太陽の子 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 286
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043520107

作品紹介・あらすじ

ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 「いい話」かどうかは、わからない。
    それでも、読んでいて、涙がこぼれてきた。
    ふうちゃんの、キラキラとした真っ直ぐな目が、眩しくて美しい。

    生まれる前から沖縄に基地はあった。
    そんな私達からすると、沖縄の問題はどこか他人事だったのかもしれない。
    沖縄の明るい人柄を思い浮かべて、あの人達なら乗り越えられる、なんて勝手に考えてたのかもしれない。
    沖縄の人たちは、琉球の時代からずっと、ずっと虐げられてきていた。
    平等って、なんなんだろう。

    『今、生きているぼくたちの方から歴史をたどる勉強を、はじめようやないか。』

  • 沖縄の歴史なんて、詳しいわけでも精通しているわけでもないけど、それでも、人は辛い時、苦しい時、悲しい時にこそ、絆というものが一番大切なのだと思う。
    それにしても、ふうちゃんのなんと愛らしいこと!
    その一途さに、心が震えるほどだ。彼女に愛される全ての人は幸せだ。

  • この本の名前のとおり、ふうちゃんはとっても明るくてあたたかい女の子だった。
    自分だけじゃどうしようも無い、あらがえないものにも、力強くいるふうちゃんがまぶしかった。

  • 知人から薦められ、よかった。
    号泣。

  • 灰谷さんありがとうございます。沖縄出身者として感謝申し上げます。でも面はゆいのです。沖縄と本土の間に横たわる差別感は戦争の責任ではないのです。3人のうち一人が犠牲になったとかの問題ではないのです。過去ではなく、今そしてこれからどうするかの問題です 日本人なのです。沖縄に住む民は日本人なのです

  • 十数年ぶりに再読。やはりうるっときてしまった。
    沖縄での戦争、言われのない差別。ほんとうに悲しくて苦しいことがたくさんあった。私は被爆した県出身なので小さい頃からみっちり戦争について教えられてきたけれど、沖縄は戦火の被害以上に辛い思いをして、それでも強く生きてきたのだとわかる。そして純真に、実直にその過去と向き合うふうちゃん。
    沖縄にあるのはあの美しさだけではない。私たちは過去から学ぶべきことがたくさんある。これはいつまでも大切にしたい本。

  • 灰谷健次郎の作品は、こどもがとても生き生きとしていて、
    とても魅力的だと思う。

    この作品も、主人公の「ふうちゃん」をはじめ、個性的で愛すべき登場人物がたくさん出てきます。

    人間にとって、家族にとって、何が大事なのか、
    テーマが深くて、何回も読んでしまう
    読むたびに考えることがあって、読むたびに泪してしまう。

    これからもずっと読み続ける、大事な1冊です。

  • 「兎の眼」が良かったので、古本屋に行き1冊だけあったこの本を買って帰宅。その日の夜に少し読み、その重いテーマに気づいてから「眠る前に一日一時間」と決めて、七日間かけてゆっくりゆっくり読みました。
    毎日ベッドの中で、ふうちゃんの天真爛漫でませた口調やてだのふあ・おきなわ亭での明るいやり取りに笑い、お父さんの言動やキヨシくんの気持ちに泣き、そして、考えました。
    平和とは何か。沖縄であったすべてのことをどう受け止め、胸の中に解かすことが正解であり、戦災者へのつぐないになるのか。
    久しぶりに「読んだ」という充足感で胸がいっぱいになり、読み終えて数日経った今でも、ひとつひとつのシーンを思い出すだけで涙がこみ上げてきます。
    こんど沖縄に行くときは、この本を携えて行こうと思いました。灰谷さん、ありがとう。

  • 灰谷健次郎の本はほとんど読んでいたけどこれだけは何故か読んでなくて、やっと読んだ
    正直こわかった、何度も鳥肌がたった
    自分は何も知らなかったんだなと、読んだ後なんかからっぽになる
    もっと前、小学生とか中学生のころに読んでいたらよかったなと思う
    小学生のころって戦争だめ!だめ!みたいな授業たくさんあった気がするから
    悪いことをした人だけが罪なんじゃなくて、なんも知らないことも罪だなってそんなことを思った

  • 中学生ぶりに読んだ。
    やっぱり本当にいい本だった。
    命の重みを知るならば、一つの命を心から愛することだと改めて教えてもらった。

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著者プロフィール

灰谷 健次郎(はいたに けんじろう)
1934年10月31日 - 2006年11月23日
兵庫県神戸市生まれの児童文学作家。定時制高校商業科を卒業。大阪学芸大学(現・大阪教育大学)学芸学部卒業後、小学校教師に。そのかたわら、児童詩誌『きりん』の編集に関わる。
短編小説「笑いの影」が問題となり、事件身内の不幸が重なったことを契機に1971年小学校教師を退職、沖縄・アジア各地を放浪。1974年『兎の眼』で児童小説デビュー。その他代表作に『太陽の子』『ろくべえまってろよ』、テレビドラマ化された『天の瞳』などがある。

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