら沖縄と戦争に原因があるらしい。なぜ、お父さんの心の中だけ戦争は続くのだろう? 著者渾身の長編小説!
    内容(「BOOK」データベースより)
    ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。

  • 歴史の教科書では半ページ、下手したら一文で済まされているような出来事も、背景には数えきれない人たちの過去や思いが凝縮されている。
    「人を愛するというのは、知らない人生を知るということ」
    人や物事を、自分の視界に写っているものだけではなく、奥行きを感じながら見つめ、考えるように心がけたいと思った。

    永遠の0から連続でこの本を読んだので、戦時中の惨さや苦しみに心が引き裂かれる思いだった。

  • 優しさとは何か、歴史を学ぶとはどういうことなのかが物語を通してじわじわ伝わってくる。沖縄で起きた惨劇は、その時も、その後も社会の中で形を変えて影響し続けた。

    ふうちゃんの幼さが人との出会いやお父さんの心の病気を通してどんどん成長していく。そんなふうちゃんの成長に合わせて読者も同じように喜んで、怒って、悲しんで、傷ついて、沖縄の歴史や本当の優しさを知っていく。

  • 「いい話」かどうかは、わからない。
    それでも、読んでいて、涙がこぼれてきた。
    ふうちゃんの、キラキラとした真っ直ぐな目が、眩しくて美しい。

    生まれる前から沖縄に基地はあった。
    そんな私達からすると、沖縄の問題はどこか他人事だったのかもしれない。
    沖縄の明るい人柄を思い浮かべて、あの人達なら乗り越えられる、なんて勝手に考えてたのかもしれない。
    沖縄の人たちは、琉球の時代からずっと、ずっと虐げられてきていた。
    平等って、なんなんだろう。

    『今、生きているぼくたちの方から歴史をたどる勉強を、はじめようやないか。』

  • 作者の兄が自殺し、成績重視の教育界に疲れはて、流れついた沖縄で、彼は命は生きているものだけのものだけではなく死んだ命と繋がり生き生かされていること、痛みを分かち合うことを学びました。そのことがこの小説に込められています。
    時は1975年。神戸市に住む大嶺芙由子は小学6年生の少女で、周囲からは「ふうちゃん」と呼ばれている。
    父は半年前から突然精神状態が不安定になり、心身症と診断されていた。
    芙由子の母は、「てだのふぁ・おきなわ亭」という大衆料理店を営み、店には沖縄出身の人々が常連として集う。
    その一人が、やはり沖縄出身で母に捨てられたキヨシ少年を店に連れてくる。だが、キヨシはそんな善意を無にするように、相手の金を盗んで姿を消してしまう。
    芙由子が沖縄の風習にある風車を常連たちに配ったとき、沖縄戦の集団自決で片手を失ったロクさんは外で風車を握ってすすり泣いた。
    芙由子は父が「ふうちゃんが殺されるやろが」と発作の時につぶやいたことを思い出す。父の主治医から「沖縄ではいろいろなことがあったらしいから、それが原因ではないか」と聞いた芙由子は、沖縄について調べ始める。
    沖縄料理店が舞台だけに、ラフテーなど美味しそうな沖縄料理が食欲をそそりますけど、メインはふうちゃんが「てだのふぁ」の常連ギッチョンチョンから沖縄戦のことなどを教わるパートやキヨシ少年との交流で、沖縄戦で日本軍は沖縄決戦を前に日本軍は3分の1の兵力を他の地域に移したそのために女性や子供を含めた多数が死んだことなどを知り理解していく中で、本当の優しさは相手の苦しい歴史を知ることそして生きている人の中で死んだ命が生きていることを理解すること、本当の歴史の勉強とは身近な人の歴史を知り勉強することであることを知る展開で、今の日本に欠けているものの正体を考えさせる内容になっています。

