天の瞳 あすなろ編(1) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043520343

感想・レビュー・書評

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  • 自分の枠にはまらないものは受け入れない・・・耳が痛い話だった。もっとその枠を失くしていきたいもの。年をとって病気になったり、体が不自由になったりして老人は孤独になりがち。皆孤独で暴走していくのかもしれない。自分を大切にしてくれた人の死を受け止めるのは大人になっても難しい・・。

  • P141?―心に残っているものだけが大事。これを忘れたらあかんとメモしたり、コンピューターに記憶さえたから安心や、なんて考えるのは大間違い。そんなことばっかりしとったら、しまいには心が鈍くなるだけやなしに、心そのものが死んでしまいますやろ。―なかなかものを覚えられへん、すぐ忘れるからオレはダメやなんて思う必要はないよ。もの忘れが良いから助かっていると思うこと。世の中、あかんねん、あかんねんが多過ぎる。あかんねんは、すべてエエねんに置きかえるとよろし。けんか早いから、それだけ発散できてエエねん、とか、ものごとにだらしがないから、まわりの者はぴりぴりせんでエエねんとか。そしたら人はみな、値打のあることがよくわかるやないか。そやろ。ボクは、そういうふうに、人間は風通しをよくせなあかんと思ってる?
    P170?ケンさんのかえし:酒1、みりん5、濃口しょうゆ3、薄口しょうゆ1.これを交ぜて、しばらく、ねかせる。?
    P283?「―仕事をしない人間は我欲ばかりがつよくなる。こせこせと小さなことばかりに目がいって小理屈が多くなる。他人のことを、あれこれいう。ほんとうに大事なものが見えていないから、流行を追っかける。自分を見失うので執着がふくらみ、未練ばかりが残る。」「―心には目がある。目をあけていて、目の前に人がいるとわかるのは普通。目を閉じていて、人のいるのも、車が通るのもわかる人は勘のいい人で、その人はいつも心の目をあけている、心の目をひらいていない人は、人の心が読めないから、人から相手にされないし友だちも出来ない。人と接するときは、少しのやりとりでも、心を全部、心の目をみんなその人に向けるように。少しのことなら、少しの心を向けるとよいなどと考えてはいけない。」?

  • 幼年編から続いているが、このシリーズで灰谷氏の思想についていけなくなった。
    (新潮社とのイザコザもそうだが)

    理想論過ぎる。
    平和な学生生活を送った人が読めば、それなりにエキサイティングなのかもしれない…

  • 「あすなろ編」「少年編」と続きます。倫太郎が素敵で、なんでこんな素敵かといえば倫ちゃんの周りの人たちがまた素敵で・・・。一言一言が心に響きます。

  • ドラマになってたやつです。鈴木京香さんがお母さん役だったと思います。見てないけど。(笑)教育に携わるお仕事をされてる方には、ちょっと痛いお話かもしれません。そういえば、子供の時って、子供なりに色々色々考えたり悩んだりしていたよなぁって思い出したりもします。今は「子供に何がわかるのさ!」ってなもんですが。(苦笑)

  • 主人公倫太郎という子供から人生を学ぶ。

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著者プロフィール

1974年に発表した『兎の眼』が大ベストセラーに。1979年、同作品で第一回路傍の石文学賞を受賞。生涯を通じて、子どもの可能性を信じた作品を生み出し続けた。代表作に『太陽の子』『天の瞳』シリーズなど。2006年没。

「2009年 『天の瞳 最終話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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