お葬式 (角川ホラー文庫)

  • 角川書店 (1999年12月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (209ページ) / ISBN・EAN: 9784043525010

みんなの感想まとめ

テーマはホラーとブラックユーモアが融合した短編集で、軽やかな文体が特徴です。収録された5編は、鳥肌が立つような恐怖ではなく、思わず笑ってしまうようなユーモアが散りばめられています。特に、最終話の展開は...

感想・レビュー・書評

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  • 入院していた父が、危篤状態となり、そのまま帰らぬ人となった。 葬式の準備に追われるあたし達であったが、母と父の郷里に伝わる先祖代々の弔い方で葬式をすると母にいわれた。普通の葬式とは違う弔い方にぎょっとするあたしであったが……。

    ***

    初読みの作家さん。平成11年の刊行なので、1999年に出た本だ。1999年といえば、世紀末であり、コンピュータの日付騒動があり、ノストラダムスの大予言の騒動がありと、中々混迷を極めた年だ。
    そんな年に出版されたこちらの短編集はいかほどであろうかと読み始めたが、未だかつて読んだことがないホラー小説だった。

    裏に書いてあるあらすじを読めば、土着の因習云々、何々神様云々が出てきそうだけれど……。

    読んでいて度々、えっ?これ角川ホラー?ホラー???となりながら読んだ。

    題材はカニバリズムであったり、怪談物であったり、ゾンビ物であったり、サイエンスホラーであったりするのだが、それを土台にしていたとしても、笑えるホラー小説だ。
    笑えるホラー小説とは果たして?となるだろうが、これは多分ニコニコ、いやニヤニヤしながら読む類の本であると思う。

    何がそう思わせるかというと、とにかく出てくる人物たちが底抜けに明るいのだ。明るい、と言えばいい風だが、なんかちょっと普通の価値観とずれている感じだ。
    日常からかけ離れたものを脅威と感じず受け入れる、驚く機会を逃したから受け入れる……。一話一話の中にそれぞれ、よく考えると怖いものが散見されるのだが、そんなもの、何のことはないさ、という登場人物たちの順応性が逆に恐ろしいぐらい。

    怖がるには向いていないが、気楽に読める一冊。ハイテンションで快活に進んでいくホラー小説。不思議である。

    特にお気に入り話は、「ホテルエクセレントの怪談」これが一番大笑いした。
    少しの恐怖展開と、登場人物に対するムカつきと、それをすべて吹き飛ばす笑撃の結末。

    詳しく話せば、面白さが損なわれそうなので、割愛するが、最後は読んでいて、わっはっは、ざまあ。となった。

    逆に結末にぞっとしたのは「心地よくざわめくところ」。
    こちらも、とある大学に通学する大学生の青春群像の様な話。チャイナシンドロームをめぐってハイテンションかつハイテンポで展開されていく物語であるが、何となく最後はぞっとした。
    本人たちは冗談半分、面白半分でわいわい騒いでいるのだろうが、この話が完結した次の日ぐらいは大事になっていそう。

    登場人物が絶望するのか、はたまたそうでないのか……それは神のみぞ知るという事だろう。

    怖いホラー小説を読みすぎて、胃もたれが来た頃に読むとよい読了後の清涼感は素晴らしい。
    こんなにさわやかな終わりを迎えるホラー小説があったなんて、目から鱗であった。

  •  1999年第6回日本ホラー小説大賞短編賞で佳作を受賞した表題作を含む5編収録の短編集。
     鳥肌が立つようなホラーというよりは、ブラックユーモアといった趣が強い作品が多い。文体も簡潔で読みやすいので、ガチガチのホラーは苦手という人にはおススメである。個人的には表題作も面白かったが、次に収録されている「ホテルエクセレントの怪談」が好きだった。

  • 何故かケッチャムに続いて読んだので、ギャップがすごく新鮮で。ユーモアというか、いやよく考えたら怖くね?という展開が、特に最終話の後からじわじわ来る感じが一番好き。

  • 非常に軽いホラー。短編集。
    『青に捧げる悪夢』で「ラベンダー・サマー」が気に入ったので購入。

    『お葬式』:グロさも軽く流されました
    『ホテルエクセレントの怪談』:オチが良い
    『十二月のゾンビ』:ラブコメ(笑)
    『萩の寺』:一番マジメ
    『心地よくざわめくところ』:ひたすら軽い

  •  おぞましい話だけれど、あまりにも軽妙に語られるのですいすい読めてしまい、最後には「よかったね」といいたくなる。怖い話が好きな人ってこんな感じで思っててたのかなあ。この人の作品をもう少し読んでみたいと思った。

  • 「人生最期のイニシエーション」
    筒井康隆の短編でこういう話なかったっけ?

