スイート・リトル・ベイビー (角川ホラー文庫)

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  • 角川書店
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043522019

感想・レビュー・書評

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  • え!?
    えぇ??
    そんな結末でいいの?
    てな感じの意外な結末が待ってました。

    ホラーというか・・・まぁ、ホラーですけど・・・

    どうも消化不良。
    幼児虐待というテーマや、ストーリーのテンポのよさが相まって、かなりの勢いで読み進めただけに、あの、何も問題解決になってない結末にかなりの不満感がたまりました。

    電話育児相談係の主人公はかつて虐待(というかネゴレクト)になりかけた経験アリ。で、子供を事故で亡くしてから結構人生転げ落ちて、保健婦として再開。
    数々の虐待例を見ながら「なぜ、人は虐待しなくてはいけないのか」になやむ。
    そんな折に変な生き物発見~!
    見た目幼児ですが運動能力・知力ともかなり上、しかも人を虜にして止まない「天使」の毒牙に上司までかかってしまいます。
    「天使」による人間侵略の防御壁となる「耳の聞こえない母鳥」、主人公。「可愛いものを愛せない」能力者と言われてかなり戸惑います・・・で、

    最後:結局天使に魅入られて、「この子達のためなら何でもする!」=自分も可愛いものを愛せたのだ!良かった!

    え?
    終わり?

    せっかく思いテーマに別の論点からぶつかってるんだから、かなりずれていてもある程度の結論を出してほしかった・・・
    煽り・叩きを含め、何かしらリアクションを引き出せる力は十分にあったと思うし、プラスでもマイナスでも反応から個々の考えを改めてもらういい機会だったのに・・・

    敵前逃亡感がありました。

  • 角川ホラー月間。

    旦那が家に帰らず勝手にマンションを借りているが女の影はない、隣の家の窓から謎の笑い声と乳児のような子供が覗いている。そんな中上司中沢から「天使っていると思う?」と聞かれる。児童虐待と謎の天使たち。そこに保健婦丸山の過去の体験ながオーバーラップする長編。

    世間ではホラーというカテゴリになるだろうが、ミステリやサスペンス色が強い作品である。ほとんどが情景描写ではなく、人から聞き出すという形になるので、丸山さんは喫茶店ばっかりに言っているというのがやや不満。

    しかしながら、児童虐待と存在していると思われる天使と事件との関係が後半になるに伴い繋がっていく。その過程で過去の実際の事実の引用などがされ、それらしく組み上げられていく部分は、SFやホラーの作品群の中でも、よくできている方なのではないかと思われる。

    角川ホラー向けに終盤でカタルシスというよりも、はっちゃけた展開で軽くになるけれども、もう少しひねれば篠田節子みたいになったかもしれない。

    また、いつも不満なあとがきであるが、本作品については、本編を語るでもなく児童虐待の現状というところを書いていただけなので、いらんこと感は薄かったが、別にいらんのちゃうんかな?

  • 秋生は、耳をすませば聞こえる親鳥だったのか。

  • 幼児虐待はなぜ起こるのか、というのは、謎と言えば謎だし、でもそれは人間界?だけの話で、自然界ではそれほど不思議ではないわけで。だからといって心理的には虐待は許せんよなぁ、というのが一般的な考えだけど、その多数派に対する少数派(この本では虐待派)というものの意義というものも(テーマが幼児虐待なので一般的に見れば少数派もなにもないけども)、あるのだろうか、とか。
    でもって虐待が起きる場合のほとんどは、子どもが育てにくいとか、そういったところだと思う訳で、きっと自然界では勝手に淘汰されていくんだろうけど、人間界ではこの摂理に逆らって子どもは全て保護されている方向で、そうなった時に将来どうなっていくんかなぁ、なんても思ったり。
    まぁ要するに、幼児虐待ダメよって言ってるだけじゃ何も解決せんよな、と思う訳で。

  • 「虐待する者される者」
    子供を虐待するのは大人。
    大人って自分が偉いって思ってる生き物。
    子供のほうが尊いのにね。
    死んだらいいのに大人たち。

  • 児童虐待の話かと思いきや、乳児のふりして可愛さフェロモンを発揮し人を操る謎の生命体の話だった。もちろん児相の話でもあるんだけど。最後に悪人が酷い目に合う所は牧野さんっぽくて爽快。

  • すごい読みたくて図書館で借りてきた。
    2日間くらい時間をかけて読了。

    牧野さんの本は他に『だからドロシー帰っておいで』(タイトルと表紙が忘れられないくらい素晴らしい!)しか読んだことないけど、なんだろうこの人の本は早く続きが読みたくて、でも読み終わるのが勿体ない!って気持ちになる。

    まあ最後ら辺はダレるんだけど、それでも途中までは面白くて、一旦区切りをつけながら読まないとすぐ読み終わっちゃうから勿体ない気分になる。

    そして本編ですが、題材がいいですね。
    幼児という無垢で可愛らしい保護すべき存在―――作中通り、これが仕組まれたものだとしたら私はいいカモだろう―――を人類の敵とする、ってのはいいね。

    普段赤ちゃんは可愛いなあ、と思っている私でもこの話の“奴ら”の不気味さに震えましたわ。
    しばらく赤ちゃんみてこの話思い出すんだろうな………
    そういや同じホラー大賞の『チューイングボーン』もトラウマ。電車が怖かったでござる。

    牧野さんは発想と人物描写が好きだな。
    なんか知らんけど岸田茂が秋生に暴行するシーンでムラムラした。夢にもみた

    最初に岸田茂が出てきた喫茶店のシーンでは胸糞悪い男だな、としか思ってなかったし、読み終わってからもクソ以下の人格破綻者だと思ってるけど、なんかムラムラした。顔がよけりゃなんでもいいのだろうか……

    ほんとにいたら怖いサイコパスなんだけど、二次元上のキャラ付けなら痛い中二病キャラだよナ。
    まあどっちにしろ胸糞キャラ。だがなぜか好き。

    最後ら辺はダレたけど、好きな作品です。
    牧野さんにはなんか妙な魅力があるな……次はアロマパラノイドを読む!

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    ボランティアで児童虐待の電話相談をしている秋生。彼女自身、かつて育児ノイローゼになりかけていたところを保健婦に救われたという過去があった。人はなぜ、幼い子供を虐待しなくてはならないのか―そんな疑問を抱く秋生のもとにかかってきた一本の電話。それをきっかけに、彼女は恐ろしい出来事へと巻き込まれていく―。
    ******************************

  • 途中からあまり好きではない感じの流れに・・・

  • 牧野修は、「MOUSE」のころから大好きな作家である。
    そしてこの作品も期待を裏切らない、すごい面白さを秘めてる。

    社会風刺と言えばそうである。
    われわれが抱え続けている永遠の命題の一つに答えを出そうと試み、それをホラーで回答したのだ。
    この手腕はなかなかまねできまい。

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著者プロフィール

'58年、大阪生まれ。高校時代に筒井康隆氏主宰の同人誌「ネオ・ヌル」で活躍後、'79年に「奇想天外新人賞」を別名義で受賞。'92年に『王の眠る丘』で「ハイ! ノヴェル大賞」を受賞。他に、『MOUSE』、『スイート・リトル・ベイビー』等々著作多数。また『バイオハザード』ほかノベライズも多数手がける。

「2017年 『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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