  • 【いまも戦争はおわっていない。】
    神戸にある沖縄料理屋『てだのふあ・おきなわ亭』に集う人たちの人生を小学生のふうちゃんの純粋な心を介して紐解いていく物語。沖縄とそれ以外の日本との間にある構造的な差別や不平等が登場人物の生と一緒にあぶりだされています。
    てだのふあ・おきなわ亭の人たちと触れ合うことで自分自身の生をみつめたキヨシ少年が言っています。「日本は沖縄の心にふれて、だんだんまともになっていくのとちがうやろか。そやなかったら日本は死ぬだけや。」
    太陽のような明るい未来への象徴ともいえる、こどもの生に、戦争という暗闇で散っていった命。沖縄戦や原爆で深い苦痛、悲しみを負った人たちの生を対比させていくことで、生と死、過去と未来を対極ではなく、連なり合う一つのものだと伝えてくれています。自分の生がどれほど沢山の人の悲しみの果てにあるのかを思うことで、本当の平和について考えたふうちゃんの心は、今を生きる私たちにも必要な心なのではないでしょうか。(菊地・PITOPE)

  • 灰谷健次郎の作品は、こどもがとても生き生きとしていて、
    とても魅力的だと思う。

    この作品も、主人公の「ふうちゃん」をはじめ、個性的で愛すべき登場人物がたくさん出てきます。

    人間にとって、家族にとって、何が大事なのか、
    テーマが深くて、何回も読んでしまう
    読むたびに考えることがあって、読むたびに泪してしまう。

    これからもずっと読み続ける、大事な1冊です。

  •  ふうちゃんはキヨシに会ってからすごく心が不安定になった。この文章は、‘人と出逢う事’というのはどういう事なのか、どんな意味があるのか考え直すきっかけとなった。
     キヨシは今までふうちゃんが想像もしなかった世界で生きてきて、ふうちゃんとは違う価値観を持っている。それを受け入れようとしたからふうちゃんは一時不安定になったんだと思う。また、それに伴って今まで悪口を言わなかったふうちゃんが人の悪口を言うようになったという描写もある。これはふうちゃんがおとなになっていっていることを示しているのではないか。
     自分にとって嫌な人を遠ざけるのは身を守る手段として妥当である。でも、私達は幼い頃、そんなことをしただろうか?どんな人とでも関わってみて,衝突してもお互い歩み寄っていたのではないか?悪く言ってしまえば、その歩み寄りを‘諦める’ことは大人になるのと同義なのかもしれない。
     さて、この本の本題はそこではない。今生きている人の中には死んだ人がいる。やさしい人はこれまでに何か辛いことがあった人だ。そんな言葉は聞き飽きたような気がしていた。しかし、この小説を全て読み切ってやっとその言葉の本当の意味がわかった気がする。辛い時というのはきっと心がひとりぼっちの時だ。そんなときは周りの人を恨んじゃいけない。ひとりでたくさんたくさん考えて、落ち着いてからまた人と話そう。人を理解しよう。全部知ったら悪い人なんてきっとこの世にいないんだと信じて生きようと思う。
     沖縄戦の話をしているシーンは毎回胸が締め付けられた。どうか今後同じ痛みを経験する人が1人でも減りますように。

  • 主人公は、小学6年生で、沖縄2世の女の子です。ときは、1975年、家は神戸の下町にある沖縄居酒屋で、沖縄出身者が集まる場所。
    みんなに可愛がられて、優しい人たちに囲まれていて幸せだと思う反面、大人には、子供に話さない、なにか事情のようなものがあることを、なんとなく感じるようになっていた。
    戦後、沖縄出身者の心情に迫る小説である。

  • 最近読んだ小説の中では久しぶりの5つ星。
    もちろん「名作」とは聞いていた。初出版(1978年)直後の大学当時で既にその「好評」を耳にし「読んでみよう」と思ったものの、それから丸45年も経つまで一度たりとも書店で手に取ることも無かったとは。斯くも「読書は長く人生は短い」のだ。これからも、死ぬまでに一度たりとも手に取って読むことなく記憶にも残らぬ本が無限に存在するのだと思うと、本当に悲しくなる。
    ...そんな哀しさすら本気で感じるほど、読み終えるのが惜しいくらいに「いつまでもこの本の世界の中に居続けたい」と思える稀有な読書体験が味わえた。
    中でもやはり主人公・ふうちゃんの超弩級の魅力に尽きる。少年時代にこんな娘に巡り合えることが出来たなら、好きにならないワケが無い。そのくらい、人として愛される才能の全てを持ち合わせたスバラシイキャラクター。そしてまた彼女を取り巻く人間模様がまた素敵過ぎる。これはある意味、東京・浅草が舞台の「男はつらいよ」の世界観を、神戸に暮らす沖縄出身者のコミュニティに移し替えたが如し。1980年にさっそく映画化されこれまた大好評だったと聞く映画版も是非観てみたい。