  • シュールな笑い。
    お兄ちゃんの叫びが好き。

  • 内容は
    ホラー大賞の短編賞をとった作家の短編集。
    表題作の『お葬式』を読んでる最中に、既読と気づく。
    斬新なお葬式なわけだけれども
    作品全般的に、コミカルタッチを加味している。
    がしかし、そのセンスがおもすろくにゃい一品……×
    この中では『萩の寺』という作品がコミカルでなくよかった。

  • ホラーなのに軽い。良い意味で。客観的な感じの流れ。「お葬式」に期待していたが思いのほか違う短編の「十二月のゾンビ」がとても良かった。変な期待を裏切ってくれてよかったみたいな。なまぬるーいのに心地よい。

  • ホラー…なのか…?笑えるホラーだな
    十二月のゾンビ、好きだ!

  • 図書館の返却期限に間に合わず、とりあえず1作目「お葬式」だけ読んで返しちゃいました。
    ホントはもっと読みたいくらい面白かった。というか、ちょっとやばめ(笑)
    授業中に鳴ったポケベル。先生に怒られながらもそれを見ると、「チチキトク」。
    「チチがキトクだそうで、病院に行きたいんですけど」と言うと先生も顔が真っ青。
    すぐさま病院に駆けつけると、「今夜が峠」状態。
    「チチキトク」なんて送った個性的な兄貴、私の友達の兄貴にそっくり(笑)

    先祖代々の弔い方…どんなだろうと思ってたら、親戚をたくさん呼んで、堅苦しいお葬式なんてやらず、すぐに野菜を大量に買いに行かされ…
    ねたばれになるのでこの先は言えませんが、印象的なセリフ満載ですよ。
    ホントは書きたい。と、いうことで、一番印象的だったセリフを。
    「どうして○○○に○○○○が入ってるの…?」
    ↑読んだ人にはわかる。笑

  • 笑える青春ホラー小説。

  • 【日常のなかの恐怖をユーモラスに描く青春ホラー】ということで全然ホラーっぽくないです(笑)
    先祖伝来の弔い方があります・・と母は父の葬儀で・・表題作「お葬式」
    突然家を訪ねてきた彼女は今そこで交通事故にあってと軽く言うが見たところ重傷で・・「12月のゾンビ」
    思わず殺してしまった彼女を始末するため
    山奥に行ったはいいが・・「萩の寺」などなど5編の短編集です。

    正直、私好みではなかったです。
    文章もノリのいい若者って感じなのもイヤ。ホラーじゃなかったらまだいいんだけど。。ホラーとしては微妙な作風でした(^。^;)

  • ホラーもの。

  • どの話の登場人物もどこか覚めている感じがする。
    文体もキャラクターも現代風(?)。

    ホラーというよりもコメディ色が強い短編集。

  • ホラー小説なんだろうけど、キュートでポップなイメージで、恐いの苦手な人でも楽しめそう。
    第6回ホラー大賞短編賞佳作受賞

  • なんかシュールで面白い。

  • オチが素晴らしい!!
    ホラーなのかお笑いなのか際どいところってかんじ。
    オチのあっけら感があって気軽に読めると思います。短編ばっかだし。

  • 短編集。「十二月のゾンビ」がオススメ。ブラックユーモア満載。

  • 現代の「新感覚」派ホラー小説です。ホラーなのにどこか可笑しい、思わずニヤリとしてしまう。若い作家さんなのに、いいえ、若い作家さんだからこそあの絶妙なタイミングが作れるのかもしれません。

    短編がいくつか収録されているのでちょっとした息抜きにホラーを、なんて時に最適です。ブラックユーモアが程よく効いており、次回作が楽しみになる一品。

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