そこに、顔が (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 107
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043522149

作品紹介・あらすじ

「そこに顔が」そんな言葉を残して、大学教授だった高橋の父が自殺した。遺品整理で見つけた父の日記には、不気味な人体実験の経緯と、不気味な人体実験の経緯と、黒い影のような"顔"につきまとわれる妄想が書かれていた。その時ふと背後に、何かの気配を感じる高橋。さらに父と同様、邪悪な"顔"にとりつかれた人々が次々と現れて!?果てしなく連鎖していく、死への欲動と爛れるような悪意。その"顔"を見たものは、必ず死ぬ-!戦慄のリアルホラー。

感想・レビュー・書評

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  • なんじゃこりゃ!と言いたくなるくらい深みのない小説だった。

    ただ単にグロくて気持ち悪いだけ。
    人間の怖さを描こうともしているんだろうけど、描ききれていない。

    一番違和感のあった人物が主人公の高橋。
    周りの人がおかしくなっているのに、なんだかとても冷静。
    自分のことしか考えていないように見えた。

  • 疎ましく思っていた父親から電話がかかった。寂しい、会いたいといつもの様に呟く声を聞き流していたが、その日は様子が違った。彼にしか見えない影が見えるのだと怯える父。 そして、「そこに、顔がーー」その言葉を最期に父は自殺した。 表紙に惹かれて読んでみた。父親が自死したのをきっかけに、次々と主人公の身の回りで理由が不明瞭の自殺が続発する。恐怖度は低めで、脅かし要素も少ないが、死がテーマのこちらの作品はそれにふさわしい程、随所に死について書かれている。正直読んでいて頭がおかしくなりそうだった。脳が死に対してマヒしそう。こちらのホラーはオカルトホラーではなく、科学的な要素が出てくるのでホラーなのでサイエンスホラー?一応幽霊のようなものは出てくるがそれは主体ではない。幽霊が付きまとって、付きまとってそれに疲弊して自殺するという展開に似ているが厳密にいうとそれとは若干違う。幽霊はなぜ怖いのか?という誰しも思ったことがある疑問から生まれた作品ということで、その疑問に対して作中のみの解釈であるが結論を出していたのは非常に興味深い。

  • 自殺した父親の遺品の日記には不気味な人体実験の経緯と、黒い影のような顔につきまとわれる妄想が書かれていた。その時、背後に何か気配を感じ始めた。果てしなく連鎖する恐怖にヒヤヒヤする。

  • 最初こそ怖い話だけど、これはむしろいい話のような気がする。

  • 父の死、不気味なノート、何かの気配。そして周囲の人々が父と同じ様な妄言を…。
    「戦慄のリアルホラー」とのことですが、リアルには感じられませんでした。こんなこと現実には起こりっこない、でしょう?
    恐怖の対象が、もやもやとはっきりしない影や顔の様なもの、という部分がリアルなのかな、とは思う。

  • 陰鬱。曖昧で、しかし確実に闇を湛えた存在に追われ追い詰められる、閉塞感にも似た恐怖。科学的幽霊の理論も設定として怖かったけど、それを求め創り出す人間の精神がやはり怖い。

  • もう背表紙の解説からして、ありがちなホラーだなぁ、と思って無理やり読み始めたんですが。
    (タイトルに惹かれなくても作者が好きなので、ありきたりなホラーではないはず、と期待してしまうのです。)
    この物語のキモとなるところが面白いのですが、それが背表紙で語られていない。もったいない。
    背表紙の解説を読んで買うか買わないか決める人も多いだろうか、もったいないなぁ、と。

    簡単にお話をまとめますと

    ―主人公、高橋の父が死ぬ前に残した言葉「そこに、顔が」。大学教授であった父は死ぬ前からあちらこちらに人の顔、人影を見ていたことがわかる。高橋が父の死の理由を、父のゼミに参加していた大学院生千鶴と探るうちに、父のように顔に取りつかれた人々があらわれる。彼らは父が生前動かしていミラーニューロンについてのプロジェクトの参加者や、同じ大学の教授ばかり。千鶴の行動に翻弄されながらも原因を探る高橋は、顔を見た人々はみな1つの文章を音読していたことを知る。それと同時期に、准教授小坂井が森の奥の廃屋にて怪しい実験をしていることを知った二人は小坂井を着け、謎の文章が人の死を模倣するニューロンを活性化させるためのものであると知る―


    今回のキモは、他人の死を模倣するミラーニューロン。普段、ミラーニューロンは何でもかんでも模倣しないように制御されているが、ある文章を音読することでその制御が効かなくなり暴走しだす。その結果、死の象徴である謎の顔があちらこちらに見え始め、死へと至る。っていうところ。
    まぁつまり、読んだら死ぬ呪いの文章を科学的に作り出してしまった准教授が登場するのです。



    で、まぁ期待を裏切ってくれたというか、ホラーを科学するところが牧野さんらしい。
    ホラーを解説するホラー作家なんてこの人しかいない。

  • 幽霊のあり方について。
    作者なりのアプローチあり。

  • 主人公が、影、顔がみえるところから始まる。その顔はなんなのか?を父の死とともに解明していき、次から次へと顔によって起こる自殺という奇妙な出来事もだんだん解明されていくのだが、なぜ?という不思議さがぬぐいきれない。怖さよりもなぜ?のが強く感じる不思議な話だった。

  • お前が黒幕か!
    という心境に陥った作品。
    現実的なんだか非現実的なんだか、曖昧な処ではありましたが、最終的に主人公は顔を見る事もなくなったということである種のハッピーエンドだったのではないでしょうか。
    それが彼にとって良かったのかどうかはわかりませんが、死んでしまった父親に対する感情は変容下のではないかと思います。

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著者プロフィール

'58年、大阪生まれ。高校時代に筒井康隆氏主宰の同人誌「ネオ・ヌル」で活躍後、'79年に「奇想天外新人賞」を別名義で受賞。'92年に『王の眠る丘』で「ハイ! ノヴェル大賞」を受賞。他に、『MOUSE』、『スイート・リトル・ベイビー』等々著作多数。また『バイオハザード』ほかノベライズも多数手がける。

「2019年 『貞子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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