太陽の子 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2005
レビュー : 273
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043520107

作品紹介・あらすじ

ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 知人から薦められ、よかった。
    号泣。

  • 灰谷健次郎の作品は、こどもがとても生き生きとしていて、
    とても魅力的だと思う。

    この作品も、主人公の「ふうちゃん」をはじめ、個性的で愛すべき登場人物がたくさん出てきます。

    人間にとって、家族にとって、何が大事なのか、
    テーマが深くて、何回も読んでしまう
    読むたびに考えることがあって、読むたびに泪してしまう。

    これからもずっと読み続ける、大事な1冊です。

  • 最後は涙が止まりませんでした。
    優しい人間ほど辛い過去を背負っている。
    沖縄の戦時中の悲惨さ、無念さをたどりながら、強くそして限りなく優しい大人に成長していくふうちゃんや、キヨシ少年。
    無垢でか細いながらも、沖縄の重い過去や辛い記憶に真っ向から向き合い背負ってやるという決意を持った彼らは、本当に強くたくましく見えました。

    沖縄が戦時中に強いられたことをもっと知りたいと思いました。そしてその犠牲のもとにできている平和を慈しまなければならないと思いました。

  • 中学生の時に初めて読んで衝撃を受けて、それ以降事あるごとに読み返しているこの本。

    ふうちゃんやその周りの登場人物が、とても素敵に生き生きと描かれている分、それぞれの抱える心の傷や優しさが、まっすぐ心に刺さってきます。読み進めながら 何度も涙が出ました。

    広島と長崎に原爆が落とされて、日本は負けた。
    第二次世界大戦を語るとき、ついこの一行で片付けてしまいそうになります。しかし本当はそれだけではなく、そこに至るまでに犠牲となった沖縄や たくさんの人が居たことを 改めて気付かせられる。知っているはずなのに、いつの間にか知らないことになっていた出来事たち。

    今 日本はまた 戦争をする国になろうとしています。そしてわたしたちは、その事に関して 無関心です。何故ならそこにリアリティがないから。戦争して 大切な人を失いたいと思っている人は居ないはずです。なのに 戦争したくないと声を上げる事が出来ない。自分たちは傍観者の立ち位置から動くことも動かされることもないと、無意識に思ってしまっているのです。

    もちろんわたしもその一人です。この本を幾度となく読んでいるにもかかわらずです。
    どうすればいいのか…

    とにかく、まずは 気付いてないということに気付くこと、それが第一段階のような気がします。
    そしてこの本は、その第一段階を 読んだ人にもたらしてくれることと思います。

  • 数十年ぶりに再読。昔読んだ時には、今ひとつぴんと来なかった。苦しみと優しさが結びつかなかったんだろうと思う。今回はそこがすとんと腑に落ちた。と同時に、人は鈍感なほうが幸せかもしれない、とも思った。それはどっちもぼくが歳をとったせいなんだろう。
    人形みたいな書かれ方をするおとうさんだけが相変わらず腑に落ちない。

  • 一気に読んだ。本を読んで泣いたのはいつぶりだかな。優しい人になりたいなと思った。ふぅちゃんみたいに。みんなとても優しいね。図書館で借りて読んだのだけれど、これからも大切に読みたいと思ったから本屋さんに行こう。灰谷さんの本を読んだのはこれが初めてだったけれど、とても暖かくて心地がいい文体なのに時々どきっとしたり、きゅっと締め付けられるような時もあったりで読み始めてすぐに大好きになってしまった!これからどんどん読みたいな。

  • 灰谷健次郎さんの作品としては『兎の眼』の次に読んだ。『兎の眼』も良かったけど、『太陽の子』も凄い。

    私は教育カテゴリに登録してるけど、教師として、子どもとして、大人として、戦争の被害者として、心の病気をかかえた人として、沖縄として、日本として・・・。いろんな目線で捉えることができる。

    灰谷健次郎さん自身が、体力的にも精神的にもすごく苦労して・・・苦悩して書いた作品なのだろう。ふうちゃんもキヨシくんも、周りの人々も、灰谷健次郎さんも、辛い出来事を真摯に受け止めている。

    私は、ふうちゃんに・・・わずか小6の女の子に頭が上がらない。

  • ものすごく、考えさせられる。

    戦争を体験した家族、
    辛さを体験したからこそ、やさしさで溢れている人々。
    真っ直ぐで、思いやりあふれるふうちゃん。
    その環境がありつつも、壊れていくお父さんの心。

    戦争はひとりひとりの心を、めちゃくちゃにする。
    関わった人間誰もが、傷を負う。
    それでも、終わらない、世界各地で繰り返される戦争。

    今、私が住んでいる場所は平和。
    戦争を体験された世代も減ってきている。
    悲惨さを、忘れてきていて、国同士は揉め、また繰り返そうとしている。

    沖縄の勉強は学生時代にした。
    修学旅行も行ったが、
    浮かれ気分だった学生の私にはあまり内容は入ってこなかった。
    今こそふうちゃんのように、
    もう一度しっかり歴史に向き合う決心をしようと思った。

  • 昔からある本で、なんとなく戦争の事が書いてあるんだろうなっていう認識しかなかった。
    たまたま図書館で目について、読んでみようと手に取った。

    主人公のふうちゃん。神戸生まれで両親は沖縄出身。
    沖縄料理のお店をお母さんが営んでいるので、
    自然と沖縄出身の仲間が集まってくる。

    そして生活のなかで、まだまだ沖縄での戦争の影響が色濃く残っている。

    それを知ろう、理解しようとする6年生のふうちゃんが凄すぎる。
    今の子供でこんなに自分の気持ちをハッキリ持ってる子なんているだろうか。

    それに戦争は惨いだけで、なんにもいい事なんてありゃしない。
    どうしてこんな事が起こったのか、こういう本を読むたびに憤慨してしまう。

    醜い争いは、永遠に忘れられない事なんだよね。。。

  • 十数年ぶりに再読。やはりうるっときてしまった。
    沖縄での戦争、言われのない差別。ほんとうに悲しくて苦しいことがたくさんあった。私は被爆した県出身なので小さい頃からみっちり戦争について教えられてきたけれど、沖縄は戦火の被害以上に辛い思いをして、それでも強く生きてきたのだとわかる。そして純真に、実直にその過去と向き合うふうちゃん。
    沖縄にあるのはあの美しさだけではない。私たちは過去から学ぶべきことがたくさんある。これはいつまでも大切にしたい本。

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