  • 長年読み継がれる児童文学の傑作。神戸の沖縄料理店の娘「ふうちゃん」は、周りの人たちのぬくもりに包まれ、徐々に父たちの過去と現在、未来に向き合いながら、大人になっていく…。

  • 11歳の少女ふうちゃんの目線で語られていて、人間の喜びや悲しみ、優しさや醜さや愚かさ、戦争の悲惨さなどが、すごくわかりやすく多感に表現されている。
    ふうちゃんの感受性の強さ、人から学んでいく心の柔軟さ、そして可愛らしさに心打たれ感動します。
    ふうちゃんを取り巻く人々の強さから来る優しさも心に沁みる。そして彼らが告白する沖縄戦の惨状は壮絶を極めており、戦後沖縄の人に対する差別が酷かった事にも衝撃を受け沖縄に対する理解も深まった様に思う。
    10代とかもっと早く読んでおけば良かった。しかし歳を重ねないとわからない事もある。知るべき事、理解すべき事はまだまだたくさんあると痛感する。

  • 昔読んだのは小学校5年生のときだから、もう35年以上も前になる。当時学校も家庭も殺伐とした愛のない環境にいた私には、てだのふぁ沖縄亭の人々の日々がファンタジーのようで、優しく憧れで、愛されているふうちゃんがうらやましくて、そこに一番心を惹かれたように思う。

    沖縄の歴史のことも、精神疾患の存在も、この本で生まれて始めて認識した。

    大人になって今、読み返すと当然ながら、その時気づかなかった作者の色々な視点に気づくようになる。なぜ、ふうちゃんという一人の小学生を通じて、作者は沖縄を伝える必要があったのか。せんせいけらいになれ、の一冊からもわかるように、灰谷健次郎という人は、誰よりも子供の凄さ、鋭さ、怖さを知っていた人だ。ただ純粋で忖度しない子供、そして自分が愛されていると知っている(愛を知っている)、一番「自分自身」を生きている子供の心を通して、灰谷氏は沖縄を伝えたかったのだ。

    沖縄を語る現代社会の論調は、むなしい空中戦を見ているようだ。
    今生きている自分自身の足元と地続きの歴史として沖縄を語るには、現代人に直接語りかけるだけでは伝わらないと思ったのではないだろうか。ふうちゃんの心という存在が媒体として不可欠だったのだ。悲しみの果てに命が繋がれていまここにいるというリアリティに気づくふうちゃんの成長を通して、ふうちゃんの心という受け皿を読者の中に作って、リアルに沖縄を伝えようとしていたのではないだろうか。

  • 戦場になった沖縄、そこで戦わざるをえなかった人たち。生き残っても心の傷が癒えず、一生苦しみを抱えて生きていかなければならない人もいる。

    主人公の12歳の女の子が、ノイローゼになり働けなくなってしまったお父さんを健気に支えながら、なぜお父さんはこんな風になってしまったのか、沖縄で起きた戦争とは、沖縄の人たちの思いとは、などについて一生懸命学んでいこうとする姿に何度も涙が溢れました。

    沖縄で起こったことを忘れないように、毎年読もうと思った一冊です。

  •  最後は切ないけど、とても心温まる素敵なお話だった。ふうちゃんのお父さんは、沖縄での戦争という一人ではとても背負いきれない経験のために、心を病んでしまった。主人公のふうちゃん自身はもちろん、ふうちゃんの周りの大人たちも同級生のときちゃんも真剣に物事に向き合っている人たちばかり。私も子ども時代、何かと物事を隠しがちな大人は嫌いだったが、時期を考えず何でもかんでも教えてしまってもいけなかったのかと気づいた。
     集団就職や沖縄差別があったことを初めて知った。特に沖縄の人への風当たりが強かったのはなぜだったんだろう。沖縄の人への差別というか、自分の属するコミュニティ以外を区別して排斥しようとする行動はどこにでもあるんだろうな。

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著者プロフィール

1974年に発表した『兎の眼』が大ベストセラーに。1979年、同作品で第一回路傍の石文学賞を受賞。生涯を通じて、子どもの可能性を信じた作品を生み出し続けた。代表作に『太陽の子』『天の瞳』シリーズなど。2006年没。

「2009年 『天の瞳 最終話